ユキマツの「長期投資のタイミング」

「景気(企業利益動向)」「中銀の金融政策(金利動向)」「投資家のリスク許容度」などから長期投資のタイミングを探る投資ブログ

Jリートは割安? JリートとTOPIXの相関は? ~2017.9月~

Jリートは相変わらずさえない動きです。

Jリートは割安なのか?

Jリートスプレッドの8月末のデータを含めて確認してみます。

また、以前の記事(下記リンク)で「JリートとTOPIXの相関」についてふれていたので、まとめて記事にしてみます。

www.yukimatu-value.com

Jリートスプレッドとは

Jリートが割安な状態にあるのか、その判断の目安の一つとしてわたしはJリートスプレッドを確認しています。

Jリートスプレッドは

「Jリートの平均利回り-日本国債利回り(10年物)」

のことで、クレジットスプレッドと同じような発想で、「Jリートの利回り」と「長期国債の利回りの差」が

・大きいほどJリートは割安

・小さいほどJリートは割高

とみなす指標です。

※クレジットスプレッドについてはコチラ↓

www.yukimatu-value.com

※この指標はあまり一般的ではないかもしれないので、ご参考程度に。

※またJリートスプレッドという名称も一般的ではありません

※この指標は「割高」かどうかを探るにはあまり向いてなさそうです


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Jリートスプレッドの推移と「割安の目安」

Jリートスプレッド【Jリートの平均利回り-日本国債10年物の利回り】の推移を確認してみます。

期間、データは2001.9月末~2017.8月末の月末データです。

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※出所:JAPAN-REIT.COM日本 10年 債券利回りのデータより管理者作成

※国債の長期金利がマイナスの時期は「0%」で計算

上記期間の長期平均は「3.2」、中央値は「3.3」です。

個人的には割安時期の目安を「5.0以上」としています(ただの経験則です)。

ITバブル崩壊後、リーマンショック後、欧州債務危機の頃、などに「5.0」以上、もしくは「5.0」近くまでスプレッドが上がっています。

 

2017.8月末の値は「4.1」であり、平均値「3.2」を上回り、比較的割安っぽいが、「5.0」にはまだ届かない

少し~まあまあ割安?

とわたしは推測します。

 

次に、TOPIXとJリートの相関関係に移ります。

 

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TOPIXとの比較チャート

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※出所:SBI証券

上がここ10年、下がここ2年のTOPIXと東証リート指数の動きを、スタート時を「100」として比較したものです。

ここ10年は総じて相関が高めでしたが、ここ2年は逆相関のようにも見えるチャートです。

 

JリートとTOPIXの相関係数

下記J.Pモルガンの資料によれば、2017.6.30時点で、JリートとTOPIXの相関係数は

直近3年:0.18

直近10年:0.63

 とのこと。

f:id:yukimatu-tousi:20170907142844p:plain

※出所:https://www.jpmorganasset.co.jp/GTM/jp.pdf#search=%27%E5%85%88%E9%80%B2%E5%9B%BD+%E4%B8%AD%E5%A4%AE%E9%8A%80%E8%A1%8C+%E5%90%8D%E7%9B%AEGDP%E6%AF%94%27の66ページ

「1.00」に近いほど「正の相関」が強いといえるので、ここ10年の中では、ここ3年の動きはイレギュラーっぽいことがうかがえます。

この理由については下記記事の推測しています。

www.yukimatu-value.com

Jリートは割安?

TOPIXに比べれば今のJリートは割安な気はします。

9.7のJリートの平均利回りは4.1%です。

ただ、Jリートの割安感を高めている要因は金融庁や日銀っぽいところもあり、これもまたイレギュラーな要因とも思われ、わたしはJリートに関しては引き続き見送りです。

今後どうなりますか。

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