東証一部売買代金の最新データの確認と日本株の割安・割高に関する記事です。
※本ブログの「東証一部売買代金」は立会市場とToSTNeT市場の合計金額です。
スポンサーリンク
※2002年以前の「日経平均」と「東証一部売買代金」の相関は低く、本記事は2002年以降の都合のいいデータを用いた記事です。
東証一部の売買代金を確認するメリット
2002年以降の日経平均と「東証一部の売買代金」の相関は高く、
売買代金のデータの観察は日本株の割高・割安を探る材料になる
かも
2018.4月の売買代金(一日の平均値)
※出所:日本取引所グループ、Yahoo!ファイナンスのデータより管理者作成 ※期間:2002.1月~2018.4月
最新の東証一部の売買代金を確認してみます。
2018.4月の売買代金(一日平均)は約
2.84兆円
でした。
この期間の
●平均値:2.01兆円
●中央値:2.02兆円
であり、代表値を大幅に上回っています。
2018年4月は市場はかなりにぎわっている方で、どちらかといえば日本株は割高が疑われる水準?
参考データなど
①2002年以降では3度目の売買が盛んな時期
※出所:日本取引所グループ、Yahoo!ファイナンスのデータより管理者作成
現在、3兆円付近の売買高が半年以上続いており、2002年以降ではとても売買高が多い時期と思われます。
②日経平均と東証一部売買代金の推移
※出所:日本取引所グループ、Yahoo!ファイナンスのデータより管理者作成 ※期間:2002.1月~2018.1月
2002.1月~2018.1月の「日経平均÷10000」と「東証一部売買代金」の推移です。
概ね両者には相関がありそうです。
③日経平均と売買代金の相関
「2002.1月~2018.1月」の期間に関しては
「日経平均株価」と「東証一部の売買代金」(月ごとの一日平均値)
の間に相関がありました。
その相関係数は
0.85
で強い正の相関です。
その散布図です。
<散布図>
※出所:日本取引所グループ、Yahoo!ファイナンスのデータより管理者作成 ※期間:2002.1月~2018.1月
散布図からも「日経平均が高い⇔売買代金が大きい」傾向がうかがえます。
正しいかどうかは分かりませんが、
・売買代金の多い時期は株式市場で株を買いたい人が多く人気があって賑わっており、結果的に株価が割高になりやすい?
・売買代金の少ない時期は株式市場で株を買いたい人が少なく株は不人気で、市場に活気がなく、結果的に株価が割安になりやすい?
つまり
売買代金が多い時期⇒株は割高傾向?
売買代金が少ない時期⇒株は割安傾向?
という推測、仮説も立てられなくはないかもしれません。
わたしは個人的に一つの目安として確認しています。
おわりに
※出所:日本取引所グループ、Yahoo!ファイナンスのデータより管理者作成
2017年8月以降の推移データです。
この期間では2017年11月に売買代金のピーク「3.66兆円」を迎えています。
史上2位の高水準。
2017年10月頃は日経平均16連騰などもあり、市場はかなり盛り上がっていました。
2018年2月にも大きな売買代金となっていますが、2月は下げ知らずだった相場が久々に反転をみせ、利益確定売りと押し目買いが交錯し、売買代金が大きくなったのかもしれません。
2018年3月、4月は減少傾向、いったん昨年秋ごろのピークは冷めてきている印象。
ここから再度盛り上がりがあるのかどうか。
関連記事です。
・日本市場の割安・割高を探る指標
・東証一部の売買代金の観察
・信用買い残とTOPIXの関係