ユキマツの「長期投資のタイミング」

「景気(企業利益動向)」「中銀の金融政策(金利動向)」「投資家のリスク許容度」などから長期投資のタイミングを探る投資ブログ

投資環境の悪化要因

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2018年8月末のFRB、ECB、日銀、3つの中央銀行の資産動向を確認する記事です。

※本記事では便宜的に「1ドル=110円」「1ユーロ=130円」で円換算しています
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中央銀行の動向を確認するメリット

中央銀行の動向は

投資タイミングの時期を判断する一つの手掛かりになり得る

とわたしは思います。

※その説明↓

「中央銀行の動向」が「投資タイミング」を判断する、一つの手掛かりになり得ると考える根拠 - ユキマツの「長期投資のタイミング」

FRBの動向

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※出所:All Federal Reserve Banks: Total Assets | FRED | St. Louis Fed

ここ1年のFRBの資産推移です。

2018年8月末:4.22兆ドル(約464兆円)でした。

前月比 -7兆円

2018年でざっと26兆円資産が減っています。

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※出所:All Federal Reserve Banks: Total Assets | FRED | St. Louis Fedのデータより管理者作成

ECBの動向

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※出所:Central Bank Assets for Euro Area (11-19 Countries) | FRED | St. Louis Fed

上記グラフはここ5年のECBの資産推移です。

量的緩和はペースダウンしてきています。

ECBの資産は2018年8月末:4.62兆ユーロ(約601兆円)でした。

前月比+3兆円

2018年でざっと20兆円(毎月2.5兆円ペース)資産が増えています。

2018年10月以降、ECBの量的緩和のペースはスローダウンする見込み。

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※出所:Central Bank Assets for Euro Area (11-19 Countries) | FRED | St. Louis Fedのデータより管理者作成

日銀の動向

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※出所:Bank of Japan: Total Assets for Japan | FRED | St. Louis Fed

上記グラフはここ5年の日銀の資産推移です。

日銀の資産は2018年8月末:約551兆円でした。

前月比+5兆円

2018年は8ヶ月で約30兆円(毎月約3.8兆円ペース)の増加。

このペースだと年間約45兆円程度の増加となり、2017年(約45兆円)並みの資産増加ペースになるか。

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※出所:Bank of Japan: Total Assets for Japan | FRED | St. Louis Fedのデータより管理者作成

3つの中央銀行、トータルでの変動

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※出所:Bank of JapanCentral Bank Assets for Euro Area Total Assets | FRED | のデータより管理者作成 

3つの中銀のトータル資産は2018年8月末:約1616兆円でした。

・前月比+1兆円

・FRB:-7兆円

・ECB:+3兆円

・日銀:+5兆円

※為替レートや四捨五入で誤差あり

2017.12月末は「1592兆円」だったので、2018年は8ヶ月で「+24兆円」。

このペースだと年間約「+36兆円」となり、2017年の年間「+150兆円」ペースからは大幅に緩和ペースが落ちることになりそうです。

2017年(150兆円)と比較すると、2018年は8ヶ月経過時点(24兆円)で進捗率は16%。

【FRB、ECB、日銀資産】の合計(年末値)と年間増減

<データ>

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<増減額のグラフ>

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※出所:Bank of JapanCentral Bank Assets for Euro Area Total Assets | FRED | のデータより管理者作成

おわりに

2018年10月以降

●ECBの量的緩和のペースはスローダウンする見込み

●FRBの資産縮小は加速する見込み

です。

日銀を含めた3行トータルだと、10月以降、総資産は減少に転じるかもしれません(ECBは微増。FRBは日銀の増加分を上回るペースで減少する可能性)。

人によって解釈は様々ですが、わたしは市場にとっては逆風、投資環境の悪化要因と推測。

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↓中銀の流動性の供給と株価についての記事↓

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