個人的に魅力を感じるETFや投資信託を紹介させていただくシリーズ、「魅力的なETF・投資信託」の6回目です。
今回は
【EPHE】 iシェアーズ MSCI フィリピン ETF
を取り上げます。
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【EPHE】 iシェアーズ MSCI フィリピン ETFとは
以下、上記サイトからの引用です。
MSCIフィリピン・インベスタブル・マーケット・インデックスとは?
下記サイトによれば、MSCIフィリピン・インベスタブル・マーケット・インデックス は
・米MSCI社が提供する外国株式インデックスの一つ
・「フィリピン」が対象
・大型/中型株(時価総額の上位約85%)をカバー
している株式インデックスとのこと。
詳しくはコチラ↓
【EPHE】の基本データ
・経費率:0.64%。安くはないです
・配当実績:過去12ヶ月の分配金利回りは0.55%。経費率に届きません
・運用会社:BlackRock
・上場市場:NTSEアーカ
・ファンドの純資産:1.758億ドル程度(1ドル112円計算で約195億円程度)
【EPHE】の保有銘柄
・2017.11.17時点で41銘柄であり少ないです
・上位10銘柄の保有比率
この10銘柄で全体の約65%を占めています。
分散は甘めです。
【EPHE】の業種別資産構成
業種別でみると、「金融」「不動産」「資本財・サービス」の3つで約8割を占めます。
値動きは大きくなりがちな業種に集中しています。
【EPHE】の価格推移
ドル建ての推移ですが、2010年9月の設定来でざっと50%程度の上昇。
2012年以降「30~45」の範囲がレンジ。
単なる直感ですが、「30以下」で買えればいい買い物になるかもしれません。
【EPHE】の魅力
①フィリピン市場への投資ツール
フィリピンの個別株への投資も可能ですが、銘柄数も情報も少なめであり、米国上場でない海外市場の個別株だと為替手数料が非常に高くつくことも多いです。
その点【EPHE】は米国上場の
「フィリピン市場全体への投資を可能にする貴重なETF」
と思われます。
配当もぱっとせず、経費率も安くないですが、インドネシア市場全体に投資するETF【EIDO】と同様、時期をみて、安そうな時期にちょこちょこ買い増して、遠い将来に大化けすることを期待するのも楽しい銘柄ではないかと思います。
②MSCIブランド
メジャーな指数であるMSCI・インデックスであることへの信頼感、安心感
【EPHE】の購入手段
SBI証券、楽天証券、マネックス証券などで購入可能。
【EPHE】は割安?割高?
※出所:Global Noteのデータより管理者作成 ※1996~2016年の年末値で算出
上記は1996年以降のフィリピンのバフェット指標です。
※バフェット指標=ある国の時価総額÷名目GDP
ある国の株式全体の割安割高を判断する一つの目安
簡単に振り返ると
①:アジア通貨危機以前の好景気、株高期
②:サブプライムバブル期の株高期
③:魅力的なアセアンの新興国としての株高期(量的緩和バブル期?)
④:アジア通貨危機の株安期
⑤:ITバブル後の株安期
⑥:リーマンショック後の株安期
この期間のフィリピンのバフェット指標の長期平均は「0.51」。
経験的には今後何かあるとバフェット指標は「0.3~0.4」くらいには落ち込みそうであり、EPHEに関しては50~60%程度の暴落は覚悟する必要がありそうです。
2017年10月末の値は「0.86」。この指標の数値的には割高っぽいです。
※出所:Global Note、World Federation of Exchangesのデータより管理者作成
おわりに
※出所: GLOBAL NOTE、WFEのデータより管理者作成 ※時価総額は2003年末~2016年末で比較
上記は2003年末~2016年末の名目GDPと時価総額の変化を表にしたものです。
フィリピンの一人当たりの名目GDPは2016年でざっと3000ドル。
まだ伸びしろは大きそうで人口増加が長期的に続きそうな国です。
10年20年の長期で考えれば期待を持ちやすい国ではあり、【EPHE】はそんなフィリピンへの長期投資の貴重なツールだと思います。
関連記事、「フィリピンへの投資」「バフェット指標」「インドネシアへの投資ツール」の三つです。