バブルのピークから下落相場のボトムまで、株価が大幅に下落しない度合い
⇒ディフェンス力
とし、近年の2回のバブル崩壊期の値動きから、銘柄ごとの「デフェンス力」を探ってみるシリーズ。
今回はIBMを取り上げます。
IBMのメモ
IBMは世界各地で事業を展開するコンピューター・ソリューション提供会社。
上記グラフは過去5年の株価推移。
・直近配当利回り:4.27%
・直近のPER:10.34
・時価総額:約1342億ドル(約14.9兆円。1ドル=111円で計算)
※グラフ、データ出所:IBM:New York 株価 - IBM - Bloomberg Markets
※S&P500の直近配当利回り:1.78%
※2018.8.7時点
IBMとS&P500の推移
1999年12月末を「1.0」としたときのIBMとS&P500の株価推移をみてみます。
※出所:https://jp.investing.com/equities/ibm-historical-data、米S&P 500インデックス(SPX - Investing.com のデータより管理者作成
2008年頃までは概ね指数と連動。
2011~2012年頃に高く、その後は少しさえない展開。
IBMの(過去の)ディフェンス力
過去20年における2回のバブル期とその暴落期、IBMがどのような値動きだったか、S&P500と比較しながら見てみます。
※両者の株価のピークとボトムの時期にはずれがあり、同一期間の比較ではありません
※出所:https://jp.investing.com/equities/ibm-historical-data、米S&P 500インデックス(SPX - Investing.com のデータより管理者作成
ITバブル崩壊期は3年以上かけて約6割減。
サブプライムバブル崩壊期は5ヶ月で約4.5割減。
S&P500の2回の下落率平均と比べるとIBMはほぼ同じであり、この比較の仕方だとデフェンス力は
ふつうだった?
と思われます。
※IBMとS&P500の「配当利回りの差」やトータルリターン等は考慮していません。暴落期の値動きだけのデータです
参考データと所感
今まで本シリーズで取り上げた銘柄の下落率です。
この中ではIBMはITバブル時の下げが大きめだったか、という印象。
※ピークとボトムの時期はまちまちで、配当利回りの差も考慮しておらず、あくまでご参考までに
※あくまで過去のディフェンス力の印象です。「今や未来のデフェンス力」は不明です。投資を勧めるものではありません。投資は自己責任で
「IBM」と「S&P500」の相関
ついでですが、データがあるので「IBM」と「S&P500」の株価の相関係数を調べてみました。
1999年12月末~2018年6月末の月末データ計223個のデータから両者の相関係数を算出すると
0.56
でした。
正の相関はあるも強くはない、という数値。
※出所:https://jp.investing.com/equities/ibm-historical-data、米S&P 500インデックス(SPX - Investing.com のデータより管理者作成
「※」の期間の値動きが相関係数を下げていると思われます。
2011年12月末~2018年6月の月末データ79個で相関係数を出してみると
-0.73
という強い負の相関。
当たり前ですが、相関係数は「どの時期を切り取るか」で大きく変わってくるようで。
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