ユキマツの「長期投資のタイミング」

「景気(企業利益動向)」「中銀の金融政策(金利動向)」「投資家のリスク許容度」などから長期投資のタイミングを探る投資ブログ

ISM製造業景況指数は約10年ぶりの低値

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5月に節目の50を下回ったグローバル製造業PMIは8月、9月は下げ止まり。
最新の「製造業PMI」と「ISM製造業景気指数」から世界と米国の景気を観察してみます。

 
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①グローバル製造業PMI

「購買担当者指数」は「PMI」とも呼ばれる景気指標の一つです。

世界の多くの国で採用されており、毎月更新される即時性の高い便利な指標です。

50が分岐点であり

50より大きい⇒景気拡大

50より小さい⇒景気減速

と判断。

製造業PMIは「製造業購買担当者指数」のことで、製造業全般の景気を示唆します。

グローバル製造業PMIは「全世界の製造業の景気状況」を示唆する指数です。

グローバル製造業PMIの推移を見てみます。

※グローバル製造業PMIについて、詳しくはコチラ(英語サイト、PDF)

https://www.markiteconomics.com/Public/Home/PressRelease/6d5ffb41584d4c08a54706d85d3580b3

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※出所:上記PDFサイトより作成

2019年9月は「49.7」(前月比「+0.2」)でした。

5月に大きめに数値低下して節目の50を下回り、6月、7月と続落。

7月をボトムに8月、9月は上昇。

2017年12月をピークに19ヶ月(1年7ヶ月)続いた低下トレンドが今後どうなるか。

●2018年2月:54.1

●2018年3月:53.3

●2018年4月:53.5

●2018年5月:53.1

●2018年6月:53.0

●2018年7月:52.7

●2018年8月:52.6

●2018年9月:52.2

●2018年10月:52.1

●2018年11月:52.0

●2018年12月:51.4

●2019年1月:50.8

●2019年2月:50.6

●2019年3月:50.5

●2019年4月:50.4

●2019年5月:49.8

●2019年6月:49.4

●2019年7月:49.3

●2019年8月:49.5

●2019年9月:49.7

※PMIについて詳しくコチラ↓

中日独の景気動向 2017年11月データ - ユキマツの「長期投資のタイミング」

②主要国製造業PMI

主要4ヶ国(米中日独)の国別の製造業PMIを確認。

期間は2016年1月~2019年9月です。

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※出所:「https://jp.investing.com/search?q=製造業購買担当者指数 PMI」のデータより管理者作成

直近のピークは

●中国:2017.9月

●ドイツ:2017.12月

●日本:2018.1月

●米国:2018.4月

であり、今のところ

「中国⇒ドイツ⇒日本⇒米国」

の順にピークアウトしています。

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2019.9月の数値変動は

●米国・中国:上昇

●日本、ドイツ:低下

まちまちの結果。

ドイツ以外は50近辺でうろうろ。

③ISM製造業景況指数

次に、米国の景気指標の一つ「ISM製造業景況指数」を確認します。

PMIと同様、50が分岐点であり、

50より大きい⇒景気拡大

50より小さい⇒景気減速

と判断。

※ISM製造業景況指数についての記事↓

「株は景気の悪い時期に買うは正しいか?」米国景気の一つの指標【ISM製造業景況指数】

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※出所:アメリカ ISM製造業購買担当者指数より作成 ※期間:1995.1~2019.9 ※数値は概算値

2019.9月は「47.8」(前月比−1.3)。大きめの数値低下。

2008.2月「48.3」や2009年7月「48.9」とほぼ同水準。

約10年ぶりの低値。

2018.8月「61.3」が直近のピークで、その後は明確な低下トレンド。

④参考データ:ISM製造業景況指数、近年の低い値(概算値)

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※期間:1995.1~2019.9

●ITバブル崩壊後:41

●サブプライムバブル崩壊後:33

●欧州債務危機:49

●チャイナショック:48

●2019年9月:48

おわりに

何度も書いていますが、

★2017年 世界景気良好+年後半株高 ⇒ ヘッジしつつもリスクテイク

★2018年 株高+世界景気悪化+FRB利上げ ⇒ 下げへの対処を続けるスタンス

という感じで個人的には比較的態度を決めやすい状態でした。

主にFRBの引き締めスタンスが緩和的になることで、2019年はやりにくそうだと思っていたら案の定とても難しく

★2019年 米国以外の株式の割高感減退+世界的な中銀利下げ+世界景気徐々に悪化

という状況で市場にとってのポジティブ要因とネガティブ要因が混在。

そしてここにきてグローバル製造業PMIは7月をボトムに反転の兆し。

9月の米国のISM製造業景況指数は悪い結果。

米国製造業PMIのデータはまずまず結果でアベコベ。

とりあえず雇用統計や10月3日発表の米国のISM非製造業景況指数、サービス業PMIなどが気になるところですが、判断が難しい状況。

基本的には

まだ世界景気は減速トレンド?

のスタンスですが、グローバル製造業PMIは7月をボトムに反転の兆しがないとはいえず、世界景気回復の可能性も少し考慮しつつ、引き続き控えめ、オプションなど利用し下げに強いポジション継続。

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