今週の日本の株価や金利をごく簡単に確認し、その後、株式の「割安割高の目安」になりそうな5つの指標で定点観測する記事。
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今週の日経平均
※出所:マーケット|SBI証券
3.22は「21,627」。前週比「+0.8%」。
2019年2月末は「21,385」だったので、3月月間では「+1.1%」。
昨年末は「20,015」だったので、今年は「+8.1%」。
日経平均の直近の高値は2018年10月の「24,448」で今は高値から「−11.5%」の水準。
今週の日本10年債利回り
3.22は約「−0.08%」(前週末は「−0.04%」)。
米国債の利回り低下を受け、世界的に国債利回りは低下傾向。
今週のドル/円
※出所:USD JPY 証券株式相場 | ドル 円 相場 - Investing.com
週の後半に向けて円高方向に。
「1ドル=110円」付近程度まで円高が進んでいます。
2018年のピークは10月「1ドル=114.55円」で、ボトムは3月の「1ドル=104.56円」。
5つの指標
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
★信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>
★日経平均ボラティリティー・インデックス<日経平均版の恐怖指数>
日本バフェット指標
※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳 ※期間:1985年1月末~2019年2月末
3.22の日本バフェット指標は「1.11」で先週末の「1.10」より上昇。
2018年末は「1.05」で、今年は上昇。
直近の月末値ピークは2018年1月の「1.28」。
3.22の時価総額は約「632.5兆円」(全市場の合計値)。
確認できている範囲では、2018.1.23の736.8兆円が現時点での最大値。
現在は最大値を14.2%下回っています。
1985年からの日本バフェット指標の長期平均は「0.76」です。
割高圏の目安「1.0」以上なので、長期的観点からは
日本株は割高圏?
と推測。
下記表からは2017年春ごろの水準に近い?と推測。
※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳
日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
信用買い残
※出所:トレーダーズ・ウェブより管理者作成 ※期間2001年6月1日~2018年12月28日
2019.3.15 24,117億円(約2.4兆円)。
前週比−500億円と減少。
先週は大きめに増えましたが、どんどん増えるような感じでもなさそう。
直近ピークは2018.3.23の約3.7兆円でその後、明確な減少トレンドとなっています。
水準としては長期平均の「2.4兆円」と同程度であり、この指標からは株価水準は
ふつう?
と推測。
<2017.10.27以降の推移・月末値と直近数値>
※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成
信用買い残について詳しくはコチラ↓
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
東証一部PBR
※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループのデータより管理者作成 ※グラフの期間:1999年12月末~2019年2月末
2019年2月末の東証一部PBRは「1.2」(前月比+0.1)でした。
直近ピークは2018年1月末の「1.5」。
長期平均の「1.1」よりやや高く、割安の目安「1.0」以上なので、割安ではなさそうと判断。
東証一部PBRについて詳しくはコチラ↓
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
信用評価損益率
※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成 ※グラフ期間:2001.6.1~2018.1.11
3.15は「-14.05」。
前週の「-16.01」からマイナス幅がやや縮小。
上記期間の長期平均は約「-11」であり投資家心理は
やや不安?
と推測。
2018.12.7以降、長期平均を下回り続けており、株価指数ほどの”盛り上がり”を感じさせない状況。
割安の目安「-25」以上なので、割安ではなさそうと判断。
信用評価損益率について詳しくはコチラ↓
★信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>
日経平均ボラティリティー・インデックス
★日経平均ボラティリティー・インデックスのメモ
1998年からの
・長期平均:25.3
・最低値:11.82(2017.7月)
・最大値:91.45(2008年10月)
・個人的には30以上で「株価の割安圏」を示唆しやすい指標と考えます。
<ここ1年のチャート>
※出所:恐怖指数(VIX 日経VI VSTOXX) 日経平均比較チャート
3.22は「15.44」。前週の「16.03」よりやや低下。
長期平均は「25.3」であり、投資家心理は
やや安心?
と推測。
割安の目安「30」より小さいので、「割安ではなさそう」と推測。
恐怖指数について詳しくはコチラ↓
現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ
あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。
★日本バフェット指標⇒割高圏?
★信用買い残⇒ふつう?
★東証一部PBR⇒割安ではなさそう
★信用評価損益率⇒割安ではなさそう
★日経平均ボラティリティー・インデックス⇒割安ではなさそう
総合的に判断すると、わたしは日本株式は「やや割高?」と推測します。
現時点での日本株の長期投資のタイミングとしては
①リスク資産の資産配分が大きくなりすぎていれば、所定の配分に戻す
②資産配分において、株式の配分比率を減らす
③資産配分において、現金の配分比率を増やす
④長期投資を一時やめる(投資をやめる機会を探している場合)
のに適す時期だと考えています。単なる経験則ですが。
※長期投資に関する一つの判断です。短期、中期的な投資には役立たない可能性が高いです
※基本的にできるだけ「割高な時期に株を売り、割安な時期に株を買う」という判断に基づいています
※単なる個人の感想です。未来は誰にも予知できません。投資は自己判断、自己責任で
※指標ごとに、データ確認時期にタイムラグがありますので、必ずしもリアルタイムの判断ではありません
サブプライムバブル期と「今」のデータ比較
※出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒SBI証券、貸し出し態度判断DI(中小企業)⇒主要時系列統計データ表
先週と大きな変化なし。
●TOPIX:2018年1月高値「1911」の「-15.4%」の水準。
●東証リート指数:週間で約+1.1%(1877⇒1898)の上昇。最近好調。
あとがき
もし何かあるなら4月以降にしてほしい
とか先週は適当なことを書いていましたが、怪しい雰囲気。
2019.3.22の夜の米国債利回り状況。
3ヶ月物と6ヶ月物の利回りは10年物の利回りを上回り、いわゆる逆イールドが確認されています。
それなりに間があるにせよ「逆イ-ルド⇒景気後退」という過去のジンクスは株式市場にとって嬉しくない出来事。
また、3月22日にはマーク一イットの景気指標PMIの3月速報値が発表され、米国、日本、欧州、いずれも総じてよくない数値。
特にドイツの製造業PMIは欧州債務危機の渦中、2012年以来の低値で激しい低下ぶり。
2017年12月のピーク値「63.3」から2019年3月(速報値)の「44.7」まで、好況⇒不況の下り坂を1年3ヵ月で一気にかけ下りている感じ。
<ドイツ・製造業PMI:2008年以降>
※出所:ドイツ 製造業購買担当者指数より作成
<独DAX30指数:ここ2年>
※出所:マーケット|SBI証券
ドイツの株価指数も2018年1月頃にピークアウト。
世界景気の減速感も意識されたか、3月22日の夜、世界的に株価は下げています。
FOMC、3月PMI速報値の低調さ、逆イールド
今週はにわかに荒れ模様。
来週の相場は荒れるのか、また何事もなかったように戻るのか。
年明け以来続いた上げ相場の行方はいかに。
逆イールドについてはコチラ↓
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