今週の日本の株価や金利をごく簡単に確認し、その後、株式の「割安割高の目安」になりそうな5つの指標で定点観測し、日本市場の概況をみてみます。
今週の日経平均
※出所:マーケット|SBI証券
10.19は「22,532」。先週末比-0.7%。
先週の大幅下落から、反発しそうでしませんでした。
9月末は「24,120」だったので、10月は-6.6%。
日経平均の直近の高値は2018年10月の「24,448」。
今週の日本10年債利回り
7/23以降、日銀が0.2%程度までの金利水準を容認する?
という話もある日本の長期国債利回り。
10.19は「0.15%」。
最近はこの辺で推移。
7/23以降の利回りの最高値は2018年10月の「0.169%」。
今週のドル/円
※出所:USD JPY 証券株式相場 | ドル 円 相場 - Investing.com
今週は「1ドル=111円台後半~112円台中盤」で推移。
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5つの指標
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
★信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>
★日経平均ボラティリティー・インデックス<日経平均版の恐怖指数>
日本バフェット指標
※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳 ※期間:1985年1月末~2018年9月末
10.19の日本バフェット指標は「1.18」で先週末と変わらず。
9月末は「1.26」だったので10月は今のところ大幅下落。
直近の月末値ピークは2018年1月の「1.28」。
10.19の時価総額は約「654.9兆円」(全市場の合計値)。
確認できている範囲では、2018.1.23の736.8兆円が現時点での最大値。
現在は最大値を11.1%下回っています。
1985年からの日本バフェット指標の長期平均は「0.76」です。
割高圏の目安「1.0」以上なので、長期的観点からは
日本株は割高圏?
と推測。
※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳
日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
信用買い残
※出所:トレーダーズ・ウェブより管理者作成 ※期間2001年6月1日~2018年7月27日
2018.10.12 30,595億円(約3.1兆円)。
前週比+1657億円と2週続けての大幅増加。
2週で約2800億円の増加、大きな流れの変化が起きるかどうか。
直近ピークは2018.3.23の約3.7兆円。
水準としては長期平均の「2.4兆円」より大きく、この指標からは
やや割高?
と推測。
<2017.10.27以降の推移・月末値と直近数値>
※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成
信用買い残について詳しくはコチラ↓
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
東証一部PBR
※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループのデータより管理者作成 ※グラフの期間:1999年1月末~2018年9月末
2018年9月末の東証一部PBRは「1.4」(前月比+0.1)でした。
2018年2月以降、4ヶ月間「1.4」が続き、その後3ヶ月間は「1.3」。
9月に「1.4」へ。
直近ピークは2018年1月末の「1.5」。
割安の目安「1.0」以上なので、割安ではなさそうと判断。
東証一部PBRについて詳しくはコチラ↓
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
信用評価損益率
※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成 ※グラフ期間:2001.6.1~2018.7.6
2018.10.12は「-10.60」でした。前週の「-10.25」からマイナス幅がやや拡大。
上記期間の長期平均は約「-11」であり投資家心理は
ふつう?
と推測。
割安の目安「-25」以上なので、割安ではなさそうと判断。
信用評価損益率について詳しくはコチラ↓
★信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>
日経平均ボラティリティー・インデックス
★日経平均ボラティリティー・インデックスのメモ
1998年からの
・長期平均:25.3
・最低値:11.82(2017.7月)
・最大値:91.45(2008年10月)
・個人的には30以上で「株価の割安圏」を示唆しやすい指標と考えます。
<ここ3ヵ月のチャート>
※出所:恐怖指数(VIX 日経VI VSTOXX) 日経平均比較チャート
10.19は「22.36」。前週末は「25.42」だったのでやや低下。
今週は「20」以下にはならず。
長期平均「25.3」には届かず、投資家心理は
ふつう~やや安心?
と推測。
割安の目安「30」より小さいので、「割安ではなさそう」と推測。
恐怖指数について詳しくはコチラ↓
現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ
あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。
★日本バフェット指標⇒割高圏?
★信用買い残⇒やや割高?
★東証一部PBR⇒割安ではなさそう
★信用評価損益率⇒割安ではなさそう
★日経平均ボラティリティー・インデックス⇒割安ではなさそう
総合的に判断すると、わたしは日本株式は「割高圏?」と推測します。
現時点での日本株の長期投資のタイミングとしては
①リスク資産の資産配分が大きくなりすぎていれば、所定の配分に戻す
②資産配分において、株式の配分比率を減らす
③資産配分において、現金の配分比率を増やす
④長期投資を一時やめる(投資をやめる機会を探している場合)
のに適す時期だと考えています。単なる経験則ですが。
※長期投資に関する一つの判断です。短期、中期的な投資には役立たない可能性が高いです
※基本的にできるだけ「割高な時期に株を売り、割安な時期に株を買う」という判断に基づいています
※単なる個人の感想です。未来は誰にも予知できません。投資は自己判断、自己責任で
※指標ごとに、データ確認時期にタイムラグがありますので、必ずしもリアルタイムの判断ではありません
サブプライムバブル期と「今」のデータ比較
※出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒SBI証券、貸し出し態度判断DI(中小企業)⇒主要時系列統計データ表
●信用買い残:久々の3兆円台回復
●TOPIX:「1693」。再び「1700」を割り込む。1月高値「1911」の「-11.4%」の水準
あとがき
先週の急落からイヤな流れが続き、10/19まで上海株、日本株もけっこうグダグダな展開でしたが、10/19の午後あたりから上海株大幅上昇。
下げていた日経なども下げ幅を急速に縮小。
どうも中国当局の景気支援のニュースが好感された模様。
<上海総合:ここ1年>
※出所:上海総合株価指数 インデックス(SSEC) - Investing.comより作成
上海総合指数は2018年1月の高値からズルズルと下がり続け、約9ヶ月で30%以上の下落。
もはや暴落レベルでしたが、当局の介入で
「2500」
をなんとか回復した?
というところ。
来週以降、イヤな流れに変化が起きるかどうか。
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