ユキマツの「長期投資のタイミング」

「景気(企業利益動向)」「中銀の金融政策(金利動向)」「投資家のリスク許容度」などから長期投資のタイミングを探る投資ブログ

個人の買い越し ~日本市場の概況 2017.3.10~

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日本市場をごく簡単に確認し、その後、株式の「割安割高の目安」になりそうな5つの指標で定点観測してみます。

今週の日経平均

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※出所:日経平均インデックス(N225 - Investing.com

今週は1.4%ほどの上昇。先週-3.2%だったので、大きめに下げてその後少し反発しているというところ。

今週の日本10年債利回り

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※出所:日本 10年 | 日本 10年 債券利回り

先週は「日銀の出口戦略のがらみの話」もあったりで、金利は上昇傾向でしたが、今週はすっかり落ち着いています。

今週のドル/円

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※出所:USD JPY 証券株式相場 | ドル 円 相場 - Investing.com

先週末は「105円台前半」でしたが、今週は円安傾向。

「1ドル=107円」に近づいています。
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5つの指標

日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>

信用買い残 <信用取引における買い方の残高>

東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>

信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>

日経平均ボラティリティー・インデックス<日経平均版の恐怖指数>

日本バフェット指標

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※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳 ※期間:1985年1月末~2018年2月末

3.9の日本バフェット指標は「1.20」でした。

2018年2月末は「1.24」だったので、少し下落しています。

3.9の時価総額は約「664.9兆円」(全市場の合計値)。

確認できている範囲では、2018.1.23の736.8兆円が現時点での最大値。

現在は最大値を10%程度下回っています。

1985年からの日本バフェット指標の長期平均は「0.75」です。

割高圏の目安「1.0」以上なので、長期的観点からは

日本株は割高圏?

と推測。

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※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳

日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓

日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>

信用買い残

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※出所:トレーダーズ・ウェブより管理者作成 ※期間2001年6月1日~2018年3月2

2018.3.2 36,162億円(約3.6兆円)です。

前週比約1700億円の大幅な増加。

先週の日経平均の下落の影響をあまり受けず、大きく増加。

アバウトな判断ですが3.5兆円を超えてきたので、この指標からは

割高圏?

と推測。

<2017.10.27以降の推移>

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 ※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成

信用買い残について詳しくはコチラ↓

信用買い残 <信用取引における買い方の残高>

東証一部PBR 

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※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループのデータより管理者作成 ※グラフの期間:1999年1月末~2018年2月末

2018年2月末の東証一部PBRは「1.4」でした。

2018年1月に「1.5」になったのですが2月は「1.4」に下落。

割安の目安「1.0」以上なので、割安ではなさそうと判断。

東証一部PBRについて詳しくはコチラ↓

東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>

信用評価損益率

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※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成 ※グラフ期間:2001.6.1~2018.1.12

2018.3.2は「-8.86」でした。2018.2.23の「-7.92」からマイナス幅がやや拡大。

-5~ー10」のレンジに戻っています。

株価指数が落ちたわりにはさほどマイナス幅が増えません。

上記期間の長期平均は約「-11」であり、「-8.86」は

投資家心理はやや安心?

と推測。

割安の目安「-25」以上なので、割安ではなさそうと判断。

信用評価損益率について詳しくはコチラ↓

信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>

日経平均ボラティリティー・インデックス

★日経平均ボラティリティー・インデックスのメモ

1998年からの

・長期平均:25.3

・最低値:11.82(2017.7月)

・最大値:91.45(2008年10月)

・個人的には30以上で「株価の割安圏」を示唆しやすい指標と考えます。

<長期チャート>

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※出所:日経平均ボラティリティーインデックス(JNIV - Investing.com

※期間:1998年~2017年3月8日

<ここ3ヵ月のチャート>

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※出所:恐怖指数(VIX 日経VI VSTOXX) 日経平均比較チャートより管理者作成

3.9は「24.34」。

高くはないですが、2月までの低水準には戻っていません。

長期平均は「25.3」であり、「24.3」は平均値より少し小さい程度なので、投資家心理は

ふつう~やや安心?

と推測。

割安の目安「30」より小さいので、「割安ではなさそう」と推測。

恐怖指数について詳しくはコチラ↓

www.yukimatu-value.com

現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ

あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。

★日本バフェット指標⇒割高圏?

★信用買い残⇒割高圏?

★東証一部PBR⇒割安ではなさそう

★信用評価損益率⇒割安ではなさそう

★日経平均ボラティリティー・インデックス⇒割安ではなさそう

総合的に判断すると、わたしは日本株式は「割高圏?」と推測します。

 

現時点での日本株の長期投資のタイミングとしては

①リスク資産の資産配分が大きくなりすぎていれば、所定の配分に戻す

②資産配分において、株式の配分比率を減らす

③資産配分において、現金の配分比率を増やす

④長期投資を一時やめる(投資をやめる機会を探している場合)

のに適す時期だと考えています。単なる経験則ですが。

※長期投資に関する一つの判断です。短期、中期的な投資には役立たない可能性が高いです

※基本的にできるだけ「割高な時期に株を売り、割安な時期に株を買う」という判断に基づいています

※単なる個人の感想です。未来は誰にも予知できません。投資は自己判断、自己責任で 

※指標ごとに、データ確認時期にタイムラグがありますので、必ずしもリアルタイムの判断ではありません

サブプライムバブル期と「今」のデータ比較

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※出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒SBI証券、貸し出し態度判断DI⇒主要時系列統計データ表

東証リート指数は週間で下落。

信用買い残が増えてきました。

あとがき

投資部門別売買状況 | 日本取引所グループ

上記サイトで「投資部門別」の「株式売買状況」を見ることができます。

2017年、年間の東証一部の売買代金の約75%は海外投資家、17%ほどが個人投資家です。

2017年の年間で、個人は約5.9兆円の売り越し。

海外投資家は約0.8兆円の買い越しでした。

2017年、個人は大幅な売り越しでした。

それが2018.1~2月で個人投資家は約1.2兆円という大幅な買い越し。

海外投資家は約1.6兆円の大幅な売り越しとなっています。

※現物のみで先物含まず

理由は不明ですが、個人の買いが増えていることが、信用買い残の増加にも影響しているのかもしれません。

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