今年もあと3ヶ月。
9月末のデータからJリートの割安割高を探ってみます。
TOPIXと東証リート指数
※出所:SBI証券
上記グラフはここ2年の東証リート指数とTOPIXの値動きを比率で比較したものです。
2年で35ポイント程度の大差がついています。
近年のJリートがさえない理由の一部として、
●地銀を中心とした金融機関(日銀除く)によるJリート売り
●Jリートに関わる毎月分配型投信の販売自粛
などの特殊要因がからんでいると推測されます。
最近のTOPIX大幅上昇局面でも、東証リート指数は小さな反応に留まっています。
詳しくはコチラ↓
www.yukimatu-value.com
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Jリートスプレッド
Jリートの割安割高の判断の目安の一つとしてわたしはJリートと日本の長期国債利回りの差(スプレッド)を確認しています。
本記事では
「Jリートの平均利回り-日本国債利回り(10年物)」
のことを「Jリートスプレッド」とします。
クレジットスプレッドと同じような発想で、「Jリートの利回り」と「長期国債の利回りの差」が
・大きいほどJリートは割安
・小さいほどJリートは割高
とみなす指標です。
※「Jリートスプレッド」は一般的な用語ではありません
※クレジットスプレッドについてはコチラ↓
過去の利回り「Jリート」と「日本10年国債」
少し古いデータですが、過去の推移の確認です。
下記グラフは2001.9月末~2017.7月末のJリートと長期国債の利回りの推移を示したものです。
※出所:JAPAN-REIT.COM、日本 10年 債券利回りのデータより管理者作成 ※国債の長期金利がマイナスの時期は「0%」で表示
Jリートの平均利回りは
・ITバブル崩壊後:約6%
・リーマンショック後:約8%
まで上昇しています。
欧州債務危機の2011~2012年頃も5%以上の利回りをつけており、リート収益は株式に比べて比較的安定している点から、リート利回りは
リスクオフ時、株安時期の一つの目安
になりやすい指標の一つと思われます。
経験則に過ぎませんが、リートが叩き売られている時期は、株式などのリスク資産も過小評価され、割安になっている可能性があります。
最新のJリートスプレッド
次にJリートスプレッド
●【Jリートの平均利回り-日本国債10年物の利回り】
の推移を確認してみます。
期間は2001年9月~2018年9月末です。
※出所:JAPAN-REIT.COM、日本 10年 債券利回りのデータより管理者作成
この期間の長期平均は「3.3」です。
個人的には割安時期の経験的な目安を概ね「5.0以上」としています。
2018年9月末の値は「4.0」でした。
・Jリートの平均利回り:4.12%
・日本国債10年物の利回り:0.13%
2018年8月末は「4.1」だったので、スプレッドはやや縮小。
「4.0」は平均値「3.3」を上回るも「5.0」には届かない値であり
少し~まあまあ割安?
と推測。
個人的には不景気な時期がくればもっと割安になりそうな気がするので、引き続き静観。
2017年6月以降1年以上、このスプレッドは
3.9%~4.2%
のレンジ。
あまり動きません。
あとがき
個人的に気にしているJ-リートの利回り。
※()内は8月末頃の利回り
・日本アコモデーションファンド投資法人【3226】:3.52%(3.52%)
・フロンティア不動産投資法人【8964】:4.60%(4.58%)
・日本ロジスティクスファンド投資法人 【8967】:4.13%(4.30%)
・福岡リート投資法人 【8968】:4.06%(4.20%)
前月より【8967】と【8968】の株価が上昇。
残り二つは著変なし。
※データ元
★JAPAN-REIT.COM (2018.9.28時点)
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