ユキマツの「長期投資のタイミング」

「景気(企業利益動向)」「中銀の金融政策(金利動向)」「投資家のリスク許容度」などから長期投資のタイミングを探る投資ブログ

リートは”ミドルリスク・ミドルリターン” ?

f:id:yukimatu-tousi:20190411161439p:plain<米国ETF【IYR】と米10年債の利回り差>から米国リートの割高、割安を探ってみます。

IYR:ダウ・ジョーンズ米国不動産指数に連動する投資成果を目指す米国上場ETF

【IYR】【米10年債】の利回り差

<【IYR】【米10年債】の利回り差>はクレジットスプレッドと同じような発想で、「IYRの利回り」と「米10年債の利回りの差」が

・大きいほどIYRは割安

・小さいほどIYRは割高

とみなす、一つの割安・割高の目安です。

例えば、

A:【IYR】の利回り

B:米10年債の利回り

とします。

①「A:6%」で「B:3%」のとき「A-B=3%」です。

②「A:3%」で「B:3%」のとき「A-B=0%」です。

①の方が②のときより【IYR】は割安と判断します。

※クレジットスプレッドについてはコチラ↓

www.yukimatu-value.com

2019年3月末:【IYR】と【米10年債】の利回り差からの推測

f:id:yukimatu-tousi:20190411224531p:plain※出所:IYR Historical Prices Yahoo Financeアメリカ 10年 | アメリカ 10年 債券利回りのデータより管理者作成

2019年3月末のスプレッドは「0.59%」でした。

・IYRの利回り:3.02%

・米10年債の利回り:2.43%

2019年2月末は約「0.4%」だったので、月間でスプレッドは拡大。

0.59」はこの期間の中央値「1.09」を下回る値であり、

やや割高?(割安ではなさそう)

と推測。

※IYRの利回り:過去一年(4回)分の分配金とIRY値から算出

参考データ①

f:id:yukimatu-tousi:20181112201658p:plain

※出所:IYR Historical Prices Yahoo Financeアメリカ 10年 | アメリカ 10年 債券利回りのデータより管理者作成 ※期間:2002.9月~2018.5月末

この期間で利回り差が3%を超えているのは2002~2003年頃(ITバブル崩壊後)と2008~2009年(サブプライムバブル崩壊後)だけです。

その他、2%を超えているのは2011~2012年頃(欧州債務危機)と2015~2016年(チャイナショック)頃。

2%を超える時期に比較的IYRは割安な傾向がありそうで、個人的には割安時期の経験的な目安を概ね「2.0以上」としています。

※適当な目安なので再現性があるかは不明

※主に「割安な時期を知る目安」として利用。割高な時期のスプレッドはブレが大きい印象

参考データ②過去の利回り:「IYR」と「米10年債」

下記グラフは2002年9月末~2018年5月末のIYRと米10年債の利回りの推移を示したものです。

※IYRの利回り:過去一年(4回)分の分配金とIRY月末値から算出

f:id:yukimatu-tousi:20180613221945p:plain

※出所:IYR Historical Prices Yahoo Financeアメリカ 10年 | アメリカ 10年 債券利回りのデータより管理者作成 

IYRの利回りは

・ITバブル崩壊後:約7

・リーマンショック後:約12

まで上昇しています。

Jリート平均の利回りピークは

・ITバブル崩壊後:約6

・リーマンショック後:約8

なので、似たような傾向はあります。

なおサブプライムバブルの頃や2010~2011年の一時期、IYRの利回りは米国債よりも低かったことがあります。f:id:yukimatu-tousi:20190207235349p:plain※出所:IYR Historical Prices Yahoo Financeアメリカ 10年 | アメリカ 10年 債券利回りのデータより管理者作成

あとがき

最新のスプレッド動向。

2019.4.10の<米国ETF【IYR】と米10年債の利回り差>は

<3.00%-2.47%

=0.53%>

であり、スプレッドは2019年3月末「0.59%」より少し縮小。

経験的には「割安で魅力的」とは思われない水準。

引き続き日米リートどちらが割安かといえば、個人的には日本のリートの方が割安?と推測。

なお、下記サイトによれば2018年3月末時点の各国リートの時価総額(概算)は

・全世界:184兆円

・米国:112兆円

・日本:12兆円

・豪州:10兆円

・フランス:9兆円

・英国:9兆円

・シンガポール:7兆円

・カナダ:5兆円 など

※参照サイト:https://j-reit.jp/study/foundation/09.html

となっています。

同時期の世界の株式時価総額は約86.3兆ドル(9100兆円ほど)なので、当時のリート市場は株式市場の2%程度の規模といえます。

最大の米国ですら100兆円台の市場です。

一つのアセットクラスではありますが株式市場に比べれば「小さな池」。

それほど多くないマネーの流入でリート価格は大きく上がり、流出で大きく下がる可能性はあります。

リートの位置づけは株式と債券の中間、”ミドルリスク・ミドルリターン” とされることもあるようですが、市場環境の急変(金利水準、金利の動きの方向性、投資家のリスク許容度の変動など)により短期的に驚くような変動をみせることもあり、個人的には「ミドルリスク」にやや違和感はありますね。

<IYR:2000年以降>

f:id:yukimatu-tousi:20190411170121p:plain※出所:https://jp.investing.com/etfs/ishares-dow-jones-us-real-estより作成

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