日本市場をごく簡単に確認し、その後、株式の「割安割高の目安」になりそうな5つの指標で定点観測してみます。
今週の日経平均
※出所:日経平均インデックス(N225 - Investing.com
今週は1.4%ほどの上昇。先週-3.2%だったので、大きめに下げてその後少し反発しているというところ。
今週の日本10年債利回り
先週は「日銀の出口戦略のがらみの話」もあったりで、金利は上昇傾向でしたが、今週はすっかり落ち着いています。
今週のドル/円
※出所:USD JPY 証券株式相場 | ドル 円 相場 - Investing.com
先週末は「105円台前半」でしたが、今週は円安傾向。
「1ドル=107円」に近づいています。
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5つの指標
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
★信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>
★日経平均ボラティリティー・インデックス<日経平均版の恐怖指数>
日本バフェット指標
※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳 ※期間:1985年1月末~2018年2月末
3.9の日本バフェット指標は「1.20」でした。
2018年2月末は「1.24」だったので、少し下落しています。
3.9の時価総額は約「664.9兆円」(全市場の合計値)。
確認できている範囲では、2018.1.23の736.8兆円が現時点での最大値。
現在は最大値を10%程度下回っています。
1985年からの日本バフェット指標の長期平均は「0.75」です。
割高圏の目安「1.0」以上なので、長期的観点からは
日本株は割高圏?
と推測。
※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳
日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
信用買い残
※出所:トレーダーズ・ウェブより管理者作成 ※期間2001年6月1日~2018年3月2日
2018.3.2 36,162億円(約3.6兆円)です。
前週比約1700億円の大幅な増加。
先週の日経平均の下落の影響をあまり受けず、大きく増加。
アバウトな判断ですが3.5兆円を超えてきたので、この指標からは
割高圏?
と推測。
<2017.10.27以降の推移>
※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成
信用買い残について詳しくはコチラ↓
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
東証一部PBR
※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループのデータより管理者作成 ※グラフの期間:1999年1月末~2018年2月末
2018年2月末の東証一部PBRは「1.4」でした。
2018年1月に「1.5」になったのですが2月は「1.4」に下落。
割安の目安「1.0」以上なので、割安ではなさそうと判断。
東証一部PBRについて詳しくはコチラ↓
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
信用評価損益率
※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成 ※グラフ期間:2001.6.1~2018.1.12
2018.3.2は「-8.86」でした。2018.2.23の「-7.92」からマイナス幅がやや拡大。
「-5~ー10」のレンジに戻っています。
株価指数が落ちたわりにはさほどマイナス幅が増えません。
上記期間の長期平均は約「-11」であり、「-8.86」は
投資家心理はやや安心?
と推測。
割安の目安「-25」以上なので、割安ではなさそうと判断。
信用評価損益率について詳しくはコチラ↓
★信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>
日経平均ボラティリティー・インデックス
★日経平均ボラティリティー・インデックスのメモ
1998年からの
・長期平均:25.3
・最低値:11.82(2017.7月)
・最大値:91.45(2008年10月)
・個人的には30以上で「株価の割安圏」を示唆しやすい指標と考えます。
<長期チャート>
※出所:日経平均ボラティリティーインデックス(JNIV - Investing.com
※期間:1998年~2017年3月8日
<ここ3ヵ月のチャート>
※出所:恐怖指数(VIX 日経VI VSTOXX) 日経平均比較チャートより管理者作成
3.9は「24.34」。
高くはないですが、2月までの低水準には戻っていません。
長期平均は「25.3」であり、「24.3」は平均値より少し小さい程度なので、投資家心理は
ふつう~やや安心?
と推測。
割安の目安「30」より小さいので、「割安ではなさそう」と推測。
恐怖指数について詳しくはコチラ↓
現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ
あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。
★日本バフェット指標⇒割高圏?
★信用買い残⇒割高圏?
★東証一部PBR⇒割安ではなさそう
★信用評価損益率⇒割安ではなさそう
★日経平均ボラティリティー・インデックス⇒割安ではなさそう
総合的に判断すると、わたしは日本株式は「割高圏?」と推測します。
現時点での日本株の長期投資のタイミングとしては
①リスク資産の資産配分が大きくなりすぎていれば、所定の配分に戻す
②資産配分において、株式の配分比率を減らす
③資産配分において、現金の配分比率を増やす
④長期投資を一時やめる(投資をやめる機会を探している場合)
のに適す時期だと考えています。単なる経験則ですが。
※長期投資に関する一つの判断です。短期、中期的な投資には役立たない可能性が高いです
※基本的にできるだけ「割高な時期に株を売り、割安な時期に株を買う」という判断に基づいています
※単なる個人の感想です。未来は誰にも予知できません。投資は自己判断、自己責任で
※指標ごとに、データ確認時期にタイムラグがありますので、必ずしもリアルタイムの判断ではありません
サブプライムバブル期と「今」のデータ比較
※出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒SBI証券、貸し出し態度判断DI⇒主要時系列統計データ表
東証リート指数は週間で下落。
信用買い残が増えてきました。
あとがき
上記サイトで「投資部門別」の「株式売買状況」を見ることができます。
2017年、年間の東証一部の売買代金の約75%は海外投資家、17%ほどが個人投資家です。
2017年の年間で、個人は約5.9兆円の売り越し。
海外投資家は約0.8兆円の買い越しでした。
2017年、個人は大幅な売り越しでした。
それが2018.1~2月で個人投資家は約1.2兆円という大幅な買い越し。
海外投資家は約1.6兆円の大幅な売り越しとなっています。
※現物のみで先物含まず
理由は不明ですが、個人の買いが増えていることが、信用買い残の増加にも影響しているのかもしれません。
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