2019年2月末のFRB、ECB、日銀、3つの中央銀行の資産動向を確認する記事です。
※本記事では便宜的に「1ドル=110円」「1ユーロ=130円」で円換算しており、数値は目安、概算です
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中央銀行の動向を確認するメリット
中央銀行の動向は
投資タイミングの時期を判断する一つの手掛かりになり得る
とわたしは思います。
※その説明↓
●「中央銀行の動向」が「投資タイミング」を判断する、一つの手掛かりになり得ると考える根拠 - ユキマツの「長期投資のタイミング」
FRBの動向
※出所:All Federal Reserve Banks: Total Assets | FRED | St. Louis Fed
ここ5年のFRBの資産推移です。
2019年2月末:3.97兆ドル(約437兆円)でした。
前月比 -7兆円。
FRBの資産縮小は継続。
※出所:All Federal Reserve Banks: Total Assets | FRED | St. Louis Fedのデータより管理者作成
ECBの動向
※出所:Central Bank Assets for Euro Area (11-19 Countries) | FRED | St. Louis Fed
ここ5年のECBの資産推移です。
ECBの資産は2019年2月末:4.69兆ユーロ(約610兆円)でした。
前月比−1兆円。
2019年以降、ECBの新規債券購入は中止されている中、1月は大きめに増加しましたが、2月は微減。
※出所:Central Bank Assets for Euro Area (11-19 Countries) | FRED | St. Louis Fedのデータより管理者作成
日銀の動向
※出所:Bank of Japan: Total Assets for Japan | FRED | St. Louis Fed
ここ5年の日銀の資産推移です。
日銀の資産は2019年2月末:約562兆円でした。
前月比+5兆円。
大きめの増加。
※出所:Bank of Japan: Total Assets for Japan | FRED | St. Louis Fedのデータより管理者作成
3つの中央銀行、トータルでの変動
※出所:Bank of Japan、Central Bank Assets for Euro Area 、Total Assets | FRED | のデータより管理者作成
3つの中銀のトータル資産は2019年2月末:約1609兆円でした。
・前月比−3兆円。
・FRB:-7兆円
・ECB:-1兆円
・日銀:+5兆円
※為替レートや四捨五入で誤差あり
2018年は年間で「+16兆円」でした。
2019年は2月までで「+1兆円」。
【FRB、ECB、日銀資産】の合計(年末値)と年間増減
<データ>
※出所:Bank of Japan、Central Bank Assets for Euro Area 、Total Assets | FRED | のデータより管理者作成
おわりに
2月の中銀動向。
・日銀はマイペース
・FRBは粛々と縮小
・ECBは1月の違和感(新規債券購入はやめたハズなのに大きめに資産が増える)のある動きが解消した?
というところ。
ECBに関しては上記記事によれば「TLTROーIII」という金融緩和策を2019年9月より開始する模様。
※参照:TLTROとは|金融経済用語集
年内の利上げは断念、とても利上げできるような状態ではないという判断か。
TLTROを発動せざるを得ない状況をネガティブに捉えることもできますし、金融緩和によって景気減速モードが徐々に落ち着くことを想定し、ポジティブに捉えることもできます。
とりあえず現時点で
・中国、欧州は新たに金融緩和的な政策、または景気対策を打たなければならないような状況にある(日本は最近ずっと緩和的)
・その中で利上げの方はどうなるかわかりませんが、FRBは資産縮小を粛々と実行している
とはいえそうであり、米国とそれ以外の違いが目立つ状態。
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