の続きです。
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世界景気減速中のわたしのスタンス
<CLI(OECD全体)と世界の時価総額の推移>
※出所:https://www.world-exchanges.org/、Leading indicators - Composite leading indicator (CLI) - OECD Dataより作成 ※期間:1995.1~2018.10
上記は「世界景気(CLI。OECD全体)」と「世界全体の時価総額」の推移を示したグラフ。
あくまで一つの経験則に過ぎず、タイムラグもあるのですが、2000年以降、4回の景気減速期には株価は下落傾向にあります。
今回も今のところ、いつものパターンで
世界景気が先にピークアウトして株価がピークアウト
という現象が確認されます。
このような経験則を知っていると、わざわざ世界景気の減速期にリスクテイクにまい進するのは、躊躇します。
また個人的には
・わりに合わなさそうな(期待値が低そうな)投資はできればしたくない
・しんどそうなことはわざわざしたくない
・含み損がふくらむことへの耐性はあまりない
タイプなので、この時期はロング一本の投資はしません。
・ポジションをあまり大きくせず
・若干売りポジションを大きめにして
・嵐が過ぎ去るのを待つ
のが基本スタンス。
ロングショート戦略やプットオプションのヘッジ、一部先物売りなどを組み合わせてボチボチと。
景気がいいときの上げ相場で期待できる利益には届かないと思いますが、ポジションは小さめでも、変動は大きくなりがちな時期なので、うまくいくとそれなりの利益を狙えることも。
とりあえず資産を大きく減らさないことが一番と思う時期。
世界景気減速の中でも比較的落ち着いて戦えそうな人
わたしの勝手な推測ですが
★マイペースな人
★いい時期もあればよくない時期もあると理解できている人
★リスク資産への配分比率が低い人
★短期的な資産評価額の変動に動揺せず、長期的な投資ができる人
★キャッシュフローが「大きい」あるいは「安定している」人
などは下落相場に強そうです。
・給与が安定していて
・貯蓄生活を長年継続できていて
・配当や分配金も得られていて
・過大なリターンを望んでいなくて
・過大なリスクをとっていない
ような人は、たぶん、投資をやめる理由があまりないのかもしれません。
世界景気減速の中で気にしていること
①いつ景気が反転するか
景気はずっとは減速していかない。
近年の4回事例では概ね
1年半~3年程度
が減速トレンドの期間。
現在約1年経過しています(2017年11月頃にピークアウト)。
今後、長い減速トレンドの中の「一時的な反転」が来るか、次の反転が本格的なものになるか、わかりませんが、景気動向を必ず確認。
②景気が反転したとき、特に本格反転したときにどんな買いポジションを作るか、ある程度決めておく
「捕らぬ狸の皮算用」ですが、本格的な景気反転期が訪れると、株価はびっくりするくらい上昇することも、過去にはありました。
わたしは
・欧州債務危機のリスクオフモード⇒リスクオン
・チャイナショックのリスクオフモード⇒リスクオン
の転換時に、株価が大きく上昇する時期を体験しています。
※サブプライムバブル崩壊後の上げ相場では怖くてあまり投資できていなかった
どの程度の株価上昇になるかは不明ですが「景気がよくなる時期」はきっとやってくると思われ、そのときに
・何に(銘柄選定)
・どれだけ(配分)
・何回に分けて(投資タイミングの分散)
投資するか、ある程度決めておく作業は大事かもしれません。
株価が上がり出してから急いで適当に探して一気に投資するより、いい買い物ができる、かも。
③希望をつなぐこと
②と似ていますが、楽観的な人は強いと思われます。
日常の小さな出来事やイベントでも、一つ一つ大事に、楽しみにして人生の糧としていける人は強い。
何かうまくいかないとき、負の感情の発生を抑え込むことは不可能ですが、気をそらしたり、視点を変えたり、別の好ましいことに向き合うことで、結果的に負の感情のパフォーマンスを小さく抑え込むことができるかも。
スポーツとか仕事とか趣味とか。
長期投資において、
・配当がある!
・好景気が来れば4~5年で資産が2倍になる、かも?
みたいな「希望」は、意外に心強い支えかも。
おわりに
景気減速期ほど、投資の勉強になる時期はない、かもしれません。
株式インデックスを買って、大きな下落もなく、それがずっと堅調に資産を増やしてくれるなら、大多数の人が率先して実行すると思われます。
みんながそうしないのは、それがうまくいかない時期もあるから。
うまくいかない時期に自分としてはどう行動するか
あるいは
うまくいかない時期を想定して事前にどう行動、準備しておくか
そういった地味な配慮が長期的な投資損益に大きな影響を及ぼすのではないかと思われます。
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