S&P500が最高値に迫り株高感も感じられる局面。
最近では3回目になります。
毎週確認している指標で比較、観察してみます。
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データ比較
※表のデータ出所 ・株価:https://jp.investing.com/indices/major-indices ・恐怖指数:S&P 500 VIXインデックス ・ジャンク債スプレッド:St. Louis Fed、米国 10年 債券利回り ・PBR:S&P 500 Price to Book Value ・米国・世界のバフェット指標:GLOBAL NOTE、https://www.world-exchanges.org/ ・OECD景気先行指数:OECD Data ・シラーPER:Shiller PE Ratio ・失業率:US Unemployment Rate ・実質経済成長率:BEA National Economic Accounts ・長短金利差:米国債・金利 - Bloomberg
最近株高感が感じられた2018年1月末(以下①)、②2018年9月末(以下②)、③2019年4月(以下③)のデータです。
一部時期がずれるデータは備考に記載。
それぞれ簡単に観察。
S&P500、ラッセル2000
S&P500は②③が拮抗。
小型株の指数、ラッセル2000は②が大きく抜けだしています。
株価に関しては総じて②が高かったか。
恐怖指数、ジャンク債スプレッド
恐怖指数はそれほど差はありませんが、②③が拮抗。
ジャンク債スプレッドもそれほど差はありませんが①が最も低い値。
これらの3つの時期、投資家のリスク許容度は総じて高かったと推測できる数値。
S&P500のPBR、バフェット指標
PBRは①が高かった模様。
いずれの数値も
★ITバブルの頃のピーク(5.06)には全く及びませんが、
★サブプライムバブルの頃のピーク(2.91)
は大きく上回っています。
バフェット指標に関して(③は2019年2月末のデータで正確な比較ではありません)。
米国バフェット指標は②が高かった模様。
世界のバフェット指標は①の時期が高かったか。
世界全体のピークより米国のピークは後ずれしている可能性を示唆。
OECD景気先行 指数(OECD全体)、CAPEレシオ (シラーPER)
世界景気を反映すると思われるOECD景気先行指数(OECD全体)は①が高く、②③と時間がたつほどに低下。
CAPEレシオは①②が拮抗し③はやや低い。
①に比べると③の時期は世界景気の過熱感は減退している可能性。
米国失業率、実質経済成長率、長短金利差
最後に米国の指標3つ。
失業率は②③が拮抗。ボトム圏で推移しているのか、さらに下がるのか。
成長率は②③(2018.3Qと4Q。2019.1Qはまだ不明)が拮抗。
ただ2019.1Qの予測値や2019年年間の成長率は低下が予測されており、成長率は2018年でいったんピークアウトする可能性も。
長短金利差は①⇒②⇒③の順に低下。
債券市場で今後の米国景気動向への悲観派が増えている可能性や今後のFRB利下げの可能性を示唆しているか。
所感
簡単にいつもの項目で観察してみました。
個人的には次の2点が気になるところ。
①世界景気、世界株の過熱期と米国の過熱期のズレ
世界景気、世界株は今のところ①の頃が過熱感が強かった印象。
日本やドイツ、中国の株価などは2018年1月高値と2019年3月末との比較で依然、10%以上低い水準。
※出所:世界メジャー株式指数 - Investing.com 日本、https://finance.yahoo.com/のデータより作成
米国に関しては景気も株価も2018年3Q~4Qあたりがいったんのピーク?
世界と米国のタイムラグはありそう。
②いつがピークかは不明ながら、今の米国株は割安ではなさそう
改めて3つの時期を比較してみましたが、現在の米国株は割安ではなさそうな雰囲気。
予測通り米国の経済成長率が2018.3~4Qあたりをピークに低下していくならば、あまり先行きは明るくないか。
ただ、すべては今後の景気動向次第。
中国景気に持ち直しの兆しがあるかもしれず。
自分なりの現状把握はできても今後の展開は不明。
★好景気は誰もが予想する以上に長続きするだろう
ライアカット・アハメド
★相場は割高あるいは割安でも、数年にわたってその状態を維持したり、さらにその度合いを強めたりする可能性がある
ハワード・マークス
そんな投資賢人の言葉もあります。
あまり予断を持たず、決め打ちせず、無難に平常心で乗り越えたい2019~2020年。
<S&P500:ここ5年>
※出所:https://jp.investing.com/indices/us-spx-50
※それぞれの指標に関しては下記記事参照
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