ユキマツの「長期投資のタイミング」

「景気(企業利益動向)」「中銀の金融政策(金利動向)」「投資家のリスク許容度」などから長期投資のタイミングを探る投資ブログ

節目の50を下回る、2016年以来

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グローバル製造業PMIは節目の50を下回りました。
最新の「製造業PMI」と「ISM製造業景気指数」から世界と米国の景気を観察してみます。

 
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①グローバル製造業PMI

「購買担当者指数」は「PMI」とも呼ばれる景気指標の一つです。

世界の多くの国で採用されており、毎月更新される即時性の高い便利な指標です。

50が分岐点であり

50より大きい⇒景気拡大

50より小さい⇒景気減速

と判断。

製造業PMIは「製造業購買担当者指数」のことで、製造業全般の景気を示唆します。

グローバル製造業PMIは「全世界の製造業の景気状況」を示唆する指数です。

グローバル製造業PMIの推移を見てみます。

※グローバル製造業PMIについて、詳しくはコチラ(英語サイト、PDF)

https://www.markiteconomics.com/Public/Home/PressRelease/b2eb8a67afb44a4299eff370169f603e

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※出所:上記PDFサイトより作成

2019年5月は「49.8」(前月比「-0.6」)でした。

大きめに数値低下して節目の50を下回り、世界的な景気減速感は強まったか。

2017年12月をピークに17ヶ月続く低下トレンド。

●2018年2月:54.1

●2018年3月:53.3

●2018年4月:53.5

●2018年5月:53.1

●2018年6月:53.0

●2018年7月:52.7

●2018年8月:52.6

●2018年9月:52.2

●2018年10月:52.1

●2018年11月:52.0

●2018年12月:51.4

●2019年1月:50.8

●2019年2月:50.6

●2019年3月:50.5

●2019年4月:50.4

●2019年5月:49.8

最近では

・チャイナショック(2015~2016年頃)

・欧州債務危機(2011~2012年頃)

の出来事になります。

※PMIについて詳しくコチラ↓

中日独の景気動向 2017年11月データ - ユキマツの「長期投資のタイミング」

②主要国製造業PMI

主要4ヶ国(米中日独)の国別の製造業PMIを確認。

期間は2016年1月~2019年5月です。

f:id:yukimatu-tousi:20190604105824p:plain※出所:「https://jp.investing.com/search?q=製造業購買担当者指数 PMI」のデータより管理者作成

直近のピークは

●中国:2017.9月

●ドイツ:2017.12月

●日本:2018.1月

●米国:2018.4月

であり、今のところ

「中国⇒ドイツ⇒日本⇒米国」

の順にピークアウトしています。

f:id:yukimatu-tousi:20190604105839p:plain2019.5月の数値変動は

●米国・ドイツ・日本・中国:低下

米国の低下幅(-2.1)が大きく、一気に節目の50に接近。

中国も-0.7と大きめ。

日本は-0.4、ドイツは-0.1。

先月の記事で

中国(50以上をキープできるか)と米国(50に少し接近してきている)の今後の動向が気になるところ。

としていましたが、中国はキープできず、米国は50に接近したかたち。

③ISM製造業景況指数

最後に、米国の景気指標の一つ「ISM製造業景況指数」を確認します。

PMIと同様、50が分岐点であり、

50より大きい⇒景気拡大

50より小さい⇒景気減速

と判断。

※ISM製造業景況指数についての記事↓

「株は景気の悪い時期に買うは正しいか?」米国景気の一つの指標【ISM製造業景況指数】

f:id:yukimatu-tousi:20190604111057p:plain※出所:アメリカ ISM製造業購買担当者指数より作成 ※期間:1995.1~2019.5

2019.5月は「52.1」(前月比−0.7)。

大きめの下落。

2019.3月の「55.3」から2ヶ月で大きめの数値低下(-3.2)となっていますが、PMIほど50に接近はしていません。

「60」を超えていた2018.9月頃からのトレンドは明確な下げ。

おわりに

3月は中国の製造業PMIが急上昇したことや株価が堅調だったこともあって

いったんの持ち直し?

の雰囲気も感じられましたが4月は微妙な感じ。

先月の記事では上記のように書いていました。

先月は

「世界全体は減速トレンド継続っぽいけど、3~4月の中国や日本の景気は持ち直しの雰囲気もあり、米国の余力もまだありそうなので、判断が難しい」

という感じでした。

5月のデータは世界的な減速傾向を強く示唆。

1ヶ月待つだけでずいぶん見える景色は変わるもの。

よく分からないときは無理に答えをださない、というのも一つの態度。

もちろん、今後このトレンドが続くかはわかりませんが、中長期的に

・世界や米国景気のトレンドがさえない時期

・株価が割高っぽい時期

は無理しないスタンス。

わたしの気にしている日本の中小個別銘柄はさほど大きな下落でなくそこそこ元気。

短期的には選挙がらみのイベントでもあればオプションヘッジをかけつつ出動する、かも。

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