米国の社債スプレッドが拡大中であり、記事にしてみます。
クレジットスプレッド、社債スプレッドについてはコチラ↓
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【米国社債スプレッド】拡大
「米国の社債(ムディーズ格付けBaa。中等度のリスク)」と「米国債(10年物)」の利回りの差のグラフです。
直近の数値は「2.13%」。
2018年2月頃の「1.56%」をボトムにスプレッド拡大中。
【ジャンク債スプレッド】拡大
「米国の社債(ICE BofAML US High Yield BB Effective Yield」と「米国債(10年物)」の利回りの差のグラフです。
※出所:◎St. Louis Fed◎米国 10年 債券利回りのデータより管理者作成
期間は2016.1月~2018.11月(月末値。2018年11月は15日までのデータ)。
上記のBaa社債よりリスクの高いジャンク債(格付けBB)と米国債のスプレッド。
こちらもスプレッドが拡大中。
2018年1月末の「1.8%」程度をボトムに、直近では「2.6%」となり、2016年以来の「2.5%」超え。
10月~11月は大きめに拡大中。
BBよりさらに低い「CCC格付け債」のスプレッドも10月~11月は大幅に上昇中。
※出所:ICE BofAML US High Yield CCC or Below Option-Adjusted Spread | FRED | St. Louis Fedより作成
このクラスの社債のスプレッドは概算で
●ITバブル崩壊期:25%
●サブプライムバブル崩壊期:37%
●欧州債務危機:15%
●チャイナショック:20%
程度まで上昇しています。
信用力がとても低い社債なので、○○危機や景気後退期には叩き売られ(質への逃避)、べらぼうに価値が落ち、スプレッドが急拡大する様子が観察できます。
※近年の経験的には、実行できるかは抜きにして、こういった社債スプレッドが暴騰している時期が投資のビッグチャンスだったと思われます
直近のスプレッドは「8.7%」で大した水準でなく、大騒ぎする段階でもないと思われますが、
上昇の角度(急上昇)
が少し気になり、今後要注意というところ。
あとがき
10月は大幅な株安だったので投資家のリスク許容度も低下し、スプレッドが拡大していたのはごく自然です。
ただ、その流れを受けてか、株安になっていない11月にも引き続きスプレッドが拡大しているのが気になるところ。
リスクが高めの社債からマネーが流出しだしている、可能性があるかも。
過去の経験的には
★このままスプレッド拡大⇒中長期的に株安?
★スプレッド横這い、または縮小⇒株価しばらく安泰?
という推測は可能かも。
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