ユキマツの「長期投資のタイミング」

「景気(企業利益動向)」「中銀の金融政策(金利動向)」「投資家のリスク許容度」などから長期投資のタイミングを探る投資ブログ

2007年6月と比べて遜色ないレベル~日本市場の概況 2017.7.22~

依然、時価総額は史上最高水準で安定していました。

今週の日本市場の概況です。 

各指標の現在

直近の日本市場を株式の「割安割高の目安」になりそうな

日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>

信用買い残 <信用取引における買い方の残高>

東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>

信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>

貸し出し態度判断DI <金融機関の貸し出し態度が「緩い」から「厳しい」比率を引いた値>

の5つの指標の最新データで観察していきます。

日本バフェット指標

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※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳 ※期間:1985年1月末~2017年6月末

2017.7.21は「1.14」です。

日本バフェット指標の長期平均は「0.75」です。

割高圏の目安「1.0」以上なので、日本株は割高圏と推測。

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日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓

日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>

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信用買い残

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 ※出所:トレーダーズ・ウェブより管理者作成 ※期間2001年6月1日~2017年4月28日

2017.7.14 26097億円(約2.6兆円)です。

先週より130億円程度増加しています。

上記期間の長期平均は約2.3兆円であり、長期平均から少しだけ上方に偏った値です。

「ふつう~やや割高傾向?」と推測。

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信用買い残について詳しくはコチラ↓

信用買い残 <信用取引における買い方の残高>

東証一部PBR 

f:id:yukimatu-tousi:20170704112458p:plain※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループのデータより管理者作成 ※期間:1999年1月末~2017年6月末

2017.6月末「1.2」です。

割安の目安「1.0」以上なので、割安ではなさそうと判断。

東証一部PBRについて詳しくはコチラ↓

東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>

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信用評価損益率

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※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成 ※期間:2001.6.1~2017.5.12

2017.7.14「-6.67」です。

先週と比べて大きな変化はなく、2017.4月後半から「-5~ー10」のレンジにあります。

上記期間の長期平均はおおむね「-12」ですので、市場はやや安定、安心モードといえそうです。

割安の目安「-25」以上なので、割安ではなさそうと判断。

信用評価損益率について詳しくはコチラ↓

信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>

 

貸し出し態度判断DI (中小企業)

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※以下サイトデータより管理者作成 日銀 ※期間:1983.6月~2017.6月

2017.6月 「+21」です。

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※3カ月ごとの更新データです

割高の目安「+10」以上なので、割高圏と推測。

日本の金融機関の貸し出し態度は中小企業に関しては、1980年代並みに「とても緩くて甘い」状態が続いているようです。

貸し出し態度判断DIについて詳しくはコチラ↓

貸し出し態度判断DI <金融機関の貸し出し態度が「緩い」から「厳しい」比率を引いた値>

 

現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ

あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。

★日本バフェット指標⇒割高圏?

★信用買い残⇒ふつう~やや割高?

★東証一部PBR⇒割安ではなさそう

★信用評価損益率⇒割安ではなさそう

★貸し出し態度判断DI⇒割高圏?

総合的に判断すると、わたしは日本株式は「やや割高~割高圏」と推測します。

したがって、現時点での日本株の長期投資のタイミングとしては

◎資産配分において、株式の配分比率を減らす

◎資産配分において、現金の配分比率を増やす

◎長期投資を一時やめる

のに適す時期だと考えています。単なる経験則ですが。

※長期投資に関する一つの判断です。短期、中期的な投資には役立たない可能性が高いです

※バリュー投資の発想から「割高な時期に株を売り、割安な時期に株を買う」という判断に基づいています

※単なる個人の感想です。未来は誰にも予知できません。投資は自己判断、自己責任で 

サブプライムバブル期との比較

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※出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒東証REIT指数 日足 時系列データ

信用買い残、東証一部PBR、TOPIX、リート指数では負けていますが、10年前のバブル期と比べてもそれほど遜色ない雰囲気です。今後どうなるかはわかりませんが。

あとがき

日銀、6回目の「2%」物価目標達成の先送りがなされ、それを市場が好感し、株価が上がるという、何だか「平和」な一週間でした。

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※出所:統計局ホームページ/消費者物価指数(CPI) 時系列データのデータより管理者作成

上記グラフは2015.1月~2017.5月の消費者物価指数<生鮮食品を除く総合。前年同月比。消費税増税の影響含む>の推移です。

確かに「-0.5%の底」⇒「0.4%」程度まで上がってはきていますが、、、

黒田総裁談

予想物価上昇率が足元の物価に引きずられる傾向が非常に強いことを、十分勘案していなかったということは言わざるを得ない。ただ、見通しが外れたから信用がなくなるということではない

関連記事です。日本は長期投資に適するのか、考察しています

www.yukimatu-value.com

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