ユキマツの「長期投資のタイミング」

「景気(企業利益動向)」「中銀の金融政策(金利動向)」「投資家のリスク許容度」などから長期投資のタイミングを探る投資ブログ

オプションと今年の投資活動

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本日で今年の営業日も最後です。

大きな下落らしい下落がなかった今年の相場。

珍しい一年でした。

わたしの投資活動はあまり一般的でないと思われ、ほとんど記事にしていませんが、年末でもあり、今年の備忘録的に振り返らせていただきます。


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二つの投資スタンス

以前記事にした時期と同様、現在もわたしの投資スタンスは2本立てです。

ここ数年変わっていません。

 

①「ロングショート戦略」

今年もフル稼働。

②「市場全体が割安っぽい時期に、株式やリートに思い切り投資するインデックス投資」(割安時期に買って割高と判断するまでの長期投資)

引き続き、今年は割安っぽい時期が来なかったので開店休業、ノーポジション。

は何もしていないので省きます。

 

ロングショート戦略(マーケットニュートラル)の簡単な説明

●例えば、相対的に割高らしい銘柄は売り建て、割安らしい銘柄は買い建てる、それを同時に行い、市場全体の動向(暴騰、暴落、上昇下降トレンド)からの影響を少なくして、絶対リターンを求める投資手法

詳しくは下記記事を参照ください↓

マーケットニュートラルとは|金融経済用語集

投資スタイルの確認<2017.9月> - ユキマツの「長期投資のタイミング」

2017年4月末の運用状況 - ユキマツの「長期投資のタイミング」

今年のロングショート戦略

今年のロングショートは主に

●買いポジション⇒日本の個別銘柄の買い(現物・信用)

●売りポジション⇒日本の個別銘柄の空売り(売り)+日経平均オプション「プット買い」

で行っていました。

今年の特徴

今年の特徴は相場がよく、ほとんど下落らしい下落がなかったこと。

割高ではないか?と判断して空売りで売りポジションを作った個別銘柄が、わさわさ上がって損失を出すケースも時々みられたので、特に年の後半は個別銘柄の空売りを少なめにして、

プットオプションの買い

を増やして対応していました。

具体的には

:個別銘柄の買いポジション(随時入れ替)

:個別銘柄の空売りポジション(随時入れ替え)+日経平均オプション「プット買い」

の金額を適度にバランスさせ、

●Aの買いポジションをBのポジションでヘッジし、

 

●相場の急落に備えつつ

 

●トータルでの収益を目指す

そればかりやっていました。

いつ急落相場が来てもがバンザイしないように、

空売りとオプションで防御しつつ

現物と信用買いで攻める

という感じ。

成績

成績は

●日経平均オプション「プット買い」の損失がたくさん

●個別銘柄の空売りポジションの損失が少し

●Aの買いポジション利益がかなりたくさん

トータルでヘッジ代金を買いポジションの利益が上回り、まずまずの利益でした。

結果的に、日経平均オプション「プット買い」は

ほぼ利益を出すことはなく、大きな損失

でしたが、チキンな性格上、ヘッジしてないと怖くて攻められなかったので、わたしにとってはどうしても必要な経費だと思っています。

 

ただ、オプションの損失と買いポジション(株式の現物・信用買い)の利益を損益通算できないので、税率が実質的に20%よりも高くなります。

悔しいですが、まあ、必要経費・・・

 

※オプションの説明

オプション取引とは|金融経済用語集

先物オプション取引|株初心者入門|カブドットコム証券(ネット証券会社)の初心者向け動画【kabustudio】

なぜオプションを使うのか

TOPIXETFの空売りや日経ベアファンドの買い

などを用いれば、損益通算も可能な条件で買いポジションのヘッジができます。

なぜそうしないのか。

 

苦い経験があるからです。

 

ロングショートをやり出して間もない頃、

市場全体は上昇しているのに、

わたしが買った個別銘柄たちがろくに上昇せず、

ヘッジ目的で空売りしたTOPIXETFがぐんぐん上昇して、

けっこうシャレにならない大きな損失を出して

泣く泣く損切りした

経験があります。

 

どちらかというとわたしは

ベータ値が低めの値動きが比較的マイルドで財務がいい銘柄

を好んで買うため、市場全体が一気に上昇する相場(今年秋の日経平均16連騰みたいな相場)では、TOPIXや日経平均に大きく負け越し、結果的に

ヘッジポジションで大赤字を出してしまう

パターンに陥る可能性が高い。

 

そういう事態を何とか回避しつつ、ヘッジができるやり方はないか?

この課題の解決のために行きついたのがプットオプションの買いによるヘッジ。

 

初めはオプションは訳が分からず、オプションの経費で買い方の利益を食いつぶすこともありましたが、昨年ごろからだいぶ慣れてきました。

オプションは使い方によっては非常に便利です。

もしTOPIXの空売りでヘッジしていたら、今年の運用成績はおそらく大赤字。

今のわたしのロングショート戦略の命綱はプットオプションです。

 

※ベータ値について⇒ベータ値(β)とは|金融経済用語集

※マイナーなやり方かもしれませんが、下落相場の渦中でプットが割高な場合、

「コールオプションの買い+ (同額の)日経平均先物の売り」

を組み合わせて似たようなヘッジポジションを作ることもできます

来年に向けて

引き続き、2本立ての投資スタイルで、

 

トータルで利益が出る

 

あるいは

 

大きな損失をしない

 

のが来年の目標です。

 

①「ロングショート戦略」

基本的には今年と同様、常にヘッジしつつ、慣れている日本株のロングで攻めるつもりです。

●米国や欧州の長期金利が上昇を続ける

●米国の失業率が露骨に上がってくる

●S&P500やナスダックが明瞭に崩れる

●世界や主要国の景気動向が悪化の兆しを見せる

など、あからさまな負の兆候が見られればロングよりも

ショートが少し多めのポジション

に修正し、大きな下落に備えるかもしれませんが、基本はどちらにも対応できる現状の方針を維持。

 

②「市場全体が割安っぽい時期に、株式やリートに思い切り投資するインデックス投資」(割安時期に買って割高と判断するまでの長期投資)

現状では、総じて

リスク資産はかなり割高な状況

と推測しており、またしばらく開店休業かもしれません。

長期投資のポジションを持たないメリットは、

●①のロングショートの投資ポジションを大きくできる

●余力の大きい資金管理ができる

などです。

引き続き市場観察を続け、

もしチャンスが来れば、出動する

というスタンス。

おわりに

以上、マニアックで変な記事になったと思いますが、年末なので、備忘録なので、お許しを。

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