<米国ETF【IYR】と米10年債の利回り差>から米国リートの割高、割安を探ってみます。
※IYR:ダウ・ジョーンズ米国不動産指数に連動する投資成果を目指す米国のETF
【IYR】【米10年債】の利回り差
<【IYR】【米10年債】の利回り差>はクレジットスプレッドと同じような発想で、「IYRの利回り」と「米10年債の利回りの差」が
・大きいほどIYRは割安
・小さいほどIYRは割高
とみなす、一つの割安・割高の目安です。
例えば、
A:【IYR】の利回り
B:米10年債の利回り
とします。
①「A:6%」で「B:3%」のとき「A-B=3%」です。
②「A:3%」で「B:3%」のとき「A-B=0%」です。
①の方が②のときより【IYR】は割安と判断します。
※クレジットスプレッドについてはコチラ↓
2018年10月末:【IYR】と【米10年債】の利回り差からの推測
※出所:IYR Historical Prices Yahoo Finance、アメリカ 10年 | アメリカ 10年 債券利回りのデータより管理者作成
2018年10月末のスプレッドは「0.8%」でした。
・IYRの利回り:3.90%
・米10年債の利回り:3.15%
2018年9月末は「0.7」だったので、スプレッドはやや拡大。
「0.8」はこの期間の中央値「1.1」を下回る値であり、
少し割高?(割安ではなさそう)
と推測。
※IYRの利回り:過去一年(4回)分の分配金とIRY値から算出
参考データ①
※出所:IYR Historical Prices Yahoo Finance、アメリカ 10年 | アメリカ 10年 債券利回りのデータより管理者作成 ※期間:2002.9月~2018.5月末
この期間で利回り差が3%を超えているのは2002~2003年頃と2008~2009年だけです。
この期間の中央値は「1.1%」。
2%を超える時期に比較的IYRは割安な傾向がありそうです。
個人的には割安時期の経験的な目安を概ね「2.0以上」としています。
※適当な目安なので再現性があるかは不明
※主に「割安な時期を知る目安」として利用。割高な時期のスプレッドはブレが大きい印象
参考データ②過去の利回り:「IYR」と「米10年債」
下記グラフは2002年9月末~2018年5月末のIYRと米10年債の利回りの推移を示したものです。
※IYRの利回り:過去一年(4回)分の分配金とIRY月末値から算出
※出所:IYR Historical Prices Yahoo Finance、アメリカ 10年 | アメリカ 10年 債券利回りのデータより管理者作成
IYRの利回りは
・ITバブル崩壊後:約7%
・リーマンショック後:約12%
まで上昇しています。
Jリート平均の利回りピークは
・ITバブル崩壊後:約6%
・リーマンショック後:約8%
なので、似たような傾向はあります。
あとがき
<今年のIYRとVOOの比較>
※出所:IYR | iShares US Real Estate チャート- Investing.comより作成
IYR(ローソク足)とVanguard S&P 500 (VOO。紫) の2018年比較チャート。
1月頃以外は概ね株価と連動している印象。
2018年、IYRはとんとん。S&P500は4%ほど上昇。
最新の動向。
2018.11.12の<米国ETF【IYR】と米10年債の利回り差>は
<3.79%-3.19%
≒0.6%>
であり、スプレッドは10月末より縮小しています。
株価と同様、11月はリスクオン。
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