日本の株価や金利をごく簡単に確認し、その後、株式の「割安割高の目安」になりそうな5つの指標で定点観測し、日本市場の概況をみてみます。
今週の日経平均
※出所:日経平均インデックス(N225 - Investing.com
先週末比-1.0%。
7月末は「22,554」だったので、8月は今のところ-1.1%。
日経平均の直近の高値は2018.1月の「24,129」であり、今は高値から-7.6%の水準。
縮まりそうで縮まらない、高値との差。
今週の日本10年債利回り
無風に近かった日本の長期国債に7/23以降、動きがあり、今週も「0.10~0.12%」で推移しています。
日銀が0.2%程度の金利水準を容認する?という話ですが、今のところ7/23以降では利回りの最高値は8/2の「0.145%」。
今週のドル/円
※出所:USD JPY 証券株式相場 | ドル 円 相場 - Investing.com
今週はやや円高傾向。
ユーロに対しては大きめの円高になっていますが、ドルに対してはあまり動いていません。
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5つの指標
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
★信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>
★日経平均ボラティリティー・インデックス<日経平均版の恐怖指数>
日本バフェット指標
※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳 ※期間:1985年1月末~2018年7月末
8.10の日本バフェット指標は「1.20」でした。
7月末は「1.22」だったので8月は今のところ下落。
直近の月末値ピークは2018年1月の「1.28」。
8.10の時価総額は約「664.8兆円」(全市場の合計値)。
確認できている範囲では、2018.1.23の736.8兆円が現時点での最大値。
現在は最大値を9.8%下回っています。
10%程度離れてくると、遠くなった感が強くなりますね。
1985年からの日本バフェット指標の長期平均は「0.76」です。
割高圏の目安「1.0」以上なので、長期的観点からは
日本株は割高圏?
と推測。
※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳
日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
信用買い残
※出所:トレーダーズ・ウェブより管理者作成 ※期間2001年6月1日~2018年7月27日
2018.8.3 30,142億円(約3.0兆円)。
前週比約+293億円。
信用買い残は8週続いて減少していましたが、久々の増加です。
直近ピークは2018.3.23の約3.7兆円。
水準としては、上記期間の平均値「2.4兆円」よりは大きく、この指標からは
やや割高?
と推測。
<2017.10.27以降の推移・月末値と直近数値>
※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成
信用買い残について詳しくはコチラ↓
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
東証一部PBR
※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループのデータより管理者作成 ※グラフの期間:1999年1月末~2018年7月末
2018年7月末の東証一部PBRは「1.3」でした。
2018年2月以降、4ヶ月「1.4」が続き、6月に「1.3」、7月も「1.3」。
直近ピークは2018年1月末の「1.5」で、この数値が今回の景気拡大期のピークとなるのか?
割安の目安「1.0」以上なので、割安ではなさそうと判断。
東証一部PBRについて詳しくはコチラ↓
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
信用評価損益率
※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成 ※グラフ期間:2001.6.1~2018.7.6
2018.8.3は「-10.94」でした。前週の「-9.90」からマイナス幅が拡大。
上記期間の長期平均は約「-11」であり投資家心理は
ふつう?
と推測。
割安の目安「-25」以上なので、割安ではなさそうと判断。
信用評価損益率について詳しくはコチラ↓
★信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>
日経平均ボラティリティー・インデックス
★日経平均ボラティリティー・インデックスのメモ
1998年からの
・長期平均:25.3
・最低値:11.82(2017.7月)
・最大値:91.45(2008年10月)
・個人的には30以上で「株価の割安圏」を示唆しやすい指標と考えます。
<ここ3ヵ月のチャート>
※出所:恐怖指数(VIX 日経VI VSTOXX) 日経平均比較チャート
8.10は「16.19」。前週末は「15.73」だったので、わずかに上昇。
週末に大きめに上昇。
長期平均は「25.3」であり、今の値は平均値より小さく、投資家心理は
やや安心?
と推測。
割安の目安「30」より小さいので、「割安ではなさそう」と推測。
恐怖指数について詳しくはコチラ↓
現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ
あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。
★日本バフェット指標⇒割高圏?
★信用買い残⇒やや割高?
★東証一部PBR⇒割安ではなさそう
★信用評価損益率⇒割安ではなさそう
★日経平均ボラティリティー・インデックス⇒割安ではなさそう
総合的に判断すると、わたしは日本株式は「割高圏?」と推測します。
現時点での日本株の長期投資のタイミングとしては
①リスク資産の資産配分が大きくなりすぎていれば、所定の配分に戻す
②資産配分において、株式の配分比率を減らす
③資産配分において、現金の配分比率を増やす
④長期投資を一時やめる(投資をやめる機会を探している場合)
のに適す時期だと考えています。単なる経験則ですが。
※長期投資に関する一つの判断です。短期、中期的な投資には役立たない可能性が高いです
※基本的にできるだけ「割高な時期に株を売り、割安な時期に株を買う」という判断に基づいています
※単なる個人の感想です。未来は誰にも予知できません。投資は自己判断、自己責任で
※指標ごとに、データ確認時期にタイムラグがありますので、必ずしもリアルタイムの判断ではありません
サブプライムバブル期と「今」のデータ比較
※出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒SBI証券、貸し出し態度判断DI(中小企業)⇒主要時系列統計データ表
TOPIXの下落が目立つところ。
あとがき
トルコリラはドルに対して一日で一時20%以上暴落。
<マザーズ指数:ここ1年>
※出所:マーケット|SBI証券
マザーズ指数は今年の安値を試しに行く展開。
節目の「1000」で踏みとどまれるか。
www.nikkei.com上記記事より引用。
日銀の資金循環統計によると、家計の2017年12月末の株式や投資信託、外貨預金などのリスク性資産の残高は353兆円だった。全体(1880兆円)に占める割合は18.78%と07年6月以来の水準になった。
リスク性資産が07年6月以来の水準、とのこと。
どちらかというと、今の株価水準が安くはないと推測する一材料。
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