ユキマツの「長期投資のタイミング」

「景気(企業利益動向)」「中銀の金融政策(金利動向)」「投資家のリスク許容度」などから長期投資のタイミングを探る投資ブログ

米国債 長短金利差 <2017年12月末データ>

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米国債の長短金利差に着目し、米国の景気動向、株式市場の動向を推測する記事です。

米国債の長短金利差を確認するメリット

 

米国の景気・株式市場の動向を探る役に立つかも?

 

※当ブログでは長短金利差

【米10年国債利回り-米2年国債利回り】

とします。

長短金利差について、詳しくはコチラをどうぞ↓

米国債 長短金利差 <2017.12.22> - ユキマツの「長期投資のタイミング」


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1980年以降の逆イールドと景気後退

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※出所:FRED | St. Louis Fedのグラフより管理者作成

1976年以降の長短金利差のグラフです。

5回の逆イールド期(短期金利>長期金利の時期)とその後の景気後退期(グレーラインの時期)を示しています。

5回とも景気後退期の前に逆イールドが生じており、逆イールドは景気や株式市場にとって、不穏な兆候とされます。

1995年以降の長短金利差と株価の関係

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 ※出所:アメリカ 10年 債券利回りアメリカ 2年 債券利回り^GSPC : Summary for S&P 500 - Yahoo Finance のデータより管理者作成 ※期間:1995年1月~2017年12月

1995年以降の長短金利差と株価(【S&P500】を900で割ったもの)の推移グラフです。

このグラフでは、タイムラグはありますが、長期のトレンドとして概ね

●株価上昇期⇔金利差縮小トレンド

●株価下落期⇔金利差拡大トレンド

が確認できます。

また、この時期のデータに限れば、どちらかといえば

●金利差が大きい時期⇒株式は比較的割安

●金利差が小さい時期⇒株式は比較的割高

ともいえそうです。

長い目でみた一つの傾向、経験則ですが。

1995年以降の米国債の長短金利差(10年債利回り-2年債利回り)

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※出所:アメリカ 10年 債券利回りアメリカ 2年 債券利回りのデータより管理者作成 ※期間:1995年1月末~2017年12月末

1995年以降の金利差です。

近年の2回のバブル期においても、長短金利差は

●ゼロ近辺まで縮小

あるいは

●マイナス

となっています。

現在、FRBの利上げもあり、金利差は明確な縮小トレンドにありますが、逆イールドにはまだ届かない段階。

現在の長短金利差

2018.1.6現在

・A:長期国債の利回り・長期金利

・B:短期国債の利回り・短期金利

の差は現在、0.52%程度です。

※A:2.48%。B:1.96%。A-B=0.52% 

※データ:米国債・金利 - Bloomberg

おわりに

2018年のFRB利上げの回数は2~3回程度と推測されているようです。

3月にも1度目の利上げが実施されそうな雰囲気。

ここ1年で長短金利差は0.7%ほど縮小しており、昨年は利上げに伴い短期金利が上昇しても長期金利があまり上昇しないパターンが多かったです。

※ここ一年の長期金利(10年債)の上昇率+0.06%、短期金利(2年債)+0.75%

今年もこのパターンが続く保証はありませんが、2~3回の利上げが続くなら逆イールドになる可能性も否定できません。

また、FRBの資産縮小の影響も無視できない可能性があります。

 

逆イールドになったら必ず景気後退が起きるのかも不明ですし、主要国の景気動向は総じて良好であり、

意外にまだまだ大丈夫

かもしれませんが、市場にとって不吉な兆候であることも否定できないので、長短金利差については月一で記事にする予定です。

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www.yukimatu-value.com

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