もしもの円暴落があるとわたしは現在の投資ポジションでは非常に困るので、
「もしも」の兆し
がないか適時確認しています。
その確認内容を記事にするシリーズです。
10日に一回くらいのペースで更新していく予定です。
同様の不安がある方がおられれば、よければお付き合いください。
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円暴落の兆しを知るための指標
わたしは以下の5つの指標を適時確認しています。
①ドル円名目レート
②円の実質実効為替レート
③日本の消費者物価指数
④日本の長期金利(10年国債の金利)
⑤日銀の資産動向
※あくまで個人的な対策に過ぎないので、本当に役立つかはわかりません
それぞれが何を意味するのかの説明は以下の記事を参照ください。
ここから5つの指標を一つずつ確認していきます。
「ドル円名目レート」
※出所:セントラル短資FX
最近は110円あたりをうろうろです。
円の実質実効為替レート
※出所:<BIS>Effective exchange rate indices( Monthly data: Narrow indices comprising 26 and 27 economies for the nominal and real indices, respectively, with data from 1964 (XLSX, last updated 17 August 2017) ※グラフ期間:1973.1月~2017.7月
上記は長期的な視点から「通貨の実力」を示唆する、という人もいる円の実質実効為替レートの推移グラフです。
上記サイトのデータでは、近年の最安値は2015.6月の「70.94」です。
この頃は名目ドル円レートでは「120円」を超えていました。
2017.7月の数値は「76.76」であり、前月より円安傾向にぶれており、水準としても円安が疑われますが、急激な動きではありません。
日本の長期金利(10年国債の金利)
※出所:日本 10年債券利回りチャート
近年の日本の長期国債利回り推移です。
現在は「0.01%」程度の低位水準であり、急激な金利上昇の雰囲気は皆無です。
日本の消費者物価指数
※出所:統計局ホームページ/消費者物価指数(CPI) 時系列データのデータより管理者作成
2015.1月~2017.7月の消費者物価指数<生鮮食品を除く総合。前年同月比>です。
消費税増税による上昇分は2015.4月には剥落し、その後は「-0.5~0.5%」程度で推移しています。
2017.7月は「+0.5%」でした。
昨年の今頃は「-0.5%」だったので、1年で「1%」上昇したことになります。
持続的な物価上昇トレンドなのかはわかりません。
とりあえず今は低水準で推移しています。
日銀保有資産
※出所:Bloomberg Markets ※<単位:10億円>
過去5年の日銀保有資産の推移です。
8月20日が約510.3兆円で、史上最高額を更新しました。
2017年の日本の名目GDPは推計で546.2兆円であり、現在の日銀の保有資産額は名目GDPの約93.4%です。
あと一年経たないうちに名目GDPを超えてくるかもしれません。
ちなみに米国の名目GDPは19.42兆ドル(IMF推計)、FRBの資産は4.47兆ドルなので、名目GDPの約23%になります。
スイスを除いて主な先進国中央銀行の資産は名目GDPの概ね30%以下のようであり、経済規模に比べてとても大きな資産を日銀は保有している、といえそうです。
米国債の利回りとギリシア国債の利回りの確認(ともに10年物)
もしも日本円が暴落するとき、市場はいわゆるリスクオフ一色の相場になると思われます。
そのとき投資家の資金が逃げ込む国債市場の一つは、流動性や信用力の高い米国債ではないかと思います(ドイツ国債などもおそらく同様)。
逆に投資家が資金を引き揚げる国債の一つは、多額の負債を抱え事あるごとに国債利回りが急騰しているギリシアの国債ではないかとわたしは推測しています(他にもいろいろあると思いますが)。
したがって、もし円に何かあれば、米国債の利回りは下がり(米国債は買われて価格が上がり利回りが下がる)、ギリシア国債の利回りは上がる(ギリシア国債は売られて価格が下がり利回りが上がる)と推測されるので、この意味で米国債やギリシア国債の利回を観察しておくと、役に立つのではないかと思われます。
米国長期国債利回りは前回同様2.1%台です。
ここ半年は「2.1~2.6%」の間でうろうろしています。
特に利回り急落(米国債価格の急騰)の雰囲気はありません。
ギリシア長期国債利回りは5%台です。
落ち着いています。
まとめ
ジャクソンホールイベント、無事通過。
特に大きな変化もなく、というところ。
一安心でリスクオン?
引き続き少し波乱含み?
個人的な経験では9月は嫌な思い出が多い月、あまりポジションを大きくしない予定ですが、今年はどうなりますか。
関連時事です。
FRBの資産縮小の可能性に関する記事です↓