Jリートは相変わらずさえない動きです。
Jリートは割安なのか?
Jリートスプレッドの8月末のデータを含めて確認してみます。
また、以前の記事(下記リンク)で「JリートとTOPIXの相関」についてふれていたので、まとめて記事にしてみます。
Jリートスプレッドとは
Jリートが割安な状態にあるのか、その判断の目安の一つとしてわたしはJリートスプレッドを確認しています。
Jリートスプレッドは
「Jリートの平均利回り-日本国債利回り(10年物)」
のことで、クレジットスプレッドと同じような発想で、「Jリートの利回り」と「長期国債の利回りの差」が
・大きいほどJリートは割安
・小さいほどJリートは割高
とみなす指標です。
※クレジットスプレッドについてはコチラ↓
※この指標はあまり一般的ではないかもしれないので、ご参考程度に。
※またJリートスプレッドという名称も一般的ではありません
※この指標は「割高」かどうかを探るにはあまり向いてなさそうです
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Jリートスプレッドの推移と「割安の目安」
Jリートスプレッド【Jリートの平均利回り-日本国債10年物の利回り】の推移を確認してみます。
期間、データは2001.9月末~2017.8月末の月末データです。
※出所:JAPAN-REIT.COM、日本 10年 債券利回りのデータより管理者作成
※国債の長期金利がマイナスの時期は「0%」で計算
上記期間の長期平均は「3.2」、中央値は「3.3」です。
個人的には割安時期の目安を「5.0以上」としています(ただの経験則です)。
ITバブル崩壊後、リーマンショック後、欧州債務危機の頃、などに「5.0」以上、もしくは「5.0」近くまでスプレッドが上がっています。
2017.8月末の値は「4.1」であり、平均値「3.2」を上回り、比較的割安っぽいが、「5.0」にはまだ届かない
少し~まあまあ割安?
とわたしは推測します。
次に、TOPIXとJリートの相関関係に移ります。
TOPIXとの比較チャート
※出所:SBI証券
上がここ10年、下がここ2年のTOPIXと東証リート指数の動きを、スタート時を「100」として比較したものです。
ここ10年は総じて相関が高めでしたが、ここ2年は逆相関のようにも見えるチャートです。
JリートとTOPIXの相関係数
下記J.Pモルガンの資料によれば、2017.6.30時点で、JリートとTOPIXの相関係数は
直近3年:0.18
直近10年:0.63
とのこと。
「1.00」に近いほど「正の相関」が強いといえるので、ここ10年の中では、ここ3年の動きはイレギュラーっぽいことがうかがえます。
この理由については下記記事の推測しています。
Jリートは割安?
TOPIXに比べれば今のJリートは割安な気はします。
9.7のJリートの平均利回りは4.1%です。
ただ、Jリートの割安感を高めている要因は金融庁や日銀っぽいところもあり、これもまたイレギュラーな要因とも思われ、わたしはJリートに関しては引き続き見送りです。
今後どうなりますか。