ユキマツの「長期投資のタイミング」

「景気(企業利益動向)」「中銀の金融政策(金利動向)」「投資家のリスク許容度」などから長期投資のタイミングを探る投資ブログ

Jリートの割安感、徐々に減退しているか

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2019年8月末のデータからJリートの割安割高を探ってみます。

TOPIXと東証リート指数の確認

はじめに簡単にTOPIXと東証リート指数の推移を確認。

<ここ1ヶ月>

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※出所:SBI証券

ここ1ヶ月の東証リート指数とTOPIXの値動きを比率で比較したものです。

6月はTOPIX優位でしたが、7月・8月はリート優位。

ひと月で5%近い差がついています。

<ここ2年>

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※出所:SBI証券

ここ2年ではリートが圧倒。30%程度の差。

<ここ5年>

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※出所:SBI証券

ここ5年でみるとどちらかというとTOPIX優位の時期が多かったですが、最近リートが差をつけだしています。

<ここ10年>

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※出所:SBI証券

ここ10年では総じてリートが優位。
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Jリートスプレッド

Jリートの割安割高の判断の目安の一つとしてわたしはJリートと日本の長期国債利回りの差(スプレッド)を確認しています。

本記事では

「Jリートの平均利回り-日本国債利回り(10年物)」

のことを「Jリートスプレッド」とします。

クレジットスプレッドと同じような発想で、「Jリートの利回り」と「長期国債の利回りの差」が

・大きいほどJリートは割安

・小さいほどJリートは割高

とみなす指標です。

※「Jリートスプレッド」は一般的な用語ではありません

※クレジットスプレッドについてはコチラ↓

www.yukimatu-value.com

過去の利回り「Jリート」と「日本10年国債」

少し古いデータですが、過去の推移の確認です。

下記グラフは2001.9月末~2017.7月末のJリートと長期国債の利回りの推移を示したものです。

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※出所:JAPAN-REIT.COM日本 10年 債券利回りのデータより管理者作成 ※国債の長期金利がマイナスの時期は「0%」で表示

Jリートの平均利回りは

・ITバブル崩壊後:約6

・リーマンショック後:約8

まで上昇しています。

欧州債務危機の2011~2012年頃も5%以上の利回りをつけており、リート収益は株式に比べて比較的安定している点から、リート利回りは

リスクオフ時、株安時期の一つの目安

になりやすい指標の一つと思われます。

経験則に過ぎませんが、リートが叩き売られている時期は、株式などのリスク資産も過小評価され、割安になっている可能性があります。

最新のJリートスプレッド

次にJリートスプレッド

●【Jリートの平均利回り-日本国債10年物の利回り】

の推移を確認してみます。

期間は2001年9月~2019年8月末です。

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※出所:JAPAN-REIT.COM日本 10年 債券利回りのデータより管理者作成

この期間の長期平均は「3.3%」です。

個人的には「かなり割安な時期」の経験的な目安を概ね「5.0%以上」(4.5~5.0%だと迷いそう)としています。

2019年8月末の値は「3.6%」でした。

※マイナス金利は「0%」で計算

・Jリートの平均利回り:3.64%

・日本国債10年物の利回り:-0.27%

2019年7月末は「3.7」だったので、スプレッドは縮小傾向。

8月末の「3.6」は平均値「3.3」を上回るも「5.0」には届かない値であり

まあまあ割安?

と推測。

悪くない水準と感じますが長期平均に接近中で割安感は徐々に減退しているか。

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個人的には次の不況を待ってもっと割安に買いたいので、引き続き静観。

<直近の高分配金銘柄>

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※出所:JAPAN-REIT.COM - 全ての投資家のための不動産投信情報ポータル REIT一覧(リートデータ)より作成 ※2019.8.30時点

直近の利回り5%以上の銘柄が8個。前月は11個で減少傾向。

2017年6月以降2年ほど、このスプレッドは

3.9%~4.2%

のレンジでしたが、7月は3.7%、8月は3.6%とレンジを脱出。

あとがき

以下、個人的に気にしているJ-リートの利回り。

※()内は約1ヶ月前の利回り

・日本アコモデーションファンド投資法人【3226】:3.01%(3.03%)

・フロンティア不動産投資法人【8964】:4.61%(4.47%)

・日本ロジスティクスファンド投資法人 【8967】:3.53%(3.61%)

・福岡リート投資法人 【8968】:4.14%(4.10%)

・ユナイテッド・アーバン投資法人【8968】:3.46%(3.74%)

5銘柄の利回り平均は3.71%。

個別の動きはまちまちですが、前月は3.76%だったので全体では利回り低下。

個人的にはまだTOPIXよりは割安?という感触ですが、Jリート堅調モードの賞味期限はいつまでか。

※データ元

JAPAN-REIT.COM (2018.8.30時点)

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