ユキマツの「長期投資のタイミング」

「景気(企業利益動向)」「中銀の金融政策(金利動向)」「投資家のリスク許容度」などから長期投資のタイミングを探る投資ブログ

好景気は誰もが予想する以上に長続きするだろう

f:id:yukimatu-tousi:20190206165936p:plain米国の景気動向、株価動向を【米国の失業率】と【景気循環】で探る記事です。

米国の失業率を知るメリット

「失業率」と「景気」は関連が強く、「景気」と「株価動向」にも関連があり、「失業率」は長期的な「株価動向」を探る材料になり得る、と思われます。

失業率 ⇔ 景気 ⇔ 株価

最新の失業率

2019年1月の失業率は「4.0%」(前月比+0.1%)でした。

この数値は

・サブプライムバブルの頃のボトム「4.4%」より小さく

・ITバブルのころのボトム「3.8%」よりは大きい

値。

いずれにしても低い水準。

失業率の推移

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※出所:US Unemployment Rateのデータより管理者作成 ※期間:1995年1月~2019年1月

この期間の長期平均「5.6%」で、ラインを引いています。

米国失業率は2009年10月のピーク(10.0%)から2018年11月(3.7%)まで、

9年1ヶ月間

の低下トレンドが続いていました。

その後2019.1に「4.0%」まで上昇しましたが、「3.7%」が今回の景気拡大期の最低値になるかは経過をみないと不明。

株価(S&P500)と米国失業率

f:id:yukimatu-tousi:20190206171030p:plain※出所:US Unemployment RateYahoo Financeのデータより管理者作成 ※期間:1995年1月~2019年1月

米国の失業率と「<S&P500>÷200」の推移を併記したグラフです。

2019年1月は株価が大幅上昇、失業率はやや上昇、グラフ上の「株価と失業率の差」はや大きく拡大。

1995年以降、失業率の「低下時期」に株価は上昇しやすく、

失業率の「急上昇+高水準の維持期

に株価は低迷しやすい傾向がうかがえます。

短期的な状況判断には役立ちませんが、長い目で見ると、

景気(⇔失業率)と株価

の関係をうかがう目安にはなりそうなグラフ。

米国景気拡大期

f:id:yukimatu-tousi:20180408231641p:plain

※出所:景気循環でみると2017年に米景気は後退期入り?|第一商品より管理者作成

1945年以降の米国景気拡大期をまとめた表です。

今回の景気拡大は2009年6月に始まり、現在は9年6ヶ月以上、米国の景気拡大が続いているようです。

上記データによれば、1945年以降の米国の景気拡大期の平均は約5年、最長で10年

直近3回の景気拡大期の平均は「95ヶ月」(7年11ヶ月。約8年)。

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参考データ

失業率の長期推移(1948年~)と景気後退

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※出所:Civilian Unemployment Rate ※期間:1948年1月~2017年12月

上記は米国失業率の約70年の長期推移です。

灰色のライン景気後退期でこの期間、11回あります。

よくよく観察すると、

●失業率の底打ちからしばらくたってから

あるいは

●失業率のボトムから失業率が上昇し出すタイミングとほぼ同時に

景気後退が訪れるというパターンが目立ちます。

米国失業率のデータ

1948年1月~2018年10月で最低の失業率は1953年の2.5%です。

その他、失業率のボトムは1960年代に3.4%。

その後はITバブルの頃(2000年)の3.8%、2018年の3.7%が目立ったところ。

最大値は1982年11~12月の10.8%。

比較的近年では2009年10月に10.0%を記録。

平均値は5.76%。中央値は5.60%。

※出所:US Unemployment Rate

「FFレート」「失業率」「株価」の確認

f:id:yukimatu-tousi:20190206172150p:plain※出所:US Unemployment RateYahoo FinanceEffective Federal Funds Rateのデータより管理者作成 ※期間:1995年1月~2019年1

最後に1995年以降の「失業率(%)」「実効FFレート(%)」「S&P500÷300」の推移の確認です。

直近2回のバブル崩壊は

●失業率の底打ち(ボトム圏から失業率が上昇し始める)

●FFレートの頭打ち(利上げの中止)

が不吉なサインでした。

2019年1月は

・「失業率(%)」:上昇

・「実効FFレート(%)」:上昇

・「S&P500÷300」(株価):上昇

でした。

現在の「利上げ終了の雰囲気」「失業率の上昇」は不吉なサインではありますが、先のことは分かりません。

また「非農業部門雇用者数」(米雇用統計の指標のひとつ)の推移は長期的にみて堅調であり、失業率のみで判断しすぎないほうが無難か。

好景気は誰もが予想する以上に長続きするだろう。

※引用元:「世界恐慌(上下)」ライアカット・アハメド(著)吉田利子(訳)筑摩書房 2013年

とりあえず景気後退の時期は不明。長続きするかもしれないし、しないかもしれない。

ただ、景気後退はいつかは来そうなので、好況期より不況期でより大きなリスクをとった方が、長い目でみると、効率的で相対的に安全、というのがわたしの好みのスタンス。

2012年以降は個人的にはうまくいっていますが、今後は不明。

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