今週もまったりですが時価総額は史上最高水準の高値で安定していました。
今週の日本市場の概況です。
各指標の現在
直近の日本市場を株式の「割安割高の目安」になりそうな
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
★信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>
★貸し出し態度判断DI <金融機関の貸し出し態度が「緩い」から「厳しい」比率を引いた値>
の5つの指標の最新データで観察していきます。
日本バフェット指標
※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳 ※期間:1985年1月末~2017年5月末
2017.7.14は「1.14」です。
日本バフェット指標の長期平均は「0.75」です。
割高圏の目安「1.0」以上なので、日本株は割高圏と推測。
日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
信用買い残
※出所:トレーダーズ・ウェブより管理者作成 ※期間2001年6月1日~2017年4月28日
2017.7.7 25964億円(約2.6兆円)です。
先週より500億円足らず増加しています。
上記期間の長期平均は約2.3兆円です。
ようやく長期平均から上方に少し動いてきた気配。
ふつう~やや割高傾向?と判断します。
信用買い残について詳しくはコチラ↓
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
東証一部PBR
※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループのデータより管理者作成 ※期間:1999年1月末~2017年6月末
2017.6月末「1.2」です。
割安の目安「1.0」以上なので、割安ではなさそうと判断。
東証一部PBRについて詳しくはコチラ↓
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
信用評価損益率
※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成 ※期間:2001.6.1~2017.5.12
2017.7.7「-7.21」です。
先週と比べて大きな変化はなしです。
上記期間の長期平均はおおむね「-12」です。
割安の目安「-25」以上なので、割安ではなさそうと判断。
信用評価損益率について詳しくはコチラ↓
★信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>
貸し出し態度判断DI (中小企業)
※以下サイトデータより管理者作成 日銀 ※期間:1983.6月~2017.3月
2017.6月 「+21」です。
※3カ月ごとの更新データです
割高の目安「+10」以上なので、割高圏と推測。
日本の金融機関の貸し出し態度は中小企業に関しては、1980年代並みに「とても緩くて甘い」状態が続いているようです。
貸し出し態度判断DIについて詳しくはコチラ↓
★貸し出し態度判断DI <金融機関の貸し出し態度が「緩い」から「厳しい」比率を引いた値>
現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ
あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。
★日本バフェット指標⇒割高圏?
★信用買い残⇒ふつう~やや割高?
★東証一部PBR⇒割安ではなさそう
★信用評価損益率⇒割安ではなさそう
★貸し出し態度判断DI⇒割高圏?
総合的に判断すると、わたしは日本株式は「やや割高~割高圏」と推測します。
したがって、現時点での日本株の長期投資のタイミングとしては
◎資産配分において、株式の配分比率を減らす
◎資産配分において、現金の配分比率を増やす
◎長期投資を一時やめる
のに適す時期だと考えています。単なる経験則ですが。
※長期投資に関する一つの判断です。短期、中期的な投資には役立たない可能性が高いです
※バリュー投資の発想から「割高な時期に株を売り、割安な時期に株を買う」という判断に基づいています
※単なる個人の感想です。未来は誰にも予知できません。投資は自己判断、自己責任で
あとがき
信用買い残が2.6兆円に近づき、少しだけ長期平均から上方にぶれてきているのが先週との違いで、後はあまり変化なしです。
日本市場は非常に安定した状態が継続している、という印象です。
ちなみに、下記表は日本の時価総額の月末値ランキングです。
※出所:日本取引所グループのデータより管理者作成
今月末、史上最高記額を記録するでしょうか?
<関連記事です>
日本市場に関する小ネタです。
<GPIF、ESG投資がらみのニュース、情報>
年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は3日、国内株式のパッシブ運用で、環境や社会、企業統治などの非財務的要素を考慮した「ESG投資」を開始したと発表した。
※出所:公的年金、ESG投資で3指数選定 1兆円規模で運用開始 | ロイター
あまり聞きなれない投資ですが、非財務的要素(環境、社会、企業統治など)を考慮したESG投資にGPIFもそろそろ参加していくようです。持続可能な投資の普及を目指す国際団体、世界持続可能投資連合(GSIA)によると、14年時点の世界のESG投資残高は21兆3575億ドル(約2450兆円)で、世界の合計運用資産の約3割を占めている。
収益だけでなく、環境や社会、ガバナンスのことも含めてちゃんとしてないと運用機関の投資対象リストからはじかれてしまう