ユキマツの「長期投資のタイミング」

「景気(企業利益動向)」「中銀の金融政策(金利動向)」「投資家のリスク許容度」などから長期投資のタイミングを探る投資ブログ

かたや46歳、かたや24歳 <年齢中央値:その1>

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※米国市場の概況は5/21に記事にする予定です

【長期投資に適しそうな国の選定作業】シリーズとして、「年齢中央値」に着目し、投資対象国の「高齢化、人口動態」を考えてみます。

 

長期投資に適しそうな国の選定作業 シリーズ

年齢中央値とは?

ある国や集団の人口を低い方から高い方まで並べ、真ん中になった人の年齢のことです。

<3歳、8歳、13歳>の集団(3人)の年齢中央値は8歳です。

2015年の日本の年齢中央値は46.3歳、フィリピンは24.1歳。

ともに1億人以上の人口である日本とフィリピンの全員に年齢順に並んでもらうと、それぞれの真ん中に当たる人は、

●日本は「中年」

●フィリピンは「若者」

になるというデータ。

端的に「国の若さ」のイメージをつかむのに便利な指標です。

国連のサイトで無料で確認できます。

World Population Prospects - Population Division - United Nations

<Median Age of Population>

年齢中央値<2015年

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※出所:World Population Prospects - Population Division - United Nationsのデータより管理者作成 ※将来の推計は中位推計のデータ使用

2015年の20ヶ国(シリーズで取り上げた国)と全世界の年齢中央値をみてみます。

概算でみると、

●全世界:30歳

●若い国:25歳前後(フィリピン、南アフリカ、インドなど)

●若くない国:45歳前後(日本、ドイツなど)

です。

若い国、若くない国でざっと20年の差があります。

年齢中央値<2035年

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※出所:World Population Prospects - Population Division - United Nationsのデータより管理者作成 ※将来の推計は中位推計のデータ使用

次に、2035年の20ヶ国と全世界の年齢中央値(予測値)をみてみます。

概算でみると、

●全世界:35歳

●若い国:30歳前後(フィリピン、南アフリカなど)

●若くない国:50歳前後(日本、韓国、台湾、ドイツなど)

です。

総じて20年で世界は5歳、としをとる、という印象。

そしてやはり、若い国、若くない国でざっと20年の差があります。

年齢中央値が「50歳」ということ

年齢中央値が「50歳」ということは、総人口の半分が50歳以上ということ。

50歳以下の人口と50歳以上の人口がほぼ同じ、ということです。

高齢の国は、相対的に若い国より「社会保障費の増大」「高齢人口増加による消費の減退」などが起きやすいと思われ、これらは

長期的な経済成長

にとってネガティブ材料になりやすいかと。

わたしは経済成長とその国の時価総額の上昇率にはある程度正の相関があると考えており、その意味で、年齢中央値が高いことは、長期投資の対象国としては、どちらかというとネガティブ要因とわたしはとらえます。

2035年で年齢中央値が全世界より若いと予測されているのは

A:フィリピン、南アフリカ、インド、インドネシア

2035年で年齢中央値が高めの「45歳」以上と予測されているのは

B:タイ、中国、スイス、ドイツ、台湾、韓国、日本

です。

長期投資の対象国として、年齢中央値的にはBよりAグループが優位?

<年齢中央値:その2>に続きます

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