むかしどこかで聞いた話です。
いつも自分の好きな番号で長い間、宝くじを買っていた男がいました。
くじの抽選があるたびに、必ず同じ番号でくじを買っていたのですが、あるとき、たまたま買うのを忘れてしまいました。
そして、買い忘れたときのくじの大当たりの番号が、男のいつもの番号だったことを知り、男はショックのあまり自ら命を絶ってしまった・・・
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投資家ジム・ロジャース氏の失敗
『マーケットの魔術師』(ジャック・D・シュワッガー、パンローリング株式会社、2001年)より。
若かりし日のロジャース氏はある銘柄が高すぎると判断し、48ドルで空売り。
株価は下がらず暴騰、ロジャース氏は72ドルで買い戻し。破産。
その後この銘柄は96ドルまで暴騰し、96ドルをピークに2ドルまで暴落。
上記著書より引用。
私が48ドルでカラ売りしたのは、全く完璧に、申し分なく正しかったのだ。しかし、私は破産した。私が正しいかどうかなど相場には関係ないのだ。こういうことがあって、私はヒステリーについてよく知っているのだ。
悔しさの種類や程度
「悔しさ」にも種類や程度があると思われます。
どちらかというと、初めから全く話にもならなかった場合より、うまくいく寸前でオジャンになってしまう方が、悔しさの度合いは強そうです。
宝くじの男性はいつもいつも買っていた番号を「たまたま」買いそびれ、よりによってその番号が大当たりだったから大ショックを受けた訳で、違う番号が当たりだったらどうってことなかったと思われます。
ロジャース氏の場合でも、72ドルで買い戻した後もその銘柄が上昇傾向にあれば、「完全な読み間違い」ということで済んだかもしれませんが、その後2ドルまで暴落したときには、破産の衝撃とはまた違った「悔しさ」に苛まれたのではないかと推察します。
何故そんなに下がる・・・
上記記事で以下ように書いていました。
あくまで一つの賭けですが、イベント前にプットとコール、両方のオプションを買う、などして、条件がそろえば、超短期で少額で
ボラティリティの上昇に賭ける
という戦略も面白いのかも
先週こんなことを書いていましたが、実際、試しています。
大して相場が動かなければおそらく損失(オプション買いの経費だおれ)。
上下問わず、大きめに動けば利益。
どうなるか。
実際米中首脳会談の前に日経平均オプションのコールとプットを両方買っておきました。
コールを二つ。
プットを二つ。
会談明けの12/3(月)、日経平均は前週終値から1.2%程度の上昇で寄り付き。
わたしのポジションだと1.2%程度の動きでは黒字には届かず(コールでの利益がさほど大きくなく、「経費+プットの損失」に負ける)、トータルで数万円の赤字の状態でした。
もともと月曜日に大きな動きがなければ早めに手じまうつもりだったので、わたしはその日のうちにポジションを処分してしまいました。
そして・・・翌日から下落相場が始まりました。
12/4~12/11まで連日のように下げ、会談前11/30終値からの下げ幅は1200円を超えました(約5.4%。22351⇒21148)。
短期でこれだけ大きく動けばプット・オプションは暴騰。
会談前は30万程度だったプットが一時期100万円を超えていました。
わたしは12/3に手じまっていたので、連日大きな下げを指をくわえて傍観するばかり。
せめて二つのうち一組のペアは残しておけばよかった。
せめてもう1日待てばよかった。
何故そんなに連日下がる・・・
手放した途端に株が暴騰したのに似た感じ。
個人的には米中会談を挟んだオプション戦略で、「小さな損失とやたらに悔しい時間」を獲得し、メンタルが先週やや不安定でした。
それでもブログ記事にかけるくらいには落ち着いてきましたが、まだ少しくすぶっています。
損失額どうのこうのより、うまくいく可能性はあったが全くうまくいかなかった悔しさというのは、なかなかにたちが悪いようで。
※オプション取引を勧める意図はありません。投資は自己責任で
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