乱高下していた今週の日本市場を、株式の「割安割高の目安」になりそうな5つの指標で定点観測してみます。
今週の日経平均
※出所:日経平均インデックス(N225 - Investing.com
今週の日経平均は概ね「22000~22750」の範囲で、下がって上がって、また少し下げる。
動きが激しかったです。
5つの指標
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
★信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>
★日経平均ボラティリティー・インデックス<日経平均版の恐怖指数>
日本バフェット指標
※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳 ※期間:1985年1月末~2017年10月末
11.17の日本バフェット指標は「1.24」でした。
「1.24」は10月末と同水準。
11.10の「1.27」より低下しています。
それでもこの指標のピークとしては約28年前、1989.12月の「1.45」に次ぐ高い値になっています。
11.17の時価総額は約「676.4兆円」(全市場の合計値)。
今週は減少。
11.8の「695.6兆円」が今までの最高値。
最高値付近にいます。
1985年からの日本バフェット指標の長期平均は「0.75」です。
割高圏の目安「1.0」以上なので、日本株は割高圏と推測。
※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳
日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
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信用買い残
※出所:トレーダーズ・ウェブより管理者作成 ※期間2001年6月1日~2017年9月29日
2017.11.10 27896億円(約2.8兆円)です。
前週比約1000億円の増加です。
2週連続で大幅な増加です。
7月以降の2.6~2.7兆円のレンジを上抜けしましたが、指数は乱高下しており、果たして。
上記期間の長期平均は約2.3兆円であり、11.10は長期平均から少し上方に偏った値です。
アバウトな判断ですが2.3兆円から離れてきたので「やや割高傾向?」と推測。
※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成
信用買い残について詳しくはコチラ↓
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
東証一部PBR
※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループのデータより管理者作成 ※グラフの期間:1999年1月末~2017年10月末
2017.10月末の東証一部PBRは「1.4」でした。
2007年8月以降、10年以上ずっと「0.7~1.3」のレンジでしたが、10月末に上抜けしています。
割安の目安「1.0」以上なので、割安ではなさそうと判断。
東証一部PBRについて詳しくはコチラ↓
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
信用評価損益率
※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成 ※グラフ期間:2001.6.1~2017.9.29
2017.11.10は「-8.80」でした。11.2の「-8.02」からややマイナス幅が増加。
2017.4月後半からほぼ「-5~ー10」のレンジ内に収まっています。
上記期間の長期平均は約「-11」なので、「-8.80」は若干の安心モード。
割安の目安「-25」以上なので、割安ではなさそうと判断。
信用評価損益率について詳しくはコチラ↓
★信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>
日経平均ボラティリティー・インデックス
<長期チャート>
※出所:日経平均ボラティリティーインデックス(JNIV - Investing.com
<ここ3ヵ月のチャート>
※出所:恐怖指数(VIX 日経VI VSTOXX) 日経平均比較チャート
日経平均版の恐怖指数、日経平均ボラティリティー・インデックスの長期チャートとここ3ヵ月のチャートです。
1998年からの
・長期平均:25.4
・最低値:11.82(2017.7月)
・最大値:91.45(2008年10月)
個人的には30以上で「株価の割安圏」を示唆しやすい指標と考えます。
11.17は「20.06」。
11.9以降「20」近辺にいます。
まだまだ平均以下の水準であり、市場心理は比較的安心、楽観に偏っていると推測されます。
恐怖指数について詳しくはコチラ↓
現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ
あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。
★日本バフェット指標⇒割高圏?
★信用買い残⇒やや割高?
★東証一部PBR⇒割安ではなさそう
★信用評価損益率⇒割安ではなさそう
★日経平均ボラティリティー・インデックス⇒割安ではなさそう
総合的に判断すると、わたしは日本株式は「やや割高~割高圏?」と推測します。
※信用買い残が伸びてくれば「割高圏?」
したがって、現時点での日本株の長期投資のタイミングとしては
◎資産配分において、株式の配分比率を減らす
◎資産配分において、現金の配分比率を増やす
◎長期投資を一時やめる
のに適す時期だと考えています。単なる経験則ですが。
※長期投資に関する一つの判断です。短期、中期的な投資には役立たない可能性が高いです
※基本的にできるだけ「割高な時期に株を売り、割安な時期に株を買う」という判断に基づいています
※単なる個人の感想です。未来は誰にも予知できません。投資は自己判断、自己責任で
※指標ごとに、データ確認時期にタイムラグがありますので、必ずしもリアルタイムの判断ではありません
バブル期、株価低迷期と「今」のデータ比較
<バブル期との比較>
※出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒東証REIT指数 日足 時系列データ
先週「1800」だったTOPIXが今週は下落、2007年を下回りました。
東証REIT指数が1週間で+2.7%。久々の大幅アップ。盛り返すでしょうか。
<株価低迷期との比較>
※出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒東証REIT指数 日足 時系列データ
あとがき
2週連続で信用買い残が大幅に増え、2週前の約2.6兆円から2.8兆円に増えてきたのが印象的でした。続伸して3兆円に届くでしょうか。
※出所:SBI証券
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