ユキマツの「長期投資のタイミング」

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【1995年以降で5回目】「世界の時価総額」が「世界の名目GDP」を上回る 

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世界の時価総額やバフェット指標から株式の割高割安を考える記事。

2019年11月末時点で、世界の時価総額は約87.1兆ドルでした。

前月の85.5兆ドルから増加し前月比+1.9%

ピークの2018年1月末「89.8兆ドル」から「-3.0%」の水準。

 ※データ出所:https://www.world-exchanges.org/

※時価総額のデータはときどき微妙にずれており随時修正しています
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近年の世界の時価総額の動向

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※出所:https://www.world-exchanges.org/より作成

上記グラフは1995年1月末~2019年11月末の世界時価総額の推移です。
直近2018年1月のピークから22ヶ月経過。
2018年12月に大きく落ち込みましたが2019年は回復傾向。
ピークに接近、追い抜きそうな勢い。

世界の時価総額 ボトムとピーク

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※出所:https://www.world-exchanges.org/Global Noteのデータより管理者作成 ※いずれも月末値

1990年以降の世界の時価総額のボトムとピークだけを単純化してグラフにすると、上記のようになります。

世界の時価総額のボトムとピーク、増加・減少期間と変動幅

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※出所:https://www.world-exchanges.org/WFEのデータより管理者作成

1990年12月末以降のデータです。
2019年10月末の87.1兆ドルという数字は、直近のボトム、リーマンショック後2009年2月末「28.9兆ドル」の3です。

世界のGDPと時価総額

1995年以降「世界の時価総額」が「世界の名目GDP」を上回る時期が4回ありました。
過去の4回は株価は割高だったと思われます。
2019年11月末、「世界の時価総額」が「世界の名目GDP」をわずかながら上回りました。
1995年以降で5回目となります。

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※データ出所:https://www.world-exchanges.org/ IMFのデータより管理者作成  ※期間:1995年1月末~2019年11月末

世界バフェット指標の確認

世界バフェット指標の推移とデータを簡単に確認。

世界バフェット指標の概要

○世界的な株式の割安・割高を知る目安になる指標です

○世界バフェット指標=全世界の時価総額÷全世界の名目GDP

○世界バフェット指標の数値が大きくなる→「株式は割高傾向」と判断

○世界バフェット指標の数値が小さくなる→「株式は割安傾向」と判断

○1995年1月末~2019年10月末の世界バフェット指標の

★平均値(幾何平均):0.78

★中央値:0.80

※世界バフェット指標について詳しくはコチラ↓

世界バフェット指標の推移と使い方の一例

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※データ出所:https://www.world-exchanges.org/IMFのデータより管理者作成 

※期間:1995.1月~2019.11月

上記グラフは世界バフェット指標の推移と使い方の一例を示したものです。

世界バフェット指標が

0.95以上は株式は割高圏?

0.65以下は株式は割安圏?

という判断はわたしがエイヤっで適当に決めた単なる近年の経験則、目安であり、先見性があるかは不明。

2019年11月末の世界バフェット指標は「1.01」であり、割高圏の目安「0.95」を上回っており、世界的な株価水準は

割高?

と推測。

近年の世界バフェット指標のピークは

1999年:1.08

2007年:1.09

2015年5月:1.01

2017年12月~2018年1月:1.06

でした。

今回はどこまで伸びるか。

2017年6月以降の世界の時価総額、バフェット指標の確認

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※データ出所:https://www.world-exchanges.org/IMFのデータより作成 

「2018年1月頃」の過熱感と「2018年12月」の落ち込みが目立ちます。

参考データ①:近年の下落相場時のバフェット指標の変化

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※データ出所:https://www.world-exchanges.org/IMFのデータより管理者作成 

※期間:1995.1~2018.12

☆ITバブル崩壊期

●1.08⇒0.54

☆サブプライムバブル崩壊期

●1.09⇒0.48

☆チャイナショック(2015~2016年頃)

●1.01⇒0.81 

☆2017年12月以降

●1.06(2017.12)⇒0.88(2018.12)

おわりに

f:id:yukimatu-tousi:20191222221857p:plain2019年11月末、「世界の時価総額」が「世界の名目GDP」をわずかながら上回りました。
1995年以降で5回目となります。
一つの経験則に過ぎませんが、今はまた割高っぽい状況なのかどうか。
 
なお、12月には巨大企業、サウジアラムコが上場し、世界の時価総額は伸びそうな見込み。
2018年1月の直近ピークを超えてきそうな雰囲気。
有力な未上場企業が上場すれば、それだけで世界の時価総額は増加します。
またGDPはカウントしているものの、世界には株式市場がない国もあります。
これだけの事実を考えるだけでも、厳密にいえば世界の時価総額と世界のGDPを比較するのはナンセンスという意見はまっとうだと思います。
ただ、一つの経験則、目安としてはけっこう役立ってきた面白い指標だと感じ、個人的には参考指標としています。
最近のように少しフワフワしてきた時期に「1.00」を超えてくるあたり、わりと気が利いている感じはします。
 
さて、前回は2017.8~2018.9(2018.6を除く)の13ヶ月、世界の時価総額がGDPを上回る時期が続きました。
2019.11からの今回はどうなりますか。

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