2017年のプロ野球、日本シリーズの話題です。
あまり投資とは関係ありません。興味のある方はお付き合いください。
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わたしは今回の日本シリーズは3つの点から面白く感じています。
面白く感じるポイント① 平均年俸の差
外国人選手を除いた平均年俸でみると、ソフトバンクは12球団最高の約7000万円。
対する横浜DeNAは最低の2600万円。
ソフトバンクは横浜の約2.7倍。
かなりの格差です。
資金力豊富な常勝軍団ソフトバンクを相手に、かつて10年連続Bクラスで沈んでいた、あまりお金が豊富でない横浜がどのような闘いを見せるのか。
それだけでも何だか面白いです。
面白く感じるポイント② ラミレス監督のデータ主義
横浜のラミレス監督の口癖は
「数字はうそをつかない」
だそうです。
ラミレス監督は選手時代、相手チームの控え捕手の配球の傾向まで徹底的に研究した上で打席に立っていたそう。
監督になっても徹底したデータ主義による選手起用を実行。
加えて今回のクライマックスシリーズでは先発の柱の投手を途中から救援に回すなど、奇抜な起用方を見せているとのこと。
ここまでの流れ、マイケル・ルイスの傑作「マネー・ボール」の主題ととてもよく似ています。
お金のない弱小球団が徹底したデータ主義と奇抜な戦略で【お金持ちで有力選手をほいほい獲得できる球団】と互角以上の闘いを見せるメジャーリーグのお話。
舞台も時代も異なりますが、似たところがあって面白いです。
面白く感じるポイント③ 下剋上の面白さ
横浜はセ・リーグの3位でした。
リーグダントツ1位の広島を破っての日本シリーズ進出。
3位チームがダントツ1位を押しのけてリーグの代表になることに異論もあるようですが、ルールだから仕方ない。
各チームの選手や監督はベストを尽くしただけで、もし改善するとすれば、今の制度でしょう。
もし今の勢いで横浜が日本一になったりすると、それはそれで面白いストーリーだと思います。
わたしは人やチーム、会社がのし上がっていく話、国や会社が興隆しては滅びていく話などが好きです。
素寒貧から富豪に至るストーリーなども好きです。
以前の記事でも触れましたが、わたしは現在のウォーレン・バフェット氏の投資行動よりもどちらかというと、
なぜバフェット氏が今のような富豪になるに至ったのか
そちらに強く興味を引かれます。
投資と下剋上
また、投資の世界は、ある意味、クライマックスシリーズのように、下剋上を許す世界かもしれません。
投資の世界は「学歴・職歴」「コネ」「国籍・生まれ」「容貌」「年齢」そういったもので差別を受けることなく、いくばくかの資本さえあれば、知恵と頭脳、度胸、洞察力、忍耐力など投資家として必要な力が備わっていれば、どこの誰でものし上がっていくことが可能な世界、よくも悪くもエネルギーにあふれた、可能性に満ちた世界、でもあると思います。
※いくばくかの資本さえむしり取られる可能性のある怖い世界でもありますが
そんな投資の世界に関わっているわたしからすると、弱小イメージが拭い去れない横浜が強大なソフトバンクにどんな闘いを見せるのか、知恵とデータと勢いでどこまで強者を翻弄し下剋上を果たせるのか、とても楽しみです。
おわりに
普段は野球はあまり見ず、特定球団を強くひいきにしないわたしですが、試合やシリーズの流れを見るのは好きです。
昨年の日本シリーズ、広島VS日本ハムでは、広島の2連勝で迎えた第3戦の8回がシリーズの最も大きなポイントだったと思います。
第3戦、広島の先発はチームの精神的支柱、引退が決まっていた黒田投手でした。
現役最後の登板になるかもしれない試合、黒田投手は6回途中まで1失点で抑える好投。7回終了時には2-1で広島リード。
広島はあと2回、打者6人を抑えれば、
・黒田投手で勝つことによってチームに勢いがでる
・広島3勝、日ハム0勝となり、圧倒的に広島有利になる
そんな状況でした。
そういう状況で、8回裏、日ハムが2点を入れ逆転。
9回に広島は執念で追いつき3-3で延長戦にもつれ込みますが、結局10回にサヨナラで日ハム勝利。
その後、広島は3連敗し、2勝4敗で日本一を逃しました。
第3戦の7回までは、これ以上ない、広島有利の展開でした。
あと2回、何とか抑えられれば、広島が日本一になる可能性はそうとう高かったと思われます。
しかし、その流れが、8回、暗転した。
まさに相場の大局的な転換点のように、暗転し、その後、歯車が狂い一気に日ハムに流れを持っていかれてしまった。
投資と同じように、後からなら何とでもまことしやかに解説できるものですが、昨年の日本シリーズのターニングポイントは第3戦の8回だったと思います。
今年の日本シリーズはどうなるのか、そして2009年2月以来の相場の大局的なターニングポイントはもうすぐくるのか、まだまだ何年も来ないのか、楽しみです。