日本市場をごく簡単に確認し、その後、株式の「割安割高の目安」になりそうな5つの指標で定点観測してみます。
今週の日経平均
※出所:日経平均インデックス(N225 - Investing.com
先週末比+0.8%。
4月末は「22,468」だったので、5月は今のところ+2.1%。
じりじりと上がっています。
日経平均の直近の高値は2018.1月の「24,129」であり、今は高値から-5.0%の水準。
今週の日本10年債利回り
少し上昇傾向。あまり大きな変化なし。
今週のドル/円
※出所:USD JPY 証券株式相場 | ドル 円 相場 - Investing.com
今週は大幅に円安。週間で「1ドル=109円付近⇒111円付近」まで上昇。
米国長期金利急伸の影響もあるでしょうか。
スポンサーリンク
5つの指標
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
★信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>
★日経平均ボラティリティー・インデックス<日経平均版の恐怖指数>
日本バフェット指標
※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳 ※期間:1985年1月末~2018年4月末
5.18の日本バフェット指標は「1.26」でした。
4月末は「1.24」だったので上昇しています。
直近の月末値ピークは2018.1月の「1.28」であり、ピークに迫っています。
5.18の時価総額は約「700.8兆円」(全市場の合計値)。
700兆円にのせてきました。
月末値では2018年1月末の710兆円が最高。
確認できている範囲では、2018.1.23の736.8兆円が現時点での最大値。
現在は最大値を約5%下回っています。
1985年からの日本バフェット指標の長期平均は「0.76」です。
割高圏の目安「1.0」以上なので、長期的観点からは
日本株は割高圏?
と推測。
※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳
日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
信用買い残
※出所:トレーダーズ・ウェブより管理者作成 ※期間2001年6月1日~2018年3月2日
2018.5.11 33,630億円(約3.4兆円)。
前週比約304億円の減少。
株価は堅調ですが4週続けて減少しました。
そろそろ反転するでしょうか。
アバウトな判断ですが割高圏の目安、3.5兆円付近の水準であり、この指標からは
やや割高?
と推測。
<2017.10.27以降の推移・月末値>
※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成
信用買い残について詳しくはコチラ↓
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
東証一部PBR
※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループのデータより管理者作成 ※グラフの期間:1999年1月末~2018年4月末
2018年4月末の東証一部PBRは「1.4」でした。
2018年2~3月と変わらず。
直近ピークは2018年1月末の「1.5」。
割安の目安「1.0」以上なので、割安ではなさそうと判断。
東証一部PBRについて詳しくはコチラ↓
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
信用評価損益率
※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成 ※グラフ期間:2001.6.1~2018.3.30
2018.5.11は「-8.54」でした。2018.4.27の「-8.93」からマイナス幅がやや縮小。
上記期間の長期平均は約「-11」であり、直近の値から
投資家心理はふつう~やや安心?
と推測。
割安の目安「-25」以上なので、割安ではなさそうと判断。
信用評価損益率について詳しくはコチラ↓
★信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>
日経平均ボラティリティー・インデックス
★日経平均ボラティリティー・インデックスのメモ
1998年からの
・長期平均:25.3
・最低値:11.82(2017.7月)
・最大値:91.45(2008年10月)
・個人的には30以上で「株価の割安圏」を示唆しやすい指標と考えます。
<ここ3ヵ月のチャート>
※出所:恐怖指数(VIX 日経VI VSTOXX) 日経平均比較チャート
5.18は「14.48」。5.11は約「15」だったので、やや低下。
長期平均は「25.3」であり、今の値は平均値より小さく、投資家心理は
やや安心?
と推測。
ずいぶん低位安定してきました。
割安の目安「30」より小さいので、「割安ではなさそう」と推測。
恐怖指数について詳しくはコチラ↓
現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ
あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。
★日本バフェット指標⇒割高圏?
★信用買い残⇒やや割高圏?
★東証一部PBR⇒割安ではなさそう
★信用評価損益率⇒割安ではなさそう
★日経平均ボラティリティー・インデックス⇒割安ではなさそう
総合的に判断すると、わたしは日本株式は「割高圏?」と推測します。
現時点での日本株の長期投資のタイミングとしては
①リスク資産の資産配分が大きくなりすぎていれば、所定の配分に戻す
②資産配分において、株式の配分比率を減らす
③資産配分において、現金の配分比率を増やす
④長期投資を一時やめる(投資をやめる機会を探している場合)
のに適す時期だと考えています。単なる経験則ですが。
※長期投資に関する一つの判断です。短期、中期的な投資には役立たない可能性が高いです
※基本的にできるだけ「割高な時期に株を売り、割安な時期に株を買う」という判断に基づいています
※単なる個人の感想です。未来は誰にも予知できません。投資は自己判断、自己責任で
※指標ごとに、データ確認時期にタイムラグがありますので、必ずしもリアルタイムの判断ではありません
サブプライムバブル期と「今」のデータ比較
※出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒SBI証券、貸し出し態度判断DI⇒主要時系列統計データ表
TOPIXが「1800」を上回ってきました。
あとがき
※出所:SBI証券
英国の主要株価指数:英国FTSE100のここ1年のチャートです。
2018年1月の最高値「7,793」は上抜けしていませんが、終値ベースでは1月の高値を超えてきました。
3月末からの反発が著明です。
※出所:SBI証券
こちらは独DAX30指数のここ1年。
ドイツも1月高値まであと4%足らず。
日経平均もS&P500も1月ピークから「-5%」程度の水準。
このまま英国に続々と続く展開になるでしょうか。
関連記事