ユキマツの「長期投資のタイミング」

「景気(企業利益動向)」「中銀の金融政策(金利動向)」「投資家のリスク許容度」などから長期投資のタイミングを探る投資ブログ

Jリートの割安割高 <2018.1月末データより>

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昨年低迷していたJリート、2018年の調子はどうでしょうか。

1月末のデータからその割安割高を探ってみます。

TOPIXと東証リート指数

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※出所:SBI証券のグラフより管理者作成

上記グラフはここ1年の東証リート指数とTOPIXの値動きを比較したものです。

2017年4月頃から、両者のかい離が進みましたが、最近少し差が縮まったようにも見えます。
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Jリートスプレッド

Jリートの割安割高の判断の目安の一つとしてわたしはJリートと日本の長期国債利回りの差(スプレッド)を確認しています。

本記事ではJリートスプレッド

「Jリートの平均利回り-日本国債利回り(10年物)」

とします。

クレジットスプレッドと同じような発想で、「Jリートの利回り」と「長期国債の利回りの差」が

・大きいほどJリートは割安

・小さいほどJリートは割高

とみなす指標です。

※「Jリートスプレッド」は一般的な用語ではありません

※クレジットスプレッドについてはコチラ↓

www.yukimatu-value.com

過去の利回り「Jリート」と「日本10年国債」

少し古いデータですが、過去の推移の確認です。

下記グラフは2001.9月末~2017.7月末のJリートと長期国債の利回りの推移を示したものです。

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※出所:JAPAN-REIT.COM日本 10年 債券利回りのデータより管理者作成 ※国債の長期金利がマイナスの時期は「0%」で表示

Jリートの平均利回りは

・ITバブル崩壊後:約6

・リーマンショック後:約8

まで上昇しています。

リーマンショック後は銘柄によっては利回り10%を超えて12~13%のものもありました。

そんな時期が来るかは分かりませんが、総じて不景気な時期に買えば、悪い買い物になる確率は下がりそうです。

最新のJリートスプレッド

次にJリートスプレッド

●【Jリートの平均利回り-日本国債10年物の利回り】

の推移を確認してみます。

期間は2001.9月~2018.1末です。

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※出所:JAPAN-REIT.COM日本 10年 債券利回りのデータより管理者作成

この期間の長期平均は「3.2」です。

個人的には割安時期の経験的な目安を概ね「5.0以上」としています。

 

2018.1月末の値は「3.9」でした。

・Jリートの平均利回り:4.00%

・日本国債10年物の利回り:0.08%

2017年12月末は「4.1」だったので、割高方向にぶれました。

3.9」は平均値「3.2」を上回るも「5.0」には届かない値であり、個人的には

少し~まあまあ割安?

と推測。

 

株式市場が盛況の中、Jリートがさえない理由の一部として、

●地銀を中心とした金融機関(日銀除く)によるJリート売り

●Jリートに関わる毎月分配型投信の販売自粛

などの特殊要因がからんでいると推測されます。

詳しくはコチラ↓

www.yukimatu-value.com

わたしの立場

割安に執着するわたしとしては、できたらJリートスプレッドが「5.0」を超える時期の

・NAV倍率が低い銘柄(NAV倍率「0.9」以下のJリート銘柄が 9個 と先月末の10個より減っています)

・財務、物件の収益性がそこそこ以上の銘柄

・できれば物件が関東に集中しすぎていない銘柄(地域分散の意味で)

・分配金利回りが高い銘柄(例えば8%とか)

などに魅力を感じますが、今は

・十分割安とは思えない

・特殊事情の見極めがつかない

などの理由で見送りです。

おわりに

欧米の主要国の長期金利が上昇する中、あまり動きのない日本国債利回り。

金利が落ち着いている影響もあるのか、東証リート指数は1月、上昇しました。

一方、米国リートは株高の渦中でも下落傾向。

国債利回り上昇の影響を素直に反映している模様。

<米国リートETF【IYR】と米10年国債利回りのここ3ヶ月>

f:id:yukimatu-tousi:20180204145544p:plain※出所:IYR | iShares US Real Estate ETF - Investing.com

f:id:yukimatu-tousi:20180204203203p:plain※出所:アメリカ 10年 | アメリカ 10年 債券利回り

今後はどうなりますか。

関連記事です。

●米国のリートと株価

●クレジットスプレッド

に関する記事です。

www.yukimatu-value.com

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