「景気 vs 金利・期待」のテーマで最近の株価を考えてみます。
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株価の決定要因
あくまで個人的な推測ですが、株価は
①需給
②企業利益(一株当たり利益)
③金利
④投資家のリスク許容度(期待度)
などに大きく影響を受けるのではないかと思います。
②~④を順に確認。
※詳しくは↓
②企業利益(一株当たり利益)
企業利益は中長期的にマクロでみると、景気動向の影響を受けやすいと思われます。
※出所:https://www.markiteconomics.com/Public/Release/PressReleases?language=jaより作成
グローバル製造業PMIという指標では、最近の世界景気のトレンドは下向き。※出所:「https://jp.investing.com/search?q=製造業購買担当者指数 PMI」のデータより管理者作成 ※期間:2016.1~2019.2
主要4ヶ国の製造業PMIでは、中国、日本、ドイツは景気減速圏にありますが、米国は比較的堅調。
※出所:- Composite leading indicator (CLI) - OECD Dataより管理者作成 ※期間:2017.1~2018.12
CLI(OECD全体)という指標でも、景気のトレンドは下向き。
この指標では世界的に景気水準は悪い状態。
CLIとPMIが景気のすべてではなく、一つの参考指標に過ぎませんが、これらの指標ではどうもマクロ的にはあまり景気はよくはなさそう。
景気の減速トレンドは株価にとって、中長期的にはマイナス要因。
③金利
米国、中国の長期金利は、直近では上昇していますが、概ね低下傾向。
<米中の長期金利:ここ半年>
※出所:https://jp.investing.com/rates-bonds/u.s.-10-year-bond-yield
※出所:中国 10年 | 中国 10年 債券利回り - Investing.com
金利低下は株価にとってプラス要因。
④投資家のリスク許容度(期待度)
★昨年来表面化した米中の貿易問題が解消するのでは?
★景気減速を受けて中国が景気対策や緩和的な金融政策を実行し、その効果でそのうち中国景気が回復するのでは?
★利上げを続けていたFRBが利上げを中止するのでは?
★資産を縮小する「量的引き締め」をFRBが想定より早く終了するのでは?
という期待感が最近強くなっている印象。
これらはどれも株価にとってプラス要因。
まとめと個人的な戦略確認
ただの憶測ですが、需給要因でみると、2018年10~12月に大きく下げ、下げた反発に加え、株式の急激な配分比率の低下に対する機関投資家等のリバランス等で買われた、ようなことはあるかもしれません。
とりあえず、全般的には「景気はあまりよくない」が「金利の低下や投資家の期待度の上昇」要因で、ここ2ヶ月ほど、強気相場が続いているような個人的な印象。
景気 vs 金利・期待
で考えると、どちらかというと、景気要因が軽視され、期待要因が重視されているか?
ただ、金利の変化や投資家マインドの変化が今後の経済状況にプラスの作用を与えることも考えられ、そのうち世界的に景気もよくなって、そのころには手が出ないほど株価が上がっていて
「2018年12月が絶好の買い場だった。景気なんて気にしなきゃよかった・・・」
という落ちもあるかもしれません。
一方よくあるパターンとしては、景気がよくなると金利が上がってきて、利上げが始まって、また株価が大きく崩れることもあるかも。
いずれにせよ個人的な「理想」としては
・悪かった景気が回復基調
・株価水準が割安っぽい(今は割安ではなさそうと判断)
・中銀が緩和的な時期
そういう時期(最近だと2012年秋頃とか、2009年春頃とか、そうそう訪れない印象)に積極的にリスクをとりたいので、今はヘッジを外さずにボチボチと投資。
引き続き、小さめのポジションで
A:プットオプション+個別株買い
B:個別株同士のロングショート
を継続。
今年も2ヶ月経過。
2月の後半に元気のなかったAの個別株がようやく上がり、そこそこの利益。
Bはややマイナスでトータルで小さな利益。
米中交渉の結果が出るまでは、「期待」が続くまでは、少々のネガティブ要因は物ともしないかもしれませんが、それはそれでAのポジションが効くハズ。
景気や金利の観察を続けつつ、ヘッジを外さず、交渉に一段落つけばいくらか多めに売りに回ることも視野に入れ、あわよくばそこそこの収益を上げたいところ。
プラスとマイナス要素が普段以上に絡み合って難しく、無理しないのが一番か。
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