ユキマツの「長期投資のタイミング」

「景気(企業利益動向)」「中銀の金融政策(金利動向)」「投資家のリスク許容度」などから長期投資のタイミングを探る投資ブログ

米国債 長短金利差 <2018年2月末データ>

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米国債の長短金利差に着目し、米国の景気動向、株式市場の動向を推測する記事です。

米国債の長短金利差を確認するメリット

 

米国の景気・株式市場の動向を探る役に立つかも?

 

※当ブログでは「長短金利差」

【米10年国債利回り-米2年国債利回り】

とします。

長短金利差について、詳しくはコチラをどうぞ↓

米国債 長短金利差 <2017.12.22> - ユキマツの「長期投資のタイミング」


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1980年以降の逆イールドと景気後退

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※出所:FRED | St. Louis Fedのグラフより管理者作成 ※期間:1976年~2017.11月

1976年~2017.11月の長短金利差のグラフです。

5回の逆イールド期(短期金利>長期金利の時期)とその後の景気後退期(グレーラインの時期)を示しています。

5回とも景気後退期の前に逆イールドが生じており、逆イールドは景気や株式市場にとって、不穏な兆候になると思われます。

1995年以降の長短金利差と株価の関係

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 ※出所:アメリカ 10年 債券利回りアメリカ 2年 債券利回り^GSPC : Summary for S&P 500 - Yahoo Finance のデータより管理者作成 ※期間:1995年1月~2018年2月

1995年以降の長短金利差と株価(【S&P500】を900で割ったもの)の推移グラフです。

このグラフでは、タイムラグはありますが、長期のトレンドとして概ね

●株価上昇期⇔金利差縮小トレンド

●株価下落期⇔金利差拡大トレンド

が確認できます。

また、この時期のデータに限れば、どちらかといえば

●金利差が大きい時期⇒株式は比較的割安

●金利差が小さい時期⇒株式は比較的割高

ともいえそうです。

長い目でみた一つの傾向、経験則ですが。

1995年以降の月末の長短金利差

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※出所:アメリカ 10年 債券利回りアメリカ 2年 債券利回りのデータより管理者作成 ※期間:1995年1月末~2018年2月末

直近のピークは2010年3月の「2.81%」。

直近のボトムは2017年12月の「0.51%」。

2018年2月末は「0.62%」とボトムより少し金利差が拡大。

現在の長短金利差

2018.3.6現在

・A:長期国債の利回り・長期金利

・B:短期国債の利回り・短期金利

の差は、0.64%程度です。

※A:2.89%。B:2.25%。A-B=0.64% 

※データ:米国債・金利 - Bloomberg

おわりに

2018年に入って米10年国債利回りが思いのほか急騰し、金利差は一時「0.78%」まで開きましたが、最近また少し縮小傾向。

ボトムは2017年12月の「0.51%」で現在は「0.64%」。

今年のFRBの利上げ回数は3回程度の予想が多いようですが、どうなっていくでしょうか。

 

また、FRBは2018年1月以降、資産縮小に本格的に取りかかっているようす。

昨年10~12月はあまり動きがなかったのですが、今年に入って明確に資産は減っています。

ECBの緩和縮小とあわせて、米国債の利回りが上がりやすい一つの環境要因ではあると思われます。

<ここ1年のFRB資産推移>

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※出所:All Federal Reserve Banks: Total Assets | FRED | St. Louis Fedより管理者作成

赤字の単位は<兆ドル>。

FRBは今年だけで0.06兆ドル、ざっと6兆円、全資産の1.3%程度の資産縮小を実行。

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