ユキマツの「長期投資のタイミング」

「景気(企業利益動向)」「中銀の金融政策(金利動向)」「投資家のリスク許容度」などから長期投資のタイミングを探る投資ブログ

米国リートは割安か? 2018年11月

f:id:yukimatu-tousi:20181112160529p:plain

<米国ETF【IYR】と米10年債の利回り差>から米国リートの割高、割安を探ってみます。

IYR:ダウ・ジョーンズ米国不動産指数に連動する投資成果を目指す米国のETF

【IYR】【米10年債】の利回り差

<【IYR】【米10年債】の利回り差>はクレジットスプレッドと同じような発想で、「IYRの利回り」と「米10年債の利回りの差」が

・大きいほどIYRは割安

・小さいほどIYRは割高

とみなす、一つの割安・割高の目安です。

例えば、

A:【IYR】の利回り

B:米10年債の利回り

とします。

①「A:6%」で「B:3%」のとき「A-B=3%」です。

②「A:3%」で「B:3%」のとき「A-B=0%」です。

①の方が②のときより【IYR】は割安と判断します。

※クレジットスプレッドについてはコチラ↓

www.yukimatu-value.com

2018年10月末:【IYR】と【米10年債】の利回り差からの推測

f:id:yukimatu-tousi:20181112201526p:plain

※出所:IYR Historical Prices Yahoo Financeアメリカ 10年 | アメリカ 10年 債券利回りのデータより管理者作成

2018年10月末のスプレッドは「0.8%」でした。

・IYRの利回り:3.90%

・米10年債の利回り:3.15%

2018年9月末は「0.7」だったので、スプレッドはやや拡大。

0.8」はこの期間の中央値「1.1」を下回る値であり、

少し割高?(割安ではなさそう)

と推測。

※IYRの利回り:過去一年(4回)分の分配金とIRY値から算出

参考データ①

f:id:yukimatu-tousi:20181112201658p:plain

※出所:IYR Historical Prices Yahoo Financeアメリカ 10年 | アメリカ 10年 債券利回りのデータより管理者作成 ※期間:2002.9月~2018.5月末

この期間で利回り差が3%を超えているのは2002~2003年頃と2008~2009年だけです。

この期間の中央値は「1.1%」。

2%を超える時期に比較的IYRは割安な傾向がありそうです。

個人的には割安時期の経験的な目安を概ね「2.0以上」としています。

※適当な目安なので再現性があるかは不明

※主に「割安な時期を知る目安」として利用。割高な時期のスプレッドはブレが大きい印象

参考データ②過去の利回り:「IYR」と「米10年債」

下記グラフは2002年9月末~2018年5月末のIYRと米10年債の利回りの推移を示したものです。

※IYRの利回り:過去一年(4回)分の分配金とIRY月末値から算出

f:id:yukimatu-tousi:20180613221945p:plain

※出所:IYR Historical Prices Yahoo Financeアメリカ 10年 | アメリカ 10年 債券利回りのデータより管理者作成 

IYRの利回りは

・ITバブル崩壊後:約7

・リーマンショック後:約12

まで上昇しています。

Jリート平均の利回りピークは

・ITバブル崩壊後:約6

・リーマンショック後:約8

なので、似たような傾向はあります。

あとがき

<今年のIYRとVOOの比較>

f:id:yukimatu-tousi:20181112201914p:plain

※出所:IYR | iShares US Real Estate チャート- Investing.comより作成

IYR(ローソク足)とVanguard S&P 500 (VOO。) の2018年比較チャート。

1月頃以外は概ね株価と連動している印象。

2018年、IYRはとんとん。S&P500は4%ほど上昇。

最新の動向。

2018.11.12の<米国ETF【IYR】と米10年債の利回り差>は

<3.79%-3.19%

≒0.6%>

であり、スプレッドは10月末より縮小しています。

株価と同様、11月はリスクオン。

関連記事

www.yukimatu-value.com

www.yukimatu-value.com

www.yukimatu-value.com

関連コンテンツ




【更新の励みになります。よければ応援クリックを!】

follow us in feedly