ユキマツの「長期投資のタイミング」

「景気(企業利益動向)」「中銀の金融政策(金利動向)」「投資家のリスク許容度」などから長期投資のタイミングを探る投資ブログ

今や夢のよう ~日本市場の概況~

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先週の日本の株価や金利をごく簡単に確認し、その後、株式の「割安割高の目安」になりそうな5つの指標で定点観測し、日本市場の概況をみてみます。

先週の日経平均

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※出所:マーケット|SBI証券

10.5は「23,784」。先週末比-1.4

久々の下落。

9月末は「24,120」だったので、10月は-1.4%

日経平均の直近の高値は2018年10月の「24,448」。

先週の日本10年債利回り

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※出所:日本 10年 | 日本 10年 債券利回り

7/23以降、日銀が0.2%程度までの金利水準を容認する?

という話もある日本の長期国債。

米国長期債の上昇もあり、世界的に利回りは上昇傾向。

先週の上限は「0.17%」程度。

10.5は「0.15%」ほど。

7/23以降の利回りの最高値は2018年10月の「0.169%」。

先週のドル/円

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※出所:USD JPY 証券株式相場 | ドル 円 相場 - Investing.com

週の半ばは「1ドル=114円台中盤」まで円安が進みましたが、週末は「1ドル=113円台」に戻っています。
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5つの指標

日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>

信用買い残 <信用取引における買い方の残高>

東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>

信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>

日経平均ボラティリティー・インデックス<日経平均版の恐怖指数>

日本バフェット指標

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※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳 ※期間:1985年1月末~2018年9月末

10.5の日本バフェット指標は「1.25」でした。

9月末は「1.26」だったので10月はやや下落。

直近の月末値ピーク、2018年1月の「1.28」に少し届かない水準。

 

10.5の時価総額は約「691.9兆円」(全市場の合計値)。

700兆円を下回りました。

確認できている範囲では、2018.1.23の736.8兆円が現時点での最大値。

現在は最大値を6.1%下回っています。

1985年からの日本バフェット指標の長期平均は「0.76」です。

割高圏の目安「1.0」以上なので、長期的観点からは

日本株は割高圏?

と推測。

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※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳

日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓

日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>

信用買い残

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※出所:トレーダーズ・ウェブより管理者作成 ※期間2001年6月1日~2018年7月27

2018.9.28 27,815億円(約2.8兆円)。

前週比-158億円。

9.7は大幅増加で9.14と9.21は大幅減。

9.28は小幅な減少となりました。

短期的に株価の大幅な上昇がみられたのにも関わらず、信用買い残はさえない動き。

9月の月間では減少。

2018年3月以降、半年間、減少トレンドが続いています。

直近ピークは2018.3.23の約3.7兆円。

水準としては少し下がってきましたが長期平均の「2.4兆円」よりやや大きく、この指標からは

やや割高?

と推測。

<2017.10.27以降の推移・月末値と直近数値>

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 ※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成

信用買い残について詳しくはコチラ↓

信用買い残 <信用取引における買い方の残高>

東証一部PBR 

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※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループのデータより管理者作成 ※グラフの期間:1999年1月末~2018年9月末

2018年9月末の東証一部PBRは「1.4」(前月比+0.1)でした。

2018年2月以降、4ヶ月間「1.4」が続き、その後3ヶ月間は「1.3」。

9月に「1.4」へ。

直近ピークは2018年1月末の「1.5」。

割安の目安「1.0」以上なので、割安ではなさそうと判断。

東証一部PBRについて詳しくはコチラ↓

東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>

信用評価損益率

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※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成 ※グラフ期間:2001.6.1~2018.7.6

2018.9.28は「-8.92」でした。前週の「-9.31」からマイナス幅が縮小。

上記期間の長期平均は約「-11」であり投資家心理は

ふつう~やや安心?

と推測。

割安の目安「-25」以上なので、割安ではなさそうと判断。

信用評価損益率について詳しくはコチラ↓

信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>

日経平均ボラティリティー・インデックス

★日経平均ボラティリティー・インデックスのメモ

1998年からの

・長期平均:25.3

・最低値:11.82(2017.7月)

・最大値:91.45(2008年10月)

・個人的には30以上で「株価の割安圏」を示唆しやすい指標と考えます。

<ここ3ヵ月のチャート>

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※出所:恐怖指数(VIX 日経VI VSTOXX) 日経平均比較チャート

10.5は「18.05」。前週末は「16.76」だったのでやや上昇。

長期平均は「25.3」であり、今の値は平均値より小さく、投資家心理は

やや安心?

と推測。

割安の目安「30」より小さいので、「割安ではなさそう」と推測。

恐怖指数について詳しくはコチラ↓

www.yukimatu-value.com

現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ

あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。

★日本バフェット指標⇒割高圏?

★信用買い残⇒やや割高?

★東証一部PBR⇒割安ではなさそう

★信用評価損益率⇒割安ではなさそう

★日経平均ボラティリティー・インデックス⇒割安ではなさそう

総合的に判断すると、わたしは日本株式は「割高圏?」と推測します。

 

現時点での日本株の長期投資のタイミングとしては

①リスク資産の資産配分が大きくなりすぎていれば、所定の配分に戻す

②資産配分において、株式の配分比率を減らす

③資産配分において、現金の配分比率を増やす

④長期投資を一時やめる(投資をやめる機会を探している場合)

のに適す時期だと考えています。単なる経験則ですが。

※長期投資に関する一つの判断です。短期、中期的な投資には役立たない可能性が高いです

※基本的にできるだけ「割高な時期に株を売り、割安な時期に株を買う」という判断に基づいています

※単なる個人の感想です。未来は誰にも予知できません。投資は自己判断、自己責任で 

※指標ごとに、データ確認時期にタイムラグがありますので、必ずしもリアルタイムの判断ではありません

サブプライムバブル期と「今」のデータ比較

※出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒SBI証券、貸し出し態度判断DI(中小企業)⇒主要時系列統計データ表

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●東証一部PBR:2007.6と並ぶ

●TOPIX:「1793」。1月高値「1911」の「-6.2%」の水準

●東証リート指数:金利上昇もありやや下げる

●日経平均:24000円下回る

●時価総額:700兆円下回る

あとがき

先週の日本株市場は久々のお湿り。

TOPIXと日本全体の時価総額は2018年1月の直近高値から「-6%」程度の水準。

あいかわらず微妙な水準をキープ。

日本の長期金利は先週一時「0.17%」程度まで上昇。

日銀が目安とする「0.2%」にかなり接近。

2017~2018年前半は概ね「0.1%」程度でへばりついていましたが、今後「0.2%」を超えそうになったらまた調整が入って、「0.2%」程度にへばりつくことになるのかどうか。

<日本10年国債利回り:ここ5年>

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※出所: 日本 10年 | 日本 10年 債券利回り

5年前は利回りが0.7%以上ありました。

約10年前、2008年6月には一時1.9%をつけました。

1.9%?

今や夢のよう。

もちろん、住宅ローンなどは今は金利が安い分、割安で組めるというメリットもありますが、預金金利はセツナイ・・・

今のインフレ率(2018年。IMF推計。消費者物価指数の前年比)は

+1.12%

程度。

来年10月から消費税

8%⇒10%

増税予定。

それで長期金利は

0.2%?

でいくことになるのかどうか。

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