もしもの円暴落があるとわたしは現在の長期投資の投資ポジション(日本円100%)では非常に困るので、主にインフレ率のチェックを中心に
「もしも」の兆し
がないか適時確認しています。
円暴落の兆しを知るための指標
わたしは以下の5つの指標を適時確認しています。
①ドル円名目レート
②円の実質実効為替レート
③日本の消費者物価指数
④日本の長期金利(10年国債の金利)
⑤日銀の資産動向
※あくまで個人的な対策に過ぎないので、本当に役立つかはわかりません
それぞれが何を意味するのかの説明は以下の記事を参照ください。
ここから5つの指標を一つずつ確認していきます。
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「ドル円名目レート」
<ここ5年のチャート>
※出所: USD JPY 証券株式相場 | ドル 円 相場 - Investing.com
ここ5年は「1ドル=98~124円」程度。
<ここ3ヶ月のチャート>
※出所: USD JPY 証券株式相場 | ドル 円 相場 - Investing.com
ここ3ヶ月は「105~111円」程度。暴落の気配はなし。
円の実質実効為替レート
※出所:( Monthly data: Narrow indices:2018.4.18更新) ※グラフ期間:1973.1月~2018.4月
上記は長期的な視点から「通貨の実力」を示唆する、という人もいる円の実質実効為替レートの推移グラフです。
1973.1月~2018.4月の
・長期平均:92.8
・中央値:94.5
・ここ10年の最安値:70.9(2015.6月)
・ここ10年の最高値:108.2(2012.1月)
です。
2018.4月の数値は「77.6」であり、前月(78.5)よりやや円安方向にぶれています。
水準としては長期平均「92.8」より大幅に低く
円安
方向にぶれているように推測されます。
※実質実効為替レートの長期平均「92.8」の水準だと名目レートは「1ドル=94円程度?」
※この解釈の仕方はわたしの個人的なものです。一般的ではないと思うので、ご注意ください
急激な動きではなく暴落の気配はありません。
日本の長期金利(10年国債の金利)
※出所:日本 10年債券利回りチャート
ここ5年の日本の長期国債利回り推移です。
2016年以降「0%」付近に張り付いており、金利急騰の雰囲気はありません。
日本の消費者物価指数
※出所:統計局ホームページ/消費者物価指数(CPI) 時系列データのデータより管理者作成 ※2014年4月の消費増税の影響を調整しないデータ
概ねアベノミクス後、2013.1月~2018.4月の
消費者物価指数<生鮮食品を除く総合。前年同月比>
です。
2018.4月は+0.7%(前月比-0.2%)。
3月、4月の2ヶ月で「-0.3%」の下落。
+1%の壁に跳ね返されたかのよう。
2018年2月の「+1.0%」がしばらくピークになるでしょうか。
最近日本の景気指標はさえず、デフレ傾向に逆戻りかどうか、要注意。
日銀保有資産
過去5年の日銀保有資産の推移です。
2018年5月20日は約537.9兆円。
2018年の日本の名目GDPは推計で555.6兆円(IMF推計)であり、現在の日銀の保有資産額は名目GDPの約96.8%です。
また、約1年前2017.5.21の日銀資産は約498.2兆円なので、この1年で概ね40兆円の増加となっています。
2015年、2016年は年間で80兆円を超えていたので、量的緩和ペースは半減しています。
※出所:Bank of Japan: Total Assets for Japan | FRED | St. Louis Fedのデータより管理者作成
米国債の利回りとギリシア国債の利回りの確認(ともに10年物)
もしも日本円が暴落するとき、市場はいわゆるリスクオフ一色の相場になると思われます。
そのとき投資家の資金が逃げ込む国債市場の一つは、流動性や信用力の高い米国債ではないかと思います(ドイツ国債などもおそらく同様)。
逆に投資家が資金を引き揚げる国債の一つは、多額の負債を抱え事あるごとに国債利回りが急騰しているギリシアの国債ではないかとわたしは推測しています(ポルトガルなど他にもいろいろあると思いますが)。
したがって、もし円に何かあれば、米国債の利回りは下がり(米国債は買われて価格が上がり利回りが下がる)、ギリシア国債の利回りは上がる(ギリシア国債は売られて価格が下がり利回りが上がる)と推測されるので、この意味で米国債やギリシア国債の利回を観察しておくと、役に立つのではないかと思われます。
米国 10年
<ここ5年>
<ここ3ヵ月>
米10年国債利回り、3%は保てていませんが、上昇傾向。
ここ5年では最も高い水準。
ギリシア 10年
<ここ5年>
<ここ3ヵ月>
3%台中盤まで低下していたギリシア長期国債利回りは「4%前半~中盤」。
依然低い水準で急激なリスクオフの雰囲気は感じられません。
まとめ
2018年4月の消費者物価は+0.7%程度(前年比)。
その他指標からも「円暴落」の気配は感じず。
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