2018年5月末のFRB、ECB、日銀、3つの中央銀行の資産動向を確認する記事です。
※本記事では便宜的に「1ドル=110円」「1ユーロ=130円」で円換算しています
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中央銀行の動向を確認するメリット
中央銀行の動向は
投資タイミングの時期を判断する一つの手掛かりになり得る
とわたしは思います。
※その説明↓
●「中央銀行の動向」が「投資タイミング」を判断する、一つの手掛かりになり得ると考える根拠 - ユキマツの「長期投資のタイミング」
FRBの動向
※出所:All Federal Reserve Banks: Total Assets | FRED | St. Louis Fed
ここ1年のFRBの資産推移です。
2018年5月末:4.33兆ドル(約476兆円)でした。
前月比 -5兆円。
2018年でざっと14兆円資産が減っています。
年間で30~40兆円減らしてくるでしょうか。
※出所:All Federal Reserve Banks: Total Assets | FRED | St. Louis Fedのデータより管理者作成
ECBの動向
※出所:Central Bank Assets for Euro Area (11-19 Countries) | FRED | St. Louis Fed
上記グラフはここ5年のECBの資産推移です。
量的緩和はペースダウンしてきています。
ECBの資産は2018年5月末:4.57兆ユーロ(約594兆円)でした。
前月比+4兆円。
2018年でざっと13兆円資産が増えており、FRB(-兆円)とECBのトータルでみると、ほぼチャラです。
2018年10月以降、量的緩和のペースはさらにスローダウンする見込み。
※出所:Central Bank Assets for Euro Area (11-19 Countries) | FRED | St. Louis Fedのデータより管理者作成
日銀の動向
※出所:Bank of Japan: Total Assets for Japan | FRED | St. Louis Fed
上記グラフはここ1年の日銀の資産推移です。
日銀の資産は2018年5月末:約541兆円でした。
前月比+6兆円。
2018年の5ヶ月で約20兆円の増加。
このペースだと年間約40~55兆円程度の増加、昨年(約45兆円)と同じくらいのペース?
※出所:Bank of Japan: Total Assets for Japan | FRED | St. Louis Fedのデータより管理者作成
3つの中央銀行、トータルでの変動
※出所:Bank of Japan、Central Bank Assets for Euro Area 、Total Assets | FRED | のデータより管理者作成
3つの中銀のトータル資産は2018年5月末:約1611兆円でした。
・前月比+5兆円。
・FRB:-5兆円
・ECB:+4兆円
・日銀:+6兆円
※為替レートや四捨五入で誤差あり
2017.12月末は「1592兆円」だったので、2018年は5ヶ月で「+19兆円」。
日銀の増加分とほぼ同じ。
このペースだと年間約「+46兆円」となり、2017年の年間「+150兆円」ペースからは大幅に緩和ペースが落ちることになりそうです。
2017年(150兆円)と比較すると、2018年は5ヶ月経過時点(19兆円)で進捗率、12.7%。
おわりに
2018年、主要中銀の市場に対する態度は総合的に厳しくなっています。
分かりやすく、すぐに結果が確認できる情報ではないかもしれませんが、中銀の株式市場への影響力は大きいと思います。
2018年に入って手のひらを返したように中銀が渋い態度をとってきている以上、
あえて中銀のスタンスに歯向かうポジションをわざわざ作っていく必要性は少ない時期
と、わたしは考えます。
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