直近の日本市場を株式の「割安割高の目安」になりそうな
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
★信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>
★貸し出し態度判断DI <金融機関の貸し出し態度が「緩い」から「厳しい」比率を引いた値>
の5つの指標の最新データで観察する記事です。
今週からは、「日本の長期金利の推移」、「日本の消費者物価指数」、「日銀の保有資産の動向」も簡単に確認していきます。
各指標の現在
日本バフェット指標
※出所: 以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳
※期間:1985年1月末~2017年5月末
2017.6.16は「1.12」です。
日本バフェット指標の長期平均は「0.75」です。
割高圏の目安「1.0」以上なので、日本株は割高圏と推測。
日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
信用買い残
※出所:トレーダーズ・ウェブより管理者作成
※期間2001年6月1日~2017年4月28日
2017.6.2 24736(約2.5兆円)です。
概ね長期平均「2.3兆円」あたりの数値なので、割安でも割高でもなさそうと判断。
信用買い残について詳しくはコチラ↓
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
東証一部PBR
※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループのデータより管理者作成
※期間:1999年1月末~2017年4月末
2017.5月末 1.2です。
割安の目安「1.0」以上なので、割安ではなさそうと判断。
東証一部PBRについて詳しくはコチラ↓
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
信用評価損益率
※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成
※期間:2001.6.1~2017.5.12
2017.6.9 「-8.40」です。
割安の目安「-25」以上なので、割安ではなさそうと判断。
信用評価損益率について詳しくはコチラ↓
★信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>
貸し出し態度判断DI
※以下サイトデータより管理者作成 日銀
※期間:1983.6月~2017.3月
2017.3月 「+20」です。
※3カ月ごとの更新データです
割高の目安「+10」以上なので、割高圏と推測。
日本の金融機関の貸し出し態度は1980年代並みに「とても緩くて甘い」状態です。
貸し出し態度判断DIについて詳しくはコチラ↓
★貸し出し態度判断DI <金融機関の貸し出し態度が「緩い」から「厳しい」比率を引いた値>
現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ
あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。
★日本バフェット指標⇒割高圏?
★信用買い残⇒ふつう?(割安でも割高でもない)
★東証一部PBR⇒割安ではなさそう
★信用評価損益率⇒割安ではなさそう
★貸し出し態度判断DI⇒割高圏?
総合的に判断すると、わたしは日本株式は「やや割高~割高圏」と推測します。
したがって、現時点での日本株の長期投資のタイミングとしては
◎資産配分において、株式の配分比率を減らす
◎資産配分において、現金の配分比率を増やす
◎長期投資を一時やめる
のに適す時期だと考えています。単なる経験則ですが。
※長期投資に関する一つの判断です。短期、中期的な投資には役立たない可能性が高いです
※バリュー投資の発想から「割高な時期に株を売り、割安な時期に株を買う」という判断に基づいています
※単なる個人の感想です。未来は誰にも予知できません。投資は自己判断、自己責任で
直近の「日本の長期金利」「日本の消費者物価指数」「日銀の保有資産の動向」
今週から上記3つも確認しておきます。
理由は後日記事にします。
日本の長期金利(10年国債の金利)
※出所:日本 10年債券利回りチャート
近年の日本の長期国債の利回りの推移です。
2011~2012年頃にはまだ1%以上の金利がついていましたが現在は「0.06%」程度です。一部の米国ETFの経費率並みに低いです。
日本の消費者物価指数
※出所:統計局ホームページ/消費者物価指数(CPI) 時系列データのデータより管理者作成
2015.1月以降の消費者物価指数<総合>です。消費税増税による上昇効果は2015.4月に剥落し、その後は「-0.5~0.5%」で推移しています。
日銀保有資産
※出所:Bloomberg Markets ※<単位:10億円>
過去5年の日銀保有資産の推移です。こんな株価チャートがあったら一瞬買いたくなります。
2017.6.10で504.8兆円です。2017年の日本の名目GDPが推計で546.2兆円なので、それほど遠くない未来に日銀の資産がGDPを上回るかもしれません。
おわりに
日本の時価総額は600兆円をキープ。日本市場においては大きな波乱のない一週間でした。
ただ、市場は落ち着いていますが、今週のFOMCの決定は一大事件だったのかもしれません。
米国市場については明日記事にする予定です。