ユキマツの「長期投資のタイミング」

「景気(企業利益動向)」「中銀の金融政策(金利動向)」「投資家のリスク許容度」などから長期投資のタイミングを探る投資ブログ

日本の輸出総額 断続的に11ヵ月の前年割れ

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日本の輸出総額(前年同月比。%)は10ヶ月連続で前年割れとなっています。


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日本の輸出総額を確認するメリット

日本からの主な輸出品の輸出額が前年より増えている時期は世界景気が好調、株価も伸びやすい?

逆に輸出額が前年割れしている時期は世界景気が不調、株価も伸びにくい?

との仮説から、日本の輸出総額(前年同期比。%)動向は投資タイミングを計る参考情報になり得る、かも。

※日本の主な輸出品:自動車、鉄鋼製品、半導体、自動車部品、発電機械、プラスチック材料など

日本の輸出総額(前年同期比。%)の推移

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※出所:http://www.customs.go.jp/toukei/suii/html/time.htmより作成 ※期間:2008.1~2019.9(2019.9月は速報値)

2019.9月の速報値は前年比で「-5.2%」。

前月は「-8.2%」。

2018.12月以降10ヶ月間、前年割れが継続(2018.9月も一度マイナス)。

概ねの時期ですが上記グラフ水色四角で囲んだ部分は輸出総額が前年比割れの時期。

①:サブプライムバブル後の不況

②:欧州債務危機前後の不況

③:チャイナショック前後の不況

とりあえず昨年12月以降、基調は前年割れで今は世界景気がさえない時期か。

日本の輸出総額とTOPIXの現状(2019.9月末まで)

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※出所:http://www.customs.go.jp/toukei/suii/html/time.htmhttps://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/detail/?code=998405.T より作成

日本の輸出総額とTOPIXの推移グラフ。

日本の輸出総額(前年同月比)は2017.8月にピークアウト。

TOPIXは2018.1月にピークアウト。

その後はともに低下基調ではありますが、9月のTOPIXは急騰、輸出総額前年比の数値も改善。

参考データ①:日本の輸出総額とCLI

2008年~2019.3月の日本の輸出総額と世界景気を示唆する指標CLI(OECD全体)の推移。

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※出所:http://www.customs.go.jp/toukei/suii/html/time.htmLeading indicators - Composite leading indicator (CLI) - OECD Dataより作成

CLIはComposite leading indicator (CLI。OECD景気先行指数)の略。OECD全体のCLIであり、世界全体の名目GDPの6割以上を占める国を網羅した景気指数。

「100」が「ふつうの景気水準」、数字が大きいほど好況(景気拡大)、小さいほど不況(景気減速)を示唆します。詳しくはコチラ

青のCLIが低下トレンドにあり、世界景気が減速していく時期、総じて日本の輸出総額は低下、低迷傾向にあるようです。

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逆に青のCLIが上昇トレンドにあり、世界景気が拡大していく時期、総じて日本の輸出総額は増加傾向にあるようです。

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ちなみに日本の輸出総額とCLI(OECD全体)、両者の相関係数は2008.1~2019.3までの月足データで「0.78」であり、強い正の相関があります。

参考データ②:日本の輸出総額、前年割れの持続期間と最低値

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※出所:http://www.customs.go.jp/toukei/suii/html/time.htmより作成 ※期間:2008.1~2019.5

日本の輸出総額、前年割れの持続期間と期間中の最低値。

①:サブプライムバブル後の不況(14ヶ月継続。最低値:-49.4%)

②:欧州債務危機前後の不況(断続的に18ヶ月最低値:-12.4%)

③:チャイナショック前後の不況(14ヶ月継続最低値:-14.0%)

2018.9月を含めると、今回は断続的に11ヵ月の前年割れが生じています(最低値:-8.4%)。

いつまで続きますか。

おわりに

輸出総額は引き続き地味な前年割れが続き、株価はそれほど下がらず、微妙な展開が続く状況。

こういう難しい状況では控えめのポジションで様子見が好み。

最近では2016年も前半は「景気減速+株価下落」。

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その後徐々に景気が回復しだし、株価も上昇を始め

「今が転換点なのか長い株価下落トレンドの途中なのか」

悩みました。

結局、2016年は控えめなロングショートで投資を続け、機会損失を負って利益は少なめでしたが、2017年はよりリスクをとり、それなりに収益が出ました。

どこかのポイントでどちらかに偏った態度をすっきり決めてそれが当たれば得るものも大きいと思われますが、機会損失を負っても、大けがを避けそこそこ守りつつタイミングを見て攻めるのが個人的な好み。

特に株価水準がそれほど割安っぽくない状況では。

東証一部の売買代金はまた8月のようにショボショボになってきましたが、FRB量的緩和もあり日本株は次第に盛り上がるのか、ぽしゃるのか。

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