ユキマツの「長期投資のタイミング」

「景気(企業利益動向)」「中銀の金融政策(金利動向)」「投資家のリスク許容度」などから長期投資のタイミングを探る投資ブログ

暴騰 ~日本市場の概況 2017.11.3~

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日経平均が2017.9月の安値「19240円」から17%以上暴騰している日本市場を、株式の「割安割高の目安」になりそうな5つの指標で定点観測してみます。

5つの指標

日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>

信用買い残 <信用取引における買い方の残高>

東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>

信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>

日経平均ボラティリティー・インデックス<日経平均版の恐怖指数>

日本バフェット指標

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※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳 ※期間:1985年1月末~2017年10月末

11.2の日本バフェット指標は「1.26」でした。

10.27の「1.25」よりさらに上昇しています。

この指標のピークとしては約28年前、1989.12月の「1.45」に次ぐ高い値になっています。

 

11.2の時価総額は約「687.0兆円」(全市場の合計値)。

過去最高を更新しています。あと2%足らずの伸びで700兆円に到達。

 

1985年からの日本バフェット指標の長期平均は「0.75」です。

割高圏の目安「1.0」以上なので、日本株は割高圏と推測。

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※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳

日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓

日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>


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信用買い残

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 ※出所:トレーダーズ・ウェブより管理者作成 ※期間2001年6月1日~2017年9月29

2017.10.31 25948億円(約2.6兆円)です。

前週比220億円の増加です。

信用買い残は株価の上昇に関わらず停滞していますが、少し増加しました。

7月以降2.6~2.7兆円のレンジ。

 

上記期間の長期平均は約2.3兆円であり、10.31は長期平均から少し上方に偏った値です。

この指標では「ふつう~やや割高傾向?」と推測。

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 ※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成

信用買い残について詳しくはコチラ↓

信用買い残 <信用取引における買い方の残高>

東証一部PBR 

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※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループのデータより管理者作成 ※グラフの期間:1999年1月末~2017年10月末

2017.10月末の東証一部PBRは「1.4」でした。

2007年8月以降、10年以上ずっと「0.7~1.3」のレンジでしたが、10月末に上抜けしました。

どこまで上がるでしょうか。

 

割安の目安「1.0」以上なので、割安ではなさそうと判断。

東証一部PBRについて詳しくはコチラ↓

東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>

信用評価損益率

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※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成 ※グラフ期間:2001.6.1~2017.9.29

2017.10.31は「-8.36」でした。10.20の「-9.91」からややマイナス幅が減少。

2017.4月後半からほぼ「-5~ー10」のレンジ内に収まっています。

 

経験的には指数がこれだけ上がれば、信用評価損益率も「-5~0%」のレンジに入ることが多いのですが、鈍い動きです。

 

上記期間の長期平均は約「-11」なので、「-8.36」は若干の安心モード。

 

割安の目安「-25」以上なので、割安ではなさそうと判断。

信用評価損益率について詳しくはコチラ↓

信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>

日経平均ボラティリティー・インデックス

<長期チャート>

f:id:yukimatu-tousi:20171102224233p:plain※出所:日経平均ボラティリティーインデックス(JNIV - Investing.com

<ここ3ヵ月のチャート>

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※出所:恐怖指数(VIX 日経VI VSTOXX) 日経平均比較チャート

日経平均版の恐怖指数、日経平均ボラティリティー・インデックスの長期チャートとここ3ヵ月のチャートです。

1998年からの

・長期平均:25.4

・最低値:11.82(2017.7月)

・最大値:91.45(2008年10月)

 個人的には30以上で「株価の割安圏」を示唆しやすい指標と考えます。

 

11.2は「17.17」。

直近で少し上昇していますが、長期平均よりかなり低い値であり、市場心理は比較的安心、楽観に偏っていると推測されます。

 

恐怖指数について詳しくはコチラ↓

www.yukimatu-value.com

 

現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ

あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。

★日本バフェット指標⇒割高圏?

★信用買い残⇒ふつう~やや割高?

★東証一部PBR⇒割安ではなさそう

★信用評価損益率⇒割安ではなさそう

★日経平均ボラティリティー・インデックス⇒割安ではなさそう

総合的に判断すると、わたしは日本株式は「やや割高~割高圏?」と推測します。

※信用買い残が伸びてくれば「割高圏?」

したがって、現時点での日本株の長期投資のタイミングとしては

◎資産配分において、株式の配分比率を減らす

◎資産配分において、現金の配分比率を増やす

◎長期投資を一時やめる

のに適す時期だと考えています。単なる経験則ですが。

※長期投資に関する一つの判断です。短期、中期的な投資には役立たない可能性が高いです

※バリュー投資の発想から「割高な時期に株を売り、割安な時期に株を買う」という判断に基づいています

※単なる個人の感想です。未来は誰にも予知できません。投資は自己判断、自己責任で 

※指標ごとに、データ確認時期にタイムラグがありますので、必ずしもリアルタイムの判断ではありません

バブル期、株価低迷期と「今」のデータ比較

<バブル期との比較>

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※出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒東証REIT指数 日足 時系列データ

TOPIXが2007年6月を上回り、東証一部PBRが当時に並びました。

 

<株価低迷期との比較>

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※出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒東証REIT指数 日足 時系列データ

あとがき 

週刊誌の見出しに
日経平均30000円?40000円?
もちらほら。
 
日本株はどこまで上がるか?
 
もともとそんなことはわたしにはわからないのですが、日銀の年間6兆円のETF買いやいつ終わるとも知れない日銀の量的緩和政策、世界的な低金利など、かつてなかった条件も加わっており、なおさら余計にわかりにくい感じがします。
 
ただ、相場は相場として、自分のスタイルはスタイル。
暴騰相場でも暴落相場でも、自分が身につけた自分に合った投資スタイルを崩さないのが長い目で見れば無難な選択と個人的には思っています。
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