今週の日本の株価や金利をごく簡単に確認し、その後、株式の「割安割高の目安」になりそうな5つの指標で定点観測し、日本市場の概況をみてみます。
スポンサーリンク
今週の日経平均
※出所:マーケット|SBI証券
1.25は「20,774」。前週比+0.5%の上昇。
下がりそうで下がらず、若干上げています。
2018年末は「20,015」だったので、1月は月間で+3.8%。
日経平均の直近の高値は2018年10月の「24,448」で今は高値から「−15.0%」の水準。
今週の日本10年債利回り
1.25は約「0.00%」(前週末は「0.01%」)。
あまり動きなし。
今週のドル/円
※出所:USD JPY 証券株式相場 | ドル 円 相場 - Investing.com
今週は「1ドル=109円台」をうろうろ。
2018年のピークは10月「1ドル=114.55円」で、ボトムは3月の「1ドル=104.56円」。
5つの指標
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
★信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>
★日経平均ボラティリティー・インデックス<日経平均版の恐怖指数>
日本バフェット指標
※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳 ※期間:1985年1月末~2018年12月末
1.25の日本バフェット指標は「1.07」で先週末の「1.06」からやや上昇。
2018年末は「1.05」で、1月はやや上昇。
直近の月末値ピークは2018年1月の「1.28」。
1.25の時価総額は約「609.3兆円」(全市場の合計値)。
確認できている範囲では、2018.1.23の736.8兆円が現時点での最大値。
現在は最大値を17.3%下回っています。
1985年からの日本バフェット指標の長期平均は「0.76」です。
割高圏の目安「1.0」以上なので、長期的観点からは
日本株は割高圏?
と推測。
引き続き、今のバフェット指標は約2年前と同水準。
昨年の今頃よりはずいぶん割安。
※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳
日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
信用買い残
※出所:トレーダーズ・ウェブより管理者作成 ※期間2001年6月1日~2018年12月28日
2018.1.18 24,521億円(約2.5兆円)。
前週比−84億円と小幅な減少。
1月になって株価指数は上昇していますが、信用買い残は昨年12月のショックをまだひきずっているような動き。
直近ピークは2018.3.23の約3.7兆円でその後、明確な減少トレンドとなっています。
水準としては長期平均の「2.4兆円」とほぼ同程度であり、この指標からは株価水準は
ふつう?
と推測。
<2017.10.27以降の推移・月末値と直近数値>
※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成
信用買い残について詳しくはコチラ↓
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
東証一部PBR
※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループのデータより管理者作成 ※グラフの期間:1999年12月末~2018年12月末
2018年12月末の東証一部PBRは「1.1」(前月比−0.2)でした。
直近ピークは2018年1月末の「1.5」。
今回の上昇相場のピークは「1.5」となるか?
長期平均の「1.1」と同水準であり、割安の目安「1.0」以上なので、割安ではなさそうと判断。
東証一部PBRについて詳しくはコチラ↓
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
信用評価損益率
※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成 ※グラフ期間:2001.6.1~2018.1.11
2019.1.18は「-14.34」でした。
前週の「-16.21」からマイナス幅が縮小。
2018年12月の下げのピークは「−19.21」で、突然上昇した心拍数が徐々に下がるように、損益率も落ち着いてきています。
上記期間の長期平均は約「-11」であり投資家心理は
やや不安?
と推測。
割安の目安「-25」以上なので、割安ではなさそうと判断。
信用評価損益率について詳しくはコチラ↓
★信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>
日経平均ボラティリティー・インデックス
★日経平均ボラティリティー・インデックスのメモ
1998年からの
・長期平均:25.3
・最低値:11.82(2017.7月)
・最大値:91.45(2008年10月)
・個人的には30以上で「株価の割安圏」を示唆しやすい指標と考えます。
<ここ3ヵ月のチャート>
※出所:恐怖指数(VIX 日経VI VSTOXX) 日経平均比較チャート
1.25は「19.54」。前週末は「20.78」でやや低下しています。
長期平均は「25.3」であり、投資家心理は
ふつう~やや安心?
と推測。
割安の目安「30」より小さいので、「割安ではなさそう」と推測。
恐怖指数について詳しくはコチラ↓
現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ
あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。
★日本バフェット指標⇒割高圏?
★信用買い残⇒ふつう?
★東証一部PBR⇒割安ではなさそう
★信用評価損益率⇒割安ではなさそう
★日経平均ボラティリティー・インデックス⇒割安ではなさそう
総合的に判断すると、わたしは日本株式は「やや割高?」と推測します。
現時点での日本株の長期投資のタイミングとしては
①リスク資産の資産配分が大きくなりすぎていれば、所定の配分に戻す
②資産配分において、株式の配分比率を減らす
③資産配分において、現金の配分比率を増やす
④長期投資を一時やめる(投資をやめる機会を探している場合)
のに適す時期だと考えています。単なる経験則ですが。
※長期投資に関する一つの判断です。短期、中期的な投資には役立たない可能性が高いです
※基本的にできるだけ「割高な時期に株を売り、割安な時期に株を買う」という判断に基づいています
※単なる個人の感想です。未来は誰にも予知できません。投資は自己判断、自己責任で
※指標ごとに、データ確認時期にタイムラグがありますので、必ずしもリアルタイムの判断ではありません
サブプライムバブル期と「今」のデータ比較
※出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒SBI証券、貸し出し態度判断DI(中小企業)⇒主要時系列統計データ表
●TOPIX:2018年1月高値「1911」の「-18.1%」の水準。
今週はあまり動かず。
あとがき
日経平均は2018年12月の「−10.5%」の下落から、1月は「4%弱」の反発をみせていますが、今週は実にジリジリとした展開。
このまま上がりたい感じと先月のショックや幾多の不安材料から上げきれず、両者の綱引きが続いたような一週間。
①「下げ相場の途中の一時的な反発」
とみるか
②「2018年12月が底」
とみるかの綱引きでもありそう。
比較的米国景気は好調。
欧州と中国の景気はさえず、日本はその間くらいか。
世界全体でみると景気はさえず。
さえない状態が続けばわたしは①寄りのスタンスとなりますが、どこかで景気が反転する可能性もあり(一時的な反転か本格的な反転かは不明)。
長期的にみて株価が割安とも思われず、今は決め打ちせず、どっちに転んでも大けがしないようにして安全運転。
今後の景気や中央銀行の動きを注視しながら。
関連記事