中国の中央銀行、 PBOC(中国人民銀行)の資産動向を確認する記事です。
※便宜的に本記事では「1ドル:110円」「1ユーロ:130円」「1人民元:17円」で計算
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PBOCの動向
※出所:China Central Bank Balance Sheet ※単位:1億元
ここ約1年の中国人民銀行(PBOC)の資産推移です。
PBOCの資産は2018年4月末:約35.3兆元(600兆円)でした。
前月比-12兆円。
2018年の動向です。
※出所:China Central Bank Balance Sheetのデータより管理者作成
昨年末の617兆円から4ヶ月で17兆円の減少。
PBOCのバランスシートは今のところ縮小傾向。
4つの中央銀行、トータルでの変動
世界の4大中央銀行、FRB、ECB、日銀、PBOC、トータルの資産動向をみてみます。
トータル資産は概算で2018年4月末:約2206兆円でした。
・前月比-7兆円。
※出所:Bank of Japan、Central Bank Assets for Euro Area 、Total Assets | FRED | 、China Central Bank のデータより管理者作成
2018年は4ヶ月で3兆円減少。
2017年は年間で約182兆円増えました(ひと月平均15兆円ほどの増加ペース。2016年は約249兆円)。
繰り返しますが、昨年は「ひと月平均15兆円ほどの増加」していたものが、今年は4ヶ月で、わずかですが減っています。
ここ10年以上、増えるのが当たり前だった4大中銀のバランスシート動向に大きな変化が生じており、投資環境にも影響していそうな数字です。
昨年は巨額の緩和マネーを吐き出していた中銀が、2018年の4ヶ月は一転して、わずかですが、マネーを吸い上げている、とも考えられる数字です。
市場にとっては逆風。
※出所:Bank of Japan、Central Bank Assets for Euro Area 、Total Assets | FRED | 、China Central Bank のデータより管理者作成
2018年の各中銀のバランスシート動向(4月末まで)。
・FRB・・・+9兆円
・FRB・・・-9兆円
・日銀・・・+14兆円
・PBOC・・・-17兆円
株価や銘柄ごとの財務情報だけをみていると気づきにくいですが、少なくとも「中銀動向」「景気動向」などは投資環境を考える上でとても大きな要因で、ときどき確認するのは無駄ではないとわたしは思っています。
中銀動向の観点から端的にいえば、今年の投資環境は2013年以降で
最も悪い。
景気の観点からも、今年は米国以外、あまりぱっとせず、やはり投資の難易度は上がっていそう。
※個人的な推測です。投資は自己責任で
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