ユキマツの「長期投資のタイミング」

「景気(企業利益動向)」「中銀の金融政策(金利動向)」「投資家のリスク許容度」などから長期投資のタイミングを探る投資ブログ

ジャクソンホール後はいかに? ~日本市場の概況 2017.8.26~

北朝鮮・トランプリスクで少し株価は下げましたが、ジャクソンホールの要人発言を前にして静かだった日本市場の概況です。 

各指標の現在

直近の日本市場を株式の「割安割高の目安」になりそうな

日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>

信用買い残 <信用取引における買い方の残高>

東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>

信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>

貸し出し態度判断DI <金融機関の貸し出し態度が「緩い」から「厳しい」比率を引いた値>

の5つの指標の最新データで観察していきます。 

日本バフェット指標

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※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳 ※期間:1985年1月末~2017年6月末

8.21~8.25まで日本バフェット指標は「1.12」で変わらず。

東証一部の売買代金も少なく、様子見ムードが強かったようです。

8.25の時価総額は約613兆円です。

8.7につけた直近のピーク、627兆円から約2.2%程度の減少です。

 

1985年からの日本バフェット指標の長期平均は「0.75」です。

割高圏の目安「1.0」以上なので、日本株は割高圏と推測。

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※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳

日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓

日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>


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信用買い残

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 ※出所:トレーダーズ・ウェブより管理者作成 ※期間2001年6月1日~2017年7月28日

 

2017.8.18 27069億円(約2.7兆円)です。

 

8.18は先週比450億円以上の増加です。

上記期間の長期平均は約2.3兆円であり、長期平均から少し上方に偏った値です。

この指標では「ふつう~やや割高傾向?」と推測。

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信用買い残について詳しくはコチラ↓

信用買い残 <信用取引における買い方の残高>

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東証一部PBR 

f:id:yukimatu-tousi:20170704112458p:plain※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループのデータより管理者作成 ※グラフの期間:1999年1月末~2017年6月末

2017.7月末「1.2」です。こちらは6月末と変化ありません。

割安の目安「1.0」以上なので、割安ではなさそうと判断。

東証一部PBRについて詳しくはコチラ↓

東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>

信用評価損益率

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※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成 ※グラフ期間:2001.6.1~2017.5.12

2017.8.10「-9.94」だったのですが、2017.8.18は「-9.05」まで戻しました。

2017.4月後半から続いた「-5~ー10」のレンジを脱するかと思いましたが、またレンジに戻っています。

上記期間の長期平均はおおむね「-12」なので、市場はわずかに安定、安心モードといえそうです。

割安の目安「-25」以上なので、割安ではなさそうと判断。

信用評価損益率について詳しくはコチラ↓

信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>

貸し出し態度判断DI (中小企業)

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※以下サイトデータより管理者作成 日銀 ※期間:1983.6月~2017.6月

2017.6月 「+21」です。

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※3カ月ごとの更新データです

割高の目安「+10」以上なので、割高圏と推測。

日本の金融機関の貸し出し態度は中小企業に関しては、1980年代並みに「とても緩くて甘い」状態が続いているようです。

貸し出し態度判断DIについて詳しくはコチラ↓

貸し出し態度判断DI <金融機関の貸し出し態度が「緩い」から「厳しい」比率を引いた値>

 

現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ

あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。

先週と変わりありません。

★日本バフェット指標⇒割高圏?

★信用買い残⇒ふつう~やや割高?

★東証一部PBR⇒割安ではなさそう

★信用評価損益率⇒割安ではなさそう

★貸し出し態度判断DI⇒割高圏?

総合的に判断すると、わたしは日本株式は「やや割高~割高圏」と推測します。

したがって、現時点での日本株の長期投資のタイミングとしては

◎資産配分において、株式の配分比率を減らす

◎資産配分において、現金の配分比率を増やす

◎長期投資を一時やめる

のに適す時期だと考えています。単なる経験則ですが。

※長期投資に関する一つの判断です。短期、中期的な投資には役立たない可能性が高いです

※バリュー投資の発想から「割高な時期に株を売り、割安な時期に株を買う」という判断に基づいています

※単なる個人の感想です。未来は誰にも予知できません。投資は自己判断、自己責任で 

サブプライムバブル期との比較

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※出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒東証REIT指数 日足 時系列データ

相変わらずリートはさえません。

あとがき

以下の表は今週の東証一部の売買代金の推移です。

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※出所:東証1部 統計時系列データ (2017年) CSVダウンロードのデータより管理者作成

上記サイトのデータでは2017年1月~昨日までの平均は約「2.3兆円」なので、今週は様子見ムードが濃厚で売買が低調だったことがうかがえる少なさです。

売買代金の観点から株価の割安割高を探るのも面白そうなので、また後日記事にする予定です。

 

日本市場の関連記事、二つです。よければどうぞ。

www.yukimatu-value.com

www.yukimatu-value.com

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