ユキマツの「長期投資のタイミング」

「景気(企業利益動向)」「中銀の金融政策(金利動向)」「投資家のリスク許容度」などから長期投資のタイミングを探る投資ブログ

中国のポジティブサプライズ

f:id:yukimatu-tousi:20190402172853p:plain最新の「製造業PMI」と「ISM製造業景気指数」から世界と米国の景気を観察してみます。

 
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①グローバル製造業PMI

「購買担当者指数」は「PMI」とも呼ばれる景気指標の一つです。

世界の多くの国で採用されており、毎月更新される即時性の高い便利な指標です。

50が分岐点であり、

50より大きい⇒景気拡大

50より小さい⇒景気減速

と判断。

製造業PMIは「製造業購買担当者指数」のことで、製造業全般の景気を示唆します。

グローバル製造業PMIは「全世界の製造業の景気状況」を示唆する指数です。

グローバル製造業PMIの推移を見てみます。

※グローバル製造業PMIについて、詳しくはコチラ(英語サイト、PDF)

https://www.markiteconomics.com/Public/Home/PressRelease/e5b8f6c5e26445ff8ed7a50fa4b62b10

f:id:yukimatu-tousi:20190402173239p:plain

※出所:上記PDFサイトより作成

2019年3月は「50.6」(前月比「±0」)でした。

2017年12月をピークに15ヶ月続く下落トレンド。

●2018年2月:54.1

●2018年3月:53.3

●2018年4月:53.5

●2018年5月:53.1

●2018年6月:53.0

●2018年7月:52.7

●2018年8月:52.6

●2018年9月:52.2

●2018年10月:52.1

●2018年11月:52.0

●2018年12月:51.4

●2019年1月:50.8

●2019年2月:50.6

●2019年3月:50.6

節目の50の手前で踏みとどまっています。

トレンドは今のところ15ヶ月続く下げと思いますが、今後反転するのか、ただの下げ途中の踊り場か、引き続き確認。

※PMIについて詳しくコチラ↓

中日独の景気動向 2017年11月データ - ユキマツの「長期投資のタイミング」

②主要国製造業PMI

主要4ヶ国(米中日独)の国別の製造業PMIを確認。

期間は2016年1月~2019年3月です。

f:id:yukimatu-tousi:20190402174117p:plain※出所:「https://jp.investing.com/search?q=製造業購買担当者指数 PMI」のデータより管理者作成

直近のピークは

●中国:2017.9月

●ドイツ:2017.12月

●日本:2018.1月

●米国:2018.4月

であり、今のところ

「中国⇒ドイツ⇒日本⇒米国」

の順にピークアウトしています。

f:id:yukimatu-tousi:20190402174107p:plain2019.3月の数値変動は

●米国・ドイツ:低下

●中国・日本:上昇

ドイツ、日本は節目の「50」を下回り景気減速モード。

ドイツは数値の低下が激しく目立っています。

米国は低下傾向ですが50以上の水準。

大きな変化として、3ヶ月連続で50を下回っていた中国が

49.2⇒50.5

に急回復。

予想外のいい数字が今週のリスクオンモードの一因となっている模様。

ざっくりした印象ですが、最近のトレンドとして

●ドイツ・日本:景気減速

●米国:拡大傾向だがペースは鈍化傾向?

●中国:?(3月の変化の見極め時期)

と思われます。

今後もし中国が徐々に持ち直して、米国がじわじわ低下したりすると、トータルでの判断はとても難しくなってきますが、よくわからない時期はじたばたせず観察を続けるのが好み。

③ISM製造業景況指数

最後に、米国の景気指標の一つ「ISM製造業景況指数」を確認します。

PMIと同様、50が分岐点であり、

50より大きい⇒景気拡大

50より小さい⇒景気減速

と判断。

※ISM製造業景況指数についての記事↓

「株は景気の悪い時期に買うは正しいか?」米国景気の一つの指標【ISM製造業景況指数】

f:id:yukimatu-tousi:20190402202536p:plain※出所:アメリカ ISM製造業購買担当者指数より作成

2019.3月は「55.3」(前月比+1.1)。

上昇したのは米国の製造業PMIの動きとアベコベな動きですが、とりあえず両方とも50以上なので、米国の景気拡大を示唆。

おわりに

f:id:yukimatu-tousi:20190402174117p:plainドイツはひどく悪化していますが、若干持ち直しの日本、PMIは落ちているがISMの方は堅調な米国、そして製造業PMIが急上昇した中国。

さらにグローバル製造業PMIは50以上で横這い、という点をみると、3月に速報値で受けた印象よりは悪くない状態か。

ただ

・株価水準が割安とも感じられず

・グローバル製造業PMIは上昇していない

・中国がらみの動向はじっくり観察したい

ので個人的には引き続き様子をみながら安全重視(ロングに対するプット・オプションの買いや空売りのヘッジは外さない)。

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