世界のバフェット指標を知るメリット
○世界的な株式の割安・割高を探る目安になる、かもしれない
世界のバフェット指標とは
○世界バフェット指標
=全世界の時価総額÷全世界の名目GDP
=全世界の(株式)市場規模÷全世界の経済規模
○世界バフェット指標の数値が大きくなる
→「株式は割高傾向」と判断
○世界バフェット指標の数値が小さくなる
→「株式は割安傾向」と判断
○1995.1月末~2017.12月末の世界バフェット指標の
★平均値(幾何平均):0.77
★中央値:0.78
※世界バフェット指標について詳しくはコチラ↓
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世界バフェット指標の推移
※データ出所:World Federation of Exchanges、IMFのデータより管理者作成
※期間:1995.1月~2017.12月
近年の推移です。
世界バフェット指標が「1.00」を超える、つまり
世界の市場規模が経済規模を上回った時期
はこの数十年で4回あり、今は4回目です。
世界バフェット指標の使い方の一例と現状
※データ出所:World Federation of Exchanges、IMFのデータより管理者作成
※期間:1995.1月~2017.12月
上記グラフは世界バフェット指標の推移と使い方の一例を示したものです。
世界バフェット指標が
・0.95以上は株式は割高圏?
・0.65以下は株式は割安圏?
という目安はわたしが適当に決めた単なる近年の経験則であり、先見性はありません。
2017.12月末の世界バフェット指標は「1.08」でした。
この指標では割高圏にあると推測します。
近年の世界バフェット指標のピークは
1999年:1.08
2007年:1.09
2015.5月:1.02
2017.12月:1.08
です。
この指標では近年のバブルに匹敵する水準ですが、どうなるでしょうか。
※2017.12月末のデータなので、1カ月半程度のタイムラグがあります
この指標は役に立つのか?
過去のバブルや暴落期のデータとわたしなりの理屈を基に、「使えるだろう」と思える複数の指標を用いてはいますが、極論すればすべて経験則であり、今の状況を判断するのに適した目安なのかはわかりません。
そして、一つの指標に全幅の信頼を置こうとも思いません。
●役立ちそうなものは使い続け、使えないものは場合によっては省いていこう
●多くの目安を用いて、大外れしないアバウトな判断(長期的にみて、概ね「割高?」「ふつう?」「割安?」程度。ピークやボトムを当てる気はありません)ができれば
という方針です。
世界のバフェット指標に関して、現在歴史的にとても高い水準です。
今回も過去のジンクスと同様、「1.08~1.09」程度をピークに「株式市場(時価総額)」が「経済規模(名目GDP)」から徐々に離れて、小さくなっていくようなら(株価が下がっていくようなら)、この指標は優れた目安かもしれません。
逆に、「1.00以上の高水準」を長期間維持するなら、かなり信頼性は低くなる。
今はある意味、この指標の真価が問われる時期かなあ、と。
今年の夏以降にはある程度判断できそうな予感はします。
世界のバフェット指標の弱点
●リアルタイムの情報ではなく、即時性に難があります
●時価総額の数値はほぼ変化しないと思われますが、名目GDPに関しては、現時点で入手できるIMFの推計値を利用しており、この数値は大きくぶれることがあります。
IMFの推計値は半年に一回更新され、次回は2018年4月に修正値が出るもよう。この修正値を用いると、2017年のバフェット指標の数値もぶれてしまいます。現時点の数値は修正される可能性の高い数値です。この意味でも、即時性に少し難のあるデータです。
●その他の弱点は下記記事へ
おわりに
※データ出所:World Federation of Exchanges、IMFのデータより管理者作成
2017年3月末にブログを始め、その頃はそろそろ割高っぽいかな、ぐらいののんきな感じだったのですが、あれよあれよで8月には時価総額が名目GDPを上回り、2017年末には、この指標では歴史的に高い水準まで一気に上昇。
2018年1月末は過去最高の時価総額になったと思われ、
・時価総額はどこまで伸びるのか
・2018年2月はこのまま下がるのか
気になるところです。
関連記事です。
世界の時価総額について
時価総額の連続増加期間について
世界の信用膨張、収縮について