業界の人間でもなければそれほど意識しない場合も多いのかもしれませんが、気づけば「劇的な変化」「潮目の変化」が起きていることも。
デジカメ、7年で8割減
カメラ映像機器工業会によれば。国内メーカーが出荷したデジカメ台数は2017年で2500万台。
この台数は2010年より8割少ない、とのこと。
たった7年前、1億台を超えていた出荷台数が、スマホの普及などもあり、3000万台を割り込んでいるようです。
7年で8割減。
オリンパスは中国のデジカメ工場を閉鎖。
ニコンも中国のデジカメ工場閉鎖予定とのこと。
カシオ計算機はコンパクトデジカメ事業から撤退。
そういえばコンパクトデジカメを出して撮影する人はめっきり減った印象。
●関連記事:カシオ、デジカメ撤退を発表 スマホ台頭で :日本経済新聞
パソコンも需要飽和
ガートナー調べでは、世界で販売されたパソコン(デスクトップ+ノート型)台数は
●2011年:3.65億台
●2017年:2.63億台
6年で約28%減。
この間、世界の人口も増え経済規模も拡大していますが、パソコン市場は台数的には明確な縮小傾向。
スマホが売れない?
米国市場調査会社IDCによれば、2017年の世界のスマホ販売台数は
●前年比-0.1%
とのこと。
別の調査会社ガートナーは
●前年比+2.7%
と発表。
どちらにしても、頭打ち感はあり、世界的なスマホ市場の先行きには不安材料。
特に中国は変調が明確。
政府系シンクタンク「中国情報通信研究院」によれば、2017年の中国のスマホ販売台数は
前年比-11.6%。
2018年1~3月にいたっては
前年比-27%
とのこと。
●スマホに比重を置きすぎ、苦しくなっていく企業の増加傾向
●スマホ関連の、特に下請け企業の収益率悪化傾向
が確認されやすくなるかも。
「潮目の変化」と投資
経営と投資は少し似ているところがあるように感じます。
現在~近未来において、時流に適し、儲かっている(儲かりそうな)事業(銘柄)への集中投資は、うまく当たれば短期間で大きな利益につながります。
ただ、場合によっては、急速に時流から外れ、昨日の孝行息子が今日にはドラ息子に豹変することも。
集中投資と分散投資、どちらがいいという訳でもないと思われますが、後々振り返れば明確で大きな潮目の変化には、できれば敏感ではありたい。
そして、わたしは特に専門性が高い分野もないので、個別の業界ごとの変化より、もっとマクロな
世界景気の潮目
を探り、投資にいかせればと思うところ。
例えば、ですが
●世界の時価総額のピークとボトム
●S&P500のピークとボトム
●米国失業率のピークとボトム
●CLI(OECD全体)ピークとボトム
●グローバル製造業PMIのピークとボトム
●FRBの利上げ⇒利上げの中止⇒利下げタイミング
(緩和から引き締めへのモードチェンジ)
などは、経験的に、景気や投資環境の転換点の目安になりやすいと思われ、引き続き自分の備忘録的にも、記事にしていきたいと思います。
記事にしていると、振り返るのには便利ですね。
※データ関連、参考資料
●『選択五月号』 選択出版 2018年5月
●『朝日新聞』 2018.5.8
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