米国債の長短金利差に着目し、米国の景気動向、株式市場の動向を推測する記事です。
米国債の長短金利差を確認するメリット
米国の景気・株式市場の動向を探る役に立つかも?
※当ブログでは「長短金利差」
【米10年国債利回り-米2年国債利回り】
とします。
長短金利差について、詳しくはコチラをどうぞ↓
●米国債 長短金利差 <2017.12.22> - ユキマツの「長期投資のタイミング」
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1980年以降の逆イールドと景気後退
※出所:FRED | St. Louis Fedのグラフより管理者作成 ※期間:1976年~2017.11月
1976年~2017.11月の長短金利差のグラフです。
5回の逆イールド期(短期金利>長期金利の時期)とその後の景気後退期(グレーラインの時期)を示しています。
5回とも景気後退期の前に逆イールドが生じており、景気後退期には株価は大きく下げる傾向があります。
なので、逆イールドは景気や株式市場にとって、不穏な兆候になると思われます。
※参考:米長短金利の逆転は懸念=ダラス連銀総裁 | ロイター
1995年以降の長短金利差と株価の関係
※出所:アメリカ 10年 債券利回り、アメリカ 2年 債券利回り、^GSPC : Summary for S&P 500 - Yahoo Finance のデータより管理者作成 ※期間:1995年1月~2018年4月
1995年以降の長短金利差と株価(【S&P500】を900で割ったもの)の推移グラフです。
このグラフでは、タイムラグはありますが、長期のトレンドとして概ね
●株価上昇期⇔金利差縮小トレンド
●株価下落期⇔金利差拡大トレンド
が確認できます。
また、この時期のデータに限れば、どちらかといえば
●金利差が大きい時期⇒株式は比較的割安?
●金利差が小さい時期⇒株式は比較的割高?
ともいえそうです。
※長い目でみた一つの傾向、経験則
1995年以降の長短金利差
※出所:アメリカ 10年 債券利回り、アメリカ 2年 債券利回りのデータより管理者作成 ※期間:1995年1月末~2018年4月末
直近のピークは2010年3月の「2.81%」。
2018年4月末は「0.46%」。
前月よりわずかに縮小。
8年1ヶ月、長短金利差の縮小トレンドが続いていることになります。
2018.5.15現在、米10年国債利回りは
3.05%。
また上昇してきました。
長短金利差は、0.48%です。
※3.05%-2.57%=0.48%
※データ:米国債・金利 - Bloomberg
今年のFRB利上げ予測
●Countdown to FOMC: CME FedWatch Tool
上記サイトによれば
年内にあと2~3回程度(6月、9月、12月?)
のFRBの利上げにより、現在「1.50-1.75%」のFF金利は年内に
「2.00-2.25%」
「2.25-2.50%」
になると予測されている様子。
おわりに
※出所:All Federal Reserve Banks: Total Assets | FRED | St. Louis Fed
ここ1年のFRBの資産動向です。
今年に入って資産縮小ペースはやや早まっており、「利上げ」+「資産縮小」という
金融引き締め政策
がとられています。
「米国長期金利の上昇」VS「米国景気」
という観点でみると、今はまだ景気が優勢な感じがしますが、個人的には当分目が離せないテーマ。
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