世界的な株式の割安・割高を知る目安になる指標【世界バフェット指標】の最新データの(2017.4月末)の確認記事です。
世界の時価総額のデータはWFEから入手しているのですが、公表が早かったり遅かったりします。
2017.4月末分のデータは1ヶ月経たないうちに公表されていましたので、速報させていただきます。
世界バフェット指標の概要
○世界的な株式の割安・割高を知る目安になる指標です
○世界バフェット指標=全世界の時価総額÷全世界の名目GDP
○世界バフェット指標の数値が大きくなる→「株式は割高傾向」と判断
○世界バフェット指標の数値が小さくなる→「株式は割安傾向」と判断
○1995.1月末~2017.4月末の世界バフェット指標の
★平均値(幾何平均):0.76
★中央値:0.78
※詳しくはこちらを参照ください
世界バフェット指標を知るメリット
□長期的な視点から世界的な株式の割安・割高を判断する手がかりになります
□割安に買って、割高に売る長期投資を実現し、長期投資のリターンを向上させることができる、かも?
2017.4月末の世界バフェット指標
0.96
でした。
※世界時価総額:約75.2兆ドル 世界のGDP:約78.0兆ドル
ここ6ヶ月、2016.11月末~2017.4月末の世界バフェット指標のデータ
2016.11月 0.91
2016.12月 0.93
2017.1月 0.92
2017.2月 0.94
2017.3月 0.95
2017.4月 0.96
世界的に株式市場規模は拡大傾向です。節目の1.00(時価総額とGDPが同じ規模になる水準)を超えてくるかもしれません。
過去3年間の推移グラフ
※出所:◎GDP→IMF ◎時価総額→WFEのデータより管理者作成
2015.5月に記録した「1.02」を超えてくるでしょうか。
1995.1月末~2017.4月末の推移と現状分析
※出所:◎GDP→IMF ◎時価総額→WFEのデータより管理者作成
1995.1月末~2017.4月末の世界バフェット指標の推移と「割高・割安の目安」は上記のようになります。
※一つの経験則として、わたしは世界バフェット指標が
0.95以上:株式の割高圏
0.65以下:株式の割安圏
の目安にしています。
2017.4月の0.96は割高圏に突入してきたような印象があります。
この指標のみで一つの経験則として判断すると、今は世界株の長期投資のタイミングとしては、どちらかといえば
◎株式の配分比率を減らす
◎現金の配分比率を増やす
◎長期投資を一時的に中断する
のに適す時期だとわたしは考えます。
※長期投資に関する一つの判断です。短期、中期的な投資には役立たない可能性が高いです
※バリュー投資の発想から「割高な時期に株を売り、割安な時期に株を買う」という判断に基づいています
※個人の感想です。投資は自己判断、自己責任で
世界バフェット指標が示唆していた「バブル期」「暴落期」における株価指数
参考までに、世界バフェット指標が示唆していた「バブル期」と「暴落期」の日経平均とS&P500(米国の株価指数)の数値も確認しておきます。
※出所:以下サイトデータより管理者作成 ◎バフェット指標→IMFとWFE ◎TOPIX→ヤフーファイナンス ◎S&P500→ヤフーファイナンス
その他の指標はこちら
長期的観点から、今、株式は割安か割高か?
この問いに対して、一つの指標だけで安直に判断するのは危険であり、複数の指標で総合的に判断することが大切とわたしは考えています。
世界バフェット指標以外にも、よければ以下の指標も参照ください。
★世界時価総額(全世界の株式市場の規模が把握できます)
★OECD景気先行指数(世界的な景気動向が把握できます)