今週の日本の株価や金利をごく簡単に確認し、その後、株式の「割安割高の目安」になりそうな5つの指標で定点観測する記事。
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今週の日経平均
※出所:マーケット|SBI証券
4.12は「21,871」で前週比「+0.3%」。
2019年3月末は「21,206」だったので、4月月間では「+3.1%」。
昨年末は「20,015」だったので、今年は「+9.3%」。
日経平均の直近の高値は2018年10月の「24,448」で今は高値から「−10.5%」の水準。
今週の日本10年債利回り
4.12は約「−0.05%」(前週末は「−0.03%」)。
週間ではややマイナス幅拡大。
今週のドル/円
※出所:USD JPY 証券株式相場 | ドル 円 相場 - Investing.com
概ね「1ドル=111円台」で推移。
週末に円安方向へ。
2018年のピークは10月「1ドル=114.55円」で、ボトムは3月の「1ドル=104.56円」。
5つの指標
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
★信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>
★日経平均ボラティリティー・インデックス<日経平均版の恐怖指数>
日本バフェット指標
※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳 ※期間:1985年1月末~2019年3月末
4.12の日本バフェット指標は「1.10」で先週末の「1.11」より低下。
2018年末は「1.05」で、今年は上昇。
直近の月末値ピークは2018年1月の「1.28」。
4.12の時価総額は約「627.0兆円」(全市場の合計値)。
確認できている範囲では、2018.1.23の736.8兆円が現時点での最大値。
現在は最大値を14.9%下回っています。
1985年からの日本バフェット指標の長期平均は「0.76」です。
割高圏の目安「1.0」以上なので、長期的観点からは
日本株は割高圏?
と推測。
下記表からは2017年春ごろの水準に近い?と推測。
※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳
日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓
★日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>
信用買い残
※出所:トレーダーズ・ウェブより管理者作成 ※期間2001年6月1日~2018年12月28日
2019.4.5 21,695億円(約2.2兆円)。
前週比−1863億円と大幅に減少。
直近ピークは2018.3.23の約3.7兆円でその後、明確な減少トレンドとなっています。
水準としては長期平均の「2.4兆円」よりやや少ない水準であり、この指標からは株価水準は
ふつう~やや割安?
と推測。
指数があまり崩れない中、信用買い残は長期平均を下回ってきました。
<2017.10.27以降の推移・月末値と直近数値>
※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成
信用買い残について詳しくはコチラ↓
★信用買い残 <信用取引における買い方の残高>
東証一部PBR
※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループのデータより管理者作成 ※グラフの期間:1999年12月末~2019年3月末
2019年3月末の東証一部PBRは「1.2」(前月比±0)でした。
直近ピークは2018年1月末の「1.5」。
長期平均の「1.1」よりやや高く、割安の目安「1.0」以上なので、割安ではなさそうと判断。
東証一部PBRについて詳しくはコチラ↓
★東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>
信用評価損益率
※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成 ※グラフ期間:2001.6.1~2018.1.11
4.5は「-12.96」。
前週の「-13.36」からマイナス幅がやや縮小。
上記期間の長期平均は約「-11」であり投資家心理は
やや不安?
と推測。
2018.12.7以降、長期平均を下回り続けており、”盛り上がり”を感じさせない状況。
割安の目安「-25」以上なので、割安ではなさそうと判断。
信用評価損益率について詳しくはコチラ↓
★信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>
日経平均ボラティリティー・インデックス
★日経平均ボラティリティー・インデックスのメモ
1998年からの
・長期平均:24.9
・最低値:11.82(2017.7月)
・最大値:91.45(2008年10月)
・個人的には30以上で「株価の割安圏」を示唆しやすい指標と考えます。
<ここ1年のチャート>
※出所:恐怖指数(VIX 日経VI VSTOXX) 日経平均比較チャート
4.12は「15.24」。前週の「16.20」よりやや低下。
長期平均は「24.9」であり、投資家心理は
やや安心?
と推測。
割安の目安「30」より小さいので、「割安ではなさそう」と推測。
恐怖指数について詳しくはコチラ↓
現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ
あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。
★日本バフェット指標⇒割高圏?
★信用買い残⇒ふつう~やや割安?
★東証一部PBR⇒割安ではなさそう
★信用評価損益率⇒割安ではなさそう
★日経平均ボラティリティー・インデックス⇒割安ではなさそう
総合的に判断すると、わたしは日本株式は「やや割高?」と推測します。
現時点での日本株の長期投資のタイミングとしては
①リスク資産の資産配分が大きくなりすぎていれば、所定の配分に戻す
②資産配分において、株式の配分比率を減らす
③資産配分において、現金の配分比率を増やす
④長期投資を一時やめる(投資をやめる機会を探している場合)
のに適す時期だと考えています。単なる経験則ですが。
※長期投資に関する一つの判断です。短期、中期的な投資には役立たない可能性が高いです
※基本的にできるだけ「割高な時期に株を売り、割安な時期に株を買う」という判断に基づいています
※単なる個人の感想です。未来は誰にも予知できません。投資は自己判断、自己責任で
※指標ごとに、データ確認時期にタイムラグがありますので、必ずしもリアルタイムの判断ではありません
サブプライムバブル期と「今」のデータ比較
※出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒SBI証券、貸し出し態度判断DI(中小企業)⇒主要時系列統計データ表
今週は穏やか。
信用買い残以外、あまり大きな変化なし
●TOPIX:2018年1月高値「1911」の「-16.0%」の水準
あとがき
平成最後のSQの週は穏やかに経過しました。
英国のEU離脱の件も、離脱期限が2019年10月31日まで延期されることとなり週末少しリスクオン。
そんな中、今週は
・日経平均はわずかに上昇(+0.3%)、TOPIXは1%以上下落
・信用買い残が大幅に減少し、長期平均を下回る(4/5時点のデータ)
など、依然日本市場はやや違和感を感じる状態が継続。
4月末からの10連休まであと2週間。
10連休、あまりないことですがどうなりますか。
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